カシオのサウナー専用腕時計「サ時計」一般販売開始、Makuakeでは9分で2200台完売

カシオ計算機株式会社からサウナー(サウナ愛好家のこと)専用腕時計「SAN-100H(通称サ時計)」が、10月17日に一般発売されました。
カシオから「サウナー専用腕時計」誕生!12分計&通常時計で自分だけのととのいを!
https://www.makuake.com/project/sadokei/[リンク]
クラウドファンディングサービス「Makuake」でプロジェクトを展開したところ、約2200台を約9分で完売し、応援購入総額2200万円(目標金額150万円)を達成するなど人気となりました。


今回一般販売となるサ時計はオレンジとブラックの2色。価格はどちらも1万6500円(税込)となっています。
サウナの経過時間をアナログ針で測れる12分計機能「サウナモード」や、100℃までのサウナでも動作する耐熱設計といった特徴を備えたサ時計を開発した、同社時計事業部の山田真司さんに詳しい話を聞きました。
サ時計|「わたしだけの時間」(YouTube)
https://youtu.be/e_qYXr4RnrU
ーーMakuakeでの反響は予想されていましたか?
山田:正直なところ、ここまで大きな反響をいただくとは想像していませんでした。サウナー向けの時計ということで、従来の市場とは大きく異なり、どの程度ご支援いただけるのか不安もありました。しかし、開始からわずか約9分で約2200台が完売し、開発メンバー全員がその結果に驚きを隠せませんでした。
ーー新規事業提案プログラム「IBP」でゴーサインが出た理由は?
山田:一見ニッチに思われる「サウナで使える腕時計」ですが、サウナブームの広がりにより市場性は高まりつつあります。そこで、調査を実施したところ、「サウナ内で経過時間や現在時刻が分からず不便」というニーズがあることを確認できました。また、同様の製品は他社でもほとんど展開されておらず、カシオらしい新しい挑戦として面白いと評価していただき、IBPでの承認につながりました。
※IBP(Idea Booster Program)とは「社員が新規事業の創出に挑戦できる仕組みで、社内公募でアイディアを募り、審査を通過したテーマの事業開発を進めるというプログラム」のこと
ーー実際にサ時計を使用したサウナーからはどういった声が届いていますか?
山田:クラウドファンディングの実施時には、サウナ愛好家を中心に想定以上の大きな反響をいただきました。「サウナに特化した時計を待っていた」「軽くて実用性があり好印象」「デザイン、使用感も素晴らしい」といった声が多数寄せられ、レビュー評価も★4.6と高水準を記録しました。
クラウドファンディングは国内のみの実施でしたが、海外のサウナ愛好家からの問い合わせも数多く寄せられるなど、国内外を問わず注目されました。
Makuakeサポーターからのレビュー
https://www.makuake.com/member/index/2571706/#review[リンク]
ーーサ時計に込められた「サウナーのこだわり」とは?
山田:機能・デザインどちらにもこだわったポイントがあります。まず機能面では、高温下でも使用できる耐熱電池の採用により耐熱性を強化し、さらに湿気が入りにくい樹脂材料を新規採用して内部の曇りを抑えています。加えて、裏ぶたのネジが肌に触れにくい構造とすることで、長時間の着用でも不快感を軽減するなど、細部までサウナでの使いやすさを追求しました。
デザイン面では、サウナのゆったりとした時間の流れをイメージし、手に触れたときにもリラックスして使えるよう、丸みのある小ぶりなデザインに仕上げています。バンドは着脱のしやすさに加え、サウナを楽しむスタイルへの親和性にも配慮し、温浴施設でよく見かけるカールバンドを採用しました。
ーー開発過程で一番苦労された点は?
山田:企画発案から一般販売開始までの約4年間にわたり、多くのニーズ調査・技術検証・調整業務があり、苦労した点は数えきれないほどありますが、その中でも「仕様検討」には特に苦労しました。
検討の途中では多機能化のアイデアも出ましたが、ユーザーが欲しい製品はどんなものかを考え抜いた結果、最終的には「サウナモード(12分計)と時刻モード(現在時刻)に絞ったシンプルな仕様」にたどり着きました。
その過程では、社内外への調査・インタビューを重ねて検討を進め、多くの方々にご協力いただきながら、サ時計を実現することができました。
ーーありがとうございました。

サウナー専用腕時計のサ時計は、10月17日からカシオECサイトおよび全国の各量販店で一般販売を開始しています。
山田さんによれば「ヨドバシカメラ様やビックカメラ様など、家電量販店にて販売予定です。具体的な在庫状況に関しては、直接各店舗様へお問い合わせください。期間限定商品ではなく、定番モデルになりますので、最初は品薄状態が続いても期間が経てば購入できるようになる見込みです」とのことです。
サ時計公式サイト
https://www.casio.com/jp/sadokei/[リンク]
※画像提供:カシオ計算機株式会社
(執筆者: 6PAC)

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