福岡「SUUMO住みたい街ランキング2025」1位は博多、”初TOP10入り駅”も注目! 再開発で進化する街の魅力とは?

「SUUMO住みたい街ランキング2025年」の街(駅)1位は「博多」。10位の「吉塚」は初のTOP10入り

リクルートより「SUUMO住みたい街ランキング2025 福岡県版/福岡市版」が発表された。福岡県在住の20歳〜49歳の男女1000人にアンケート調査を行ったものだ。前回調査の2023年と比べてどんな変化があったのかを併せて紹介しながら、福岡の街の変化や新しい動きを考察したい。

2025年「住みたい街(駅)」ランキングは、JR鹿児島本線「博多」が第1位!

SUUMO住みたい街(駅)ランキング2025 福岡県版/福岡市版

福岡市の「博多」「西鉄福岡」の人気順は2023年と同様。北九州市からは3位の「小倉」がランクイン。10位の「吉塚」は初のTOP10入り!
※2023年以降の調査では、2020年調査とは集計方法を変更しており、2023年は一定ルールのもと、乗換可能な駅は駅名や路線が異なっても同一駅として得点を合算している

2025年「住みたい街(駅)」ランキングでは、前回に引き続き「博多」駅が第1位を獲得。現在「博多」駅周辺は、福岡市が推進する都市再開発プロジェクト「博多コネクティッド」により、新しい開発が進行中だ。

特に注目は博多駅からすぐの「明治公園」のリニューアル。公園を立体回廊でぐるりと囲み、クヌギやケヤキの落葉樹を植え、都心のなかに緑の風景を生み出す。飲食店のほか、ジムやサウナなどヘルスコンシャスな施設も整備される予定で、近隣で働くビジネスパーソンの健康意識が高まることも期待されている。開業は2026年春を目指している。

「博多」駅周辺(写真/PIXTA)

「博多」駅周辺(写真/PIXTA)

ほかにも2024年はオフィスビル「コネクトスクエア博多」が竣工。2026年1月には「西日本シティ銀行本店本館」の建て替えプロジェクトも完了する予定だ。さらに2028年末の竣工を目指して「博多駅空中都市プロジェクト」と題した、線路上空を立体的に活用する構想が始動。トレインビューのラグジュアリーホテルや最先端機能をもつオフィスを誘致予定で、また新たなにぎわいが生まれそうだ。

「博多」駅ではイベントも多い(写真/PIXTA)

「博多」駅ではイベントも多い(写真/PIXTA)

2022年よりランキング上位に定着しているのは、いつも話題いっぱいの「博多」、オフィス街と心地のいい住宅地が混在する「薬院」、そして「天神ビッグバン」が一段落して2025年春に「ONE FUKUOKA BLDG.」がオープンした「天神」。それに加えて、北九州市の中心地「小倉」が福岡県の住みたい街を引っ張っていく。

天神の新ランドマーク「ONE FUKUOKA BLDG.」(写真/PIXTA)

天神の新ランドマーク「ONE FUKUOKA BLDG.」(写真/PIXTA)

福岡県の「穴場だと思う街(駅)」ランキングも「博多」が1位!

福岡県 穴場だと思う街(駅)ランキング

調査方式により一定の得点に達しなかった街(駅)は発表対象外となるため、2位までのランキングとなった

「交通利便性や生活利便性が高いのに家賃や物件価格が割安なイメージがある駅」を基準に、福岡県の「穴場だと思う街(駅)」を調査。その結果、「住みたい街(駅)」と同じく、「博多」が1位だった。

九州の玄関口である「博多」は福岡県のJR在来線・九州新幹線・福岡市地下鉄など多数の路線が乗り入れ、福岡空港へも地下鉄で5〜6分と、その利便性は誰もが知るところ。一方で専門学校が多い街でもあるので、学生が手頃な家賃で住める住宅も多い。特に駅から徒歩圏内の「博多駅南」や「堅粕」方面に値頃感を感じられる物件が豊富なことも、「穴場の街」としての評価をUPさせたポイントだ。

多くの路線が乗り入れる「博多」駅(写真/PIXTA)

多くの路線が乗り入れる「博多」駅(写真/PIXTA)

2位の「香椎」は再開発が完了し、街がすっきりとリニューアル。JR鹿児島本線とJR香椎線が乗り入れて交通の便がよい一方で、車を使えば福岡アイランドシティや志賀島など、公園や自然が多いエリアにも出かけやすい。また福岡市の中心部に比べて住宅の価格は手が届きやすいため、そのバランスの良さが評価されたと読み取れる。

JR鹿児島本線「香椎」駅(写真/PIXTA)

JR鹿児島本線「香椎」駅(写真/PIXTA)

「住みたい沿線」ランキング第1位は「JR鹿児島本線」、2位は「西鉄天神大牟田線」

福岡県 住みたい沿線ランキング

1位〜4位までの「住みたい沿線」ランキング順位は、2023年と同様だった

「JR鹿児島本線」「西鉄天神大牟田線」「地下鉄空港線」「地下鉄七隈線」の4路線が2023年に引き続き、高いポイントを獲得する結果となった。

1位の「JR鹿児島本線」の博多駅以南を見てみると、「竹下」駅で「ららぽーと福岡」開業(2022年)にともなうマンション開発が活発に行われ、街(駅)のイメージが向上した。また2025年末に操業を終えることが予定されている「アサヒビール博多工場」の跡地の活用にも注目が集まっている。

「ららぽーと福岡」(写真/PIXTA)

「ららぽーと福岡」(写真/PIXTA)

「JR鹿児島本線」の博多駅以東では、博多駅から1駅の距離ながら値ごろ感のある「吉塚」駅の人気の上昇、および「新宮中央」駅の衰えない人気ぶりが目立つ。また、一戸建て派は、福津市の「福間」駅や「東福間」駅など、海に近い暮らしが叶うエリアに注目しているようだ。

「北九州モノレール」(写真/PIXTA)

「北九州モノレール」(写真/PIXTA)

また「北九州モノレール」は5ランクアップして7位に上昇。「JR篠栗線」は2ランクアップして8位となった。こちらも一戸建て派からの支持が集まったとみられる。

福岡県「住みたい自治体」ランキングでは「福岡市城南区」がTOP10に定着。「久留米市」も再びTOP10

福岡県 住みたい 自治体ランキング

福岡県「住みたい自治体」ランキング1位は「福岡市博多区」。「福岡市中央区」が2位に続く

1位「福岡市博多区」から8位「福岡市城南区」までは、2023年と同じ結果となった。「福岡市博多区」の得点は1000点を超えており、2位の「福岡市中央区」との得点差は50ポイントまで広がった。

また「福岡市城南区」も注目度が上がってきている自治体のひとつだ。特に地下鉄七隈線の「別府」駅、「茶山」駅周辺は、新築マンションをはじめとして住宅の開発が多いエリア。福岡都心部の住宅価格が高騰している今、その人気はさらに広がっていきそうだ。

地下鉄七隈線「別府」駅周辺

地下鉄七隈線「別府」駅周辺(撮影/平山 賢)

そして、9位「久留米市」の得点は2023年から37ポイント上昇し、TOP10内に復活。JR鹿児島本線と西鉄天神大牟田線のダブルアクセスで、「博多」駅・「天神」駅への通勤・通学も約30分で可能。都市機能も充実しており、少し車を走らせれば、筑後川や耳納連山の豊かな自然にも触れられる。

「久留米市」で開催される筑後川花火大会(写真/PIXTA)

「久留米市」で開催される筑後川花火大会(写真/PIXTA)

福岡市と比べて住宅価格は抑えられているので、あらためて「久留米市」の街の魅力に気づいた人々が「住みたい」と考えるようになっているのではないだろうか。

福岡市居住者が選んだ福岡市の「住みたい街(駅)」ランキングでは、2位の「薬院」駅の獲得ポイントがUP。8位の「赤坂」駅の人気が復活か?

福岡市居住者 住みたい街(駅)ランキング

福岡県「住みたい街(駅)」ランキングではTOP10に入っていなかった6位「六本松」、8位「赤坂」もランクイン

福岡市居住者に聞いた「住みたい街(駅)」ランキングでは、2位の「薬院」駅のポイントが大幅にUPして「博多」駅に迫っている。「薬院」駅は、「地下鉄七隈線」と「西鉄天神大牟田線」がクロスするほか、西鉄のバス便も豊富。どの方面に出かけるのにも利便性が高い。また駅周辺のビジネスエリアから一歩路地に入ると、個人経営のショップや飲食店が点在しており、街歩きが楽しいエリアであることも評価されたと思われる。

西鉄「薬院」駅前(写真/PIXTA)

西鉄「薬院」駅前(写真/PIXTA)

そして、8位の「赤坂」駅も2023年より4ランク順位を上げてTOP10に復活。「天神」に隣接したビジネスエリアとして知られるが、近年はハイグレードなマンションも増加。整備が進む舞鶴公園も近く、自然を感じられる。「赤坂」駅から至近距離の「警固四つ角(けごよつかど)」でも大規模な開発が行われる予定で、注目度が上がっている。また、シェアオフィスやコワーキングスペースの拠点が多く、「the from 赤坂駅前店」や「マークシェア天神赤坂」など、自由な働き方に対応した空間が整備されていることも、ビジネスパーソンの心をつかんでいる。

地下鉄「赤坂」駅周辺(写真/PIXTA)

地下鉄「赤坂」駅周辺(写真/PIXTA)

福岡市居住者が選んだ福岡市の「住みたい街(自治体)」ランキング1位は「福岡市中央区」。2位の「福岡市博多区」をおさえる

福岡市居住者 住みたい自治体ランキング

1位「福岡市中央区」と2位「福岡市博多区」の点差は100ポイント。4位「福岡市南区」が3位「福岡市早良区」にせまる

福岡市居住者による「住みたい自治体ランキング」は、福岡県全体の「住みたい自治体ランキング」の1位と2位が逆転する結果となった。

1位の「福岡市中央区」は、福岡市居住者による「住みたい街(駅)」ランキングTOP10のうち、5つの街(駅)を有する(薬院・西鉄福岡(天神)・大濠公園・六本松・赤坂)。福岡市民からの支持は厚く、2位の「福岡市博多区」に100ポイントの差をつけて1位となった。

「大濠公園」(写真/PIXTA)

「大濠公園」(写真/PIXTA)

3位の「福岡市早良区」と4位の「福岡市南区」は、ほぼ同ポイントという結果で、2020年の調査では6位だった「福岡市南区」の人気が上昇していることが分かった。

「住みたい街(駅)」のランキングでは、前回に引き続き「博多」駅、「薬院」駅、「西鉄福岡(天神)」駅などの都心部が上位に並んだランキングとなった。一方で、「住みたい沿線」「住みたい自治体」のランキングでは、「JR篠栗線」「JR香椎線」「久留米市」などが順位を上げてきている。都心部の住宅価格が高騰する今、周辺エリアの住み心地の良さを再確認する人が増えてきているのかもしれない。

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