物価高の救世主? イケア100円モーニングに見る“空腹ビジネス論”

「100円モーニング」や「100円朝食」といったサービスを提供する飲食店が増えているようです。提供しているのは大学の学食からチェーン店まで様々。

中でも注目を集めているのは、シナモンロールとハッシュドポテトの「モーニングAセット」を100円で提供している家具量販店のイケアではないでしょうか。

イケアが提供している朝食メニューは以下のとおり(価格は全て税込)。
・モーニングAセット(シナモンロール、ハッシュドポテト):100円
・モーニングBセット(シナモンロール、ゆで卵、サイドメニューひとつ):300円
・モーニングCセット(クロワッサン、ゆで卵、サラダ、サイドメニューふたつ):600円
イケア・ジャパン株式会社のフードコマーシャルマネジャー、岩垣剛史さんにイケアのモーニングについて根掘り葉掘り聞いてみました。
全国11店舗で提供している(IKEA渋谷はAセットのみ)モーニングは「おかげさまで全国の店舗で好評の声を多数いただいております」とのこと。
さらに「100円モーニングに加え、IKEA Familyメンバー限定でオープンから1時間ドリンクバーが無料(一部店舗を除く)ですので、そちらも大盛況です。やはり、物価高騰が続く中でお手軽に楽しんでいただける低価格のモーニングメニューを提供している点において評価頂いております」とも話してくれました。
「お客様のお腹の空き具合によって量を選んでもらえるように3種類のモーニングを用意しています。どの種類も様々なお客様に手に取っていただいていて、Bセット、Cセットに関しては自分の好きなサイドメニューが選べる点はとても好評いただいています。お子さまから大人まで幅広いお客さまに好評をいただいているので甲乙つけがたい状況です」というように、100円モーニングだけが人気というわけではないようです。
客層については「様々なお客さま層に楽しんでいただいている印象です。ママ友、お子さま連れの方、ファミリー、お友達同士、高齢者など老若男女問わずとても幅広いお客様がモーニングを楽しんでいただいていると思います」といいます。
「モーニング効果で朝から来ていただくお客様も増えており、モーニングをきっかけにご来店いただけるお客様が家具・雑貨コーナーにもお立ち寄り頂いて買い物を楽しんでいただいています。イケア創業者・イングヴァル・カンプラードの時代より“空腹を感じている人とビジネスをするのは難しい”をモットーにしていることもあり、まさに満足頂いた状態でお買い物頂くことで、結果的にイケア全体のビジネスに良い影響をもたらしております」とモーニングの波及効果があることも説明してくれました。
「店舗によるところも大きい」と前置きしながらも、文化としてモーニングが根付いている愛知県の店舗、IKEA長久手などでは「開店前から並ぶお客さまが増えている印象があります」というように、モーニング目当ての行列も日常的な光景になりつつあるようです。
※画像提供:イケア・ジャパン株式会社
(執筆者: 6PAC)

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