世界電気電子学会 IEEE 表彰式 2025 VIC Summit & Honors Ceremony Gala 東京で初開催 受賞者たちが世界中から集結、キャスリーン会長が戦略計画2025-2030目標と若手参加呼びかけを強調

技術標準化、国際会議、論文誌の発行、技術教育などを展開する世界最大の電気・電子工学 専門家組織 IEEE(Institute of Electrical and Electronics Engineers 電気電子学会 アイトリプルイー)。

世界160か国以上、40万人以上の会員たちが属するグローバル組織で、電気・電子工学とその関連分野において世界的なリーダーシップを発揮する IEEE が、ことし初めて東京で「2025 VIC Summit & Honors Ceremony Gala」(サミット&表彰式)を開催した。

IEEE が毎年開催するプレミアイベント VIC Summit & Honors Ceremony Gala は、未来へのビジョンを描きながら、刺激的で教育的、そして刺激的な講演を通して、工学、科学、テクノロジーの革新性と創造性に光を当てる機会。

このイベントには、学生や若手プロフェッショナルから、テクノロジーエコシステムの中堅・上級プロフェッショナルまで、世界中から多くの参加者が集まった。

2025年IEEEメダル受賞者・IEEE表彰受賞者・IEEE技術分野賞の各公演は、公式サイトで公開されている。

https://ieeetv.ieee.org/event/2025-ieee-honors-ceremony-vic-summit

IEEE Award 受賞者たちが世界じゅうから集結

今回、2025 VIC Summit & Honors Ceremony Gala 東京会場には、エンジニアリング業界への卓越した業績と貢献が認定された IEEE Award 受賞者たちが世界じゅうから集結。

受賞者の一例をあげると、「人間の言語技術の進歩につながり、医療分野に影響を与えた革新的な機械学習アルゴリズム」(レジーナ・バルジレイ氏 IEEE フランシス・E・アレン・メダル賞)、「現代ロボット工学における持続的なリーダーシップと先駆的な貢献」(ダニエラ・ラス氏 IEEEエジソンメダル賞)、「宇宙最古の銀河を観測するために初めて配備されたジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の開発」(スコット・ウィロビー、ビル・オクス、マイク・メンゼル氏 IEEE サイモン・ラモ・メダル賞)など。

日本人では、「研究開発と国際標準化を通じて、3Gおよび4Gモバイル通信システムの開発、協力促進、展開に貢献した」として、尾上清三氏がIEEEジャガディッシュ・チャンドラ・ボース無線通信賞も受賞している。

こうした2025年度 IEEE 名誉賞受賞者は、ニューヨークで発表されたあと、その表彰式が初めて東京で開催された。

IEEE 戦略計画2025-2030 6つの目標

「IEEEを組織として導くための指針となるこの6つの目標は、今後数年間でIEEEを前進させるために重要です」

そう語るのは、2025 IEEE Kathleen A. Kramer(キャスリーン・A・クレイマー)会長 CEO。

キャスリーン・A・クレイマー会長は、2025 VIC Summit & Honors Ceremony Gala 東京会場であらためて、IEEE 戦略計画 2025-2030 6つの目標について強調した。

◆研究、開発、標準、公共政策のための信頼できる主要な情報源として科学技術を推進する

◆科学的な誠実性と技術の倫理的な開発と利用を促進しながら、技術革新を推進する

◆産業界、学界、政府機関を横断した技術関連の学際的なコラボレーション、研究、知識共有の機会を提供する

◆知的好奇心を刺激し、発見と発明をサポートして、次世代の技術革新者を育成する

◆世界中で工学、科学、技術が果たす重要な役割についての一般の認識を高める

◆継続的な教育、メンタリング、ネットワーキング、生涯にわたる関与を通じて、テクノロジー専門家のキャリアを支援する

オープンで包括的、偏見のない協力的な環境を継続

「この新たな6つの戦略目標は、「人類の利益のために技術を進歩させる」という IEEE の長年の使命をさらに強化するものです。

まず IEEE 戦略計画 2025-2030 は、ステークホルダーへのインタビュー、グローバルフォーカスグループ、3万5000人以上を対象としたアンケートなど、多様なコミュニティから得た広範な意見にもとづいて策定されました。

そしてこの戦略計画は、組織全体の整合性を確保するための、6つの戦術的目標によって支えられます。

IEEE は、この戦略計画の実現にあたり、オープンで包括的、そして偏見のない協力的な環境を継続させていきます」(キャスリーンCEO)

研究成果を広く発信、認知度を高めキャリアアップへ

キャスリーンCEO は、若手エンジニア・プロフェッショナルに向けて、IEEE への参加を呼びかける。

「IEEEは、技術者のすべてのキャリア形成過程において参加を歓迎します。

若手エンジニア・プロフェッショナルにとって、IEEE コミュニティの一員として学び、専門知識を深め、成長する場となり、かつ優秀なエンジニア・プロフェッショナルとの接点・交流の場にもなります。

また、IEEE に参加することで、若手が自身の研究成果を広く発信し、認知度を高めキャリアアップにつながります。

具体的には高精度・高品質な研究成果を出版・共有することが、新興技術分野・科学分野における技術進歩の鍵になります。

IEEE は、技術コミュニティの形成と発展、信頼できる情報源としての地位の確立、そしてより良いアイデアの交換の場づくりといった使命も担っています」(キャスリーンCEO)

キャスリーン・A・クレイマー 2025 IEEE 会長兼CEO

キャスリーン・A・クレイマー 2025 IEEE 会長兼CEO カリフォルニア州サンディエゴ大学 電気工学教授は、同大学の創設メンバーとして新しい工学プログラムの開発に尽力し、最終的に電気工学科長に就任。

その後、工学部長(2004~2013年)として、同大学のすべての工学プログラムの学術的リーダーを担当。

現在の教育分野は、信号処理、メカトロニクスとロボティクス、通信システム。

また、ViaSat、ヒューレット・パッカード、ベル・コミュニケーションズ・リサーチなど、複数の企業で技術スタッフを務め、IEEE 航空宇宙電子システム学会(AESS)特別講師、同学会 副会長を経て、現職。

さらに、ABETフェローとして、サイバーセキュリティ、メカトロニクス&ロボティクス、大学院プログラムの認定基準策定を主導している。


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