SUBARUで女子中高生を対象としたオフィスツアーを開催、女性のSTEM分野進出増加を目指す

3月27日に、女子中高生の進路の選択肢拡大を目的に、STEM分野で働く魅力を発信することを目的とした、株式会社SUBARUのオフィスツアーが開催された。

STEMとはScience(科学)、Technology(技術)、Engineering(工学)、Mathematics(数学)の4分野の総称。東京都が行う女子中高生向けツアーはこれまでもGoogleやコニカミノルタなどで開催されており、人気が高い企画で今回も応募が多数のため抽選だったという。何度も応募してやっと今回選ばれた生徒も多かったそう。今回は都内在住・在学している36名の女子中高生が参加した。

生活文化スポーツ局都民生活部女性活活躍推進担当課長の池野谷晃子氏は「理系に進む女性が日本は少ない方です。そこで女性が少ない分野に女性を増やしていこうという取り組みのひとつとしてこのオフィスツアーを行なっています」と口に。続けて、「文理の選択の前の時期である中学生や高校生を対象にしているのは、STEM分野に働く人と触れ合ったり知ることにより、学生たちの将来の選択肢の幅を広げたい」とこのオフィスツアーの背景と展望を掲げた。

今回のオフィスツアーでは最初にSUBARU社員の稲森氏が、自社の会社説明や歴史を紹介。女性の技術部門での活躍や女性の採用状況についても説明し、実際の働き方や仕事と育児の両立支援についてもプレゼンした。

その後社員の案内によるオフィスツアーが行われた。アイサイト試乗体験や実際に社員が働いているフロアや作業ブースを見学。オフィスツアーも終了後は生徒からの質問を現在活躍中の女性社員が答える質疑応答タイムが設けられていた。

まずは「理系に進んで楽しかったことは?」と聞かれ、材料研究部の山本氏は「数学が好きなので回答があるものが楽しいと思える。好きなものは何やってても楽しいなと感じます」と返答。

パワートレイン設計部の岡本氏も「数学だったり物理だったり決まった答えがあるということで、解けた時の快感が好きで理系に進んだ。仕事になってからは実際に自分で考えたものが目にみえて形になってくところが楽しい」と答えた。

次に「いつから自動車業界に興味をもったか、そしてなぜSUBARUなのか?」という質問に、車両環境開発部の岩城氏は「就活まで業界を絞っていなかった。きっかけは大学にSUBARUの開発責任者の講演を聞いて、自分と同じ大学出身だったのもあり、そこから興味をもった。自分が大学の時に研究していたテーマと近いことができるかもと思った」と振り返った。

さらに「これやっておけばよかったと今思うのは?」に対し、「中学生の頃から理系が好きだったのもあり理系に絞っていた。逆に視野を広げて文系教科、歴史や美術など幅広く学んでいればと今更ながら思っています」と話したのはバッテリーシステム開発部の矢田堀氏。

車両環境開発部の若山氏は「やっとけばよかったというと、個人的には英語かなと思います。理系に進むと数学とか物理がメインで疎かになりがちな科目かなと思うので、文理関係なく大事な科目なので英語はやったほうがいい」と断言。

さらに「英語を日常的に業務で使用することはないですけど、いずれは必要になると思っています」と話すと、業務として海外出張経験のある岡本氏は「去年ドイツ出張に行かせていただいた。その時に英語が全然話せなくて、そこで英語がもっと喋れたらすごい楽しいだろうな、もっと視野が広がったり自分を表現できて楽しいだろうなとその時に思ったのでこれから頑張りたいです」とコメントした。

今回のオフィスツアーに参加した学生は「今まで自分の目指していた分野や、職業のことしか調べたことがなかったので、今回参加してそれ以外の職業にも興味が湧いた。そしてこのような働き方や分野があるんだということが知れたことが良かった」と感想を話した。

また、実際に働く人たちと触れ合うことによって自分が働くことをより明確に想像することができ、働く際の自分の求める環境やこだわりに気づくことができたという。オフィスツアーがあれば参加して、いろんな企業の働き方や空気感を知って、将来の選択肢を増やして自分の進路選択に繋げていきたいと目が輝かせていた。

来年度の夏休みや春休みなどには、学生の長期休みに開催を予定しているとのこと。最後に池野谷氏は「ツアーに参加したことがきっかけでその分野や企業に興味をもってくれる生徒もいる、これから若い世代がSTEM分野に進出してくれると嬉しい」と学生の未来の活躍に胸を膨らませていた。

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