【連載コラム】遊津場の関西アーティスト週報vol.46「THE HAMIDA SHE’Sを聴くと感情がストレートになる」
こんにちは。神戸在住の音楽キュレーター、遊津場(ゆつば)です。普段は邦ロック系インディーズアーティスト情報をSNS、メディア寄稿、自主イベント開催など、様々な手法で発信する活動をしています。
そして今回、OTOTOYで私のメインの活動地域である関西エリアで活躍する若手アーティストの様々なトピックを発信する機会をいただきました。 これを読めば、関西邦ロックシーンの最前線が分かります。どうぞ、ご贔屓に。
「THE HAMIDA SHE’Sを聴くと感情がストレートになる」
3月6日に東名阪ツアーのファイナル公演を終えた京都のロックバンド・
“京都純情”を掲げるTHE HAMIDA SHE’Sは2022年に結成。昨年は確実に関西のライヴシーンに必要不可欠な若手注目株ロックバンドへと成長し、ボロフェスタや東京のサーキットイベントにも出演しました。その勢いはしっかり続き、2月には2nd EP「あの娘のいない教室で」がタワーレコード梅田NU茶屋町店の未流通作品コーナー「タワクル」にて1位になっています。
私も何度もリピートしている「黒髪のあの娘」を筆頭に、君を振り向かせるための青春ロック、ただそれだけをひたすらに爆音で鳴らしている印象です。その姿をいろんな先人の青春パンクロックバンドや京都のロックバンドに例えられますが、2003年生まれの奏太(Gt.Vo)が経験したんだろうなという等身大の景色しか見えてこないです。1人の少年の”ストレートなエゴさ”を感じます。それが届くと、例えば「十九」では、聴き手の記憶の中にある夏の気温や雑草の匂いとかが蘇ります。その感覚を味わえるロックバンドは今非常に貴重な存在ではないでしょうか。「このサウンド新しいな」とか「昔のバンドにルーツがあるのかな」と、ある意味品定めてしまう感情よりも先に、自らの若い記憶と対峙させてくれる。それこそが青春ロックと呼べるのかもしれません。
ライヴも2度見たことがありますが、熱量高く拳を上げさせてくれます。しかしやはり歌詞も良いので、じっくり聴いている自分もいました。今後さらに大きいサーキットやフェスに出演したら、良い意味でエリアによって反応が違うかもしれません。今回一緒にツアーを回るザ・ダービーズもライヴを見たことありますが、互いに剥き出しながらも、軸となる曲の良さは失われないバンドです。もう何度も対バンをしているのでリスナーは周知済みでしょうが、要するに相性は抜群です。奏太も「本気で音楽で殴り合ってその先で新しい時代を作ることが俺らなら出来ると思った」とまずは宣誓。壮樹(Dr)曰く、対バンもヤバいらしいです。まずはこのツアーに期待しましょう。
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