ボブ・ディラン、MGKの過去のインストア・ライブ映像をインスタに投稿しファンを困惑させる!?

 ボブ・ディランが、自身のインスタグラムで突然何の説明もなくMGKの過去のライブ映像を共有し、ネットに困惑の声が広がっている。

 この動画は、2016年に米フロリダ州オーランドのパーク・アベニューCDsで行われた、当時はマシン・ガン・ケリーという名で活動していたラッパーのインストア・ライブを捉えたものだ。謎めいた人物として知られるディランだけに、何故MGKなのか、そして何故この動画なのかということは永遠にわからないかもしれないが、ケリーと彼の親友であるシンガー/プロデューサーのモッド・サンは、この予想外のシャウトアウトに興奮していた。

 「あなたが電話を持っているなんて最高」とケリーは投稿のコメント欄に書き込み、モッド・サンも、「これはインターネットで起きたことの中で一番気に入っている」と付け加えた。他のコメント投稿者も興奮と困惑の入り混じった意見を述べ、「ボブはこれが(伝記映画でディランを演じた)ティモシー・シャラメだと思ったから再投稿したのだろう」「今やMGKはエミネムに勝った。史上最高の詩人がたった今彼をリポストしたから」「ディランが意表をついたことに彼のファンがむかつくの(を見るのが)好き」「ボブ、失礼ながら、これは一体何です?」「自分はMGKのファンじゃないけれど……天才には天才がわかるんだよ。(MGKは)ラップが上手いし、少なくともボブという名のひとりにはそれがはっきり聞こえてるんだ」などのコメントが並んだ。

 83歳のディランはここのところ、自身のブランドに即したメッセージもいくつか投稿しており、先月にはザ・バンドのキーボード奏者で長年の友人だったガース・ハドソンが死去したことを受け、亡きバンド仲間に捧げるメッセージを投稿した。だがMGKへのシャウトアウトも、彼のしばしば突飛なオンライン活動と一致している。今年初めにこのフォーク・ロックの伝説的人物は、アプリの使用禁止が予定されていた数日前にTikTokに参加し、キャリアを振り返るようなショート・ムービーを投稿し、その後6本ほどのアーカイブ動画を投稿した。

 Xではこの4か月間、ディランはニック・ケイヴの仏パリ公演を観て、感動的な楽曲「Joy」に感銘を受けたことをつぶやいたり、“素晴らしい俳優”であるシャラメが『名もなき者/A COMPLETE UNKNOWN』での演技を称賛し、彼が、「きっと私になりきってくれるだろう。あるいは、若い頃の私。あるいは、他の何らかの私」と予測していた。

 また、彼はもう一人の旧友であるロックンロールの巨人、故ポール・バターフィールドにも敬意を表し、先週は偉大なブルーグラス/カントリー・ミュージシャンだった故ドン・リノへのトリビュートを投稿していた。

 さらに、彼のインスタの過去2か月分のフィードをスクロールすると、現在開催中のワールド・ツアー【ラフ&ロウディ・ウェイズ】の宣伝が混ざっているが、1988年のレス・ポールのトリビュート・ショーで、ヴァン・ヘイレンのギタリスト、故エディ・ヴァン・ヘイレンを紹介する故レス・ポールのアーカイブ映像や、無作為の故リッキー・ネルソンのパフォーマンス映像、故フリッツ・ラング監督による1952年のノワール・ロマンス映画『熱い夜の疼き』(原題:Clash By Night)の故バーバラ・スタンウィックと故マリリン・モンローの出演シーンの抜粋、そして愛されたギタリスト、故ジャンゴ・ラインハルトのライブ・パフォーマンス映像などを見ることができる。

 他にも、『トワイライト・ゾーン』の傑作エピソード「人類に共す」(To Serve Man)の投稿や、アウトローでジェシーの兄、フランク・ジェイムズの“遺言”の朗読も公開されている。これらが何を意味するのかは誰にもわからないが、ディランの不朽の名言、「理解できないものを批判するな」ということなのだろう。

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