【東京都港区】「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s-1970s」の、無料エリア展示詳細決定！

3月19日(水)～6月30日(月)の期間、東京都の国立新美術館にて、展覧会「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」を開催。2階観覧無料エリアの展示詳細が決定した。

展覧会について

「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」では、20世紀にはじまった住宅をめぐる革新的な試みを、衛生、素材、窓、キッチン、調度、メディア、ランドスケープという、モダン・ハウスを特徴づける7つの観点から再考。そして、特に力を入れて紹介する傑作14邸を中心に、20世紀の住まいの実験を、写真や図面、スケッチ、模型、家具、テキスタイル、食器、雑誌やグラフィックなどを通じて多角的に検証している。

ミースの未完プロジェクトの原寸大展示を設置

なかでも、見どころの一つとなる2階では、天井高8mの会場に、近代建築の巨匠ルートヴィヒ・ミース・ファン・デル・ローエ(1886-1969年)の未完プロジェクト「ロー・ハウス」の原寸大展示を設置。そのスケールは幅16.4m×奥行16.4mに及び、原寸大での実現は世界で初めての挑戦となる。

ミース・ファン・デル・ローエは、「ロー・ハウス」に関する多くの計画案を残しているが、建物として“実在する”ものは世界にひとつもないそう。参考となる写真や映像のない中で、残された図面や資料をもとに模型を作り、原寸大で再現した。

さらに、ミースと同時代にデザインされ、100年経った現在も使われている名作家具を体感できるコーナー「リビング・モダニティ today」も設置。時代を超えて生き続けるモダニティに直接触れてみよう。

名建築の窓を再現したVR体験

3月22日(土)・23日(日)・29日(土)・30日(日)に、企画展示室2EのVR特設コーナーにて行われる、名建築の窓を再現したVR体験にも注目。

電動で開閉する天井高いっぱいのガラス窓が特徴的なミース・ファン・デル・ローエの「トゥーゲントハット邸」と、水平連続窓で知られるル・コルビュジエの「ヴィラ・ル・ラック」の一部内観を再現した、15～20分程度のVR映像が公開される。

視聴は無料＆予約不要。VRゴーグルを装着して、気軽に巨匠たちが理想の住空間を実現した20世紀近代建築の名作を体験しよう。

2階は誰でも観覧無料

その他、同展覧会に関連した対談、講演会などのさまざまなプログラムも開催。

展覧会の観覧料(税込)は、一般1,800円／大学生1,000円／高校生500円／中学生以下入場無料だが、住まいの実空間を体験できる同展覧会を、より多くの人に楽しんでもらえるよう、2階の会場はチケットを持っていない人でも無料で観覧することができる。

なお今後は、9月20日(土)～2026年1月4日(日)の期間、兵庫県立美術館にも巡回する予定だ。

ゲスト・キュレーターのコメント

「リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s」のゲスト・キュレーターであるワシントン大学教授のケン・タダシ・オオシマ氏は、「1930年代にミース・ファン・デル・ローエが構想した一連のコートヤード・ハウス(中庭のある住宅)は、バルセロナ・パビリオン(1929年)とファンズワース邸(1951年)という伝説的な傑作を結びつけ、ドイツとアメリカにまたがる彼の先駆的なキャリアを統合した、ひとつのクライマックスです。ミースの精緻なデザインは、この重要な10年間に描かれた数多くのスケッチや図面に収められていますが、そのほとんどが実現されないままとなっています。本展では、本邦初公開となるニューヨーク近代美術館所蔵のミースの傑作である『コートハウス』のパース図と、ミースが1931年に設計した『ロー・ハウス』の原寸大での展示を通して、この一連のコートヤード・ハウスを紹介します。関連資料と原寸大模型を併せてご覧いただくことで、ミースのモダンなヴィジョンを類まれな実体験として理解することができるでしょう」とコメント。

この機会に、モダン・ハウスについての知見を得ることができる展覧会に足を運んでみては。

■リビング・モダニティ 住まいの実験 1920s–1970s
会期：3月19日(水)～6月30日(月)
休館日：毎週火曜日
※ただし4月29日(火・祝)、5月6日(火・祝)は開館、5月7日(水)は休館
開館時間：10:00～18:00(毎週金・土は20:00まで)
※入場は閉館の30分前まで
会場：国立新美術館 企画展示室1E / 2E
住所：東京都港区六本木7-22-2
展覧会HP：https://living-modernity.jp

※障害者手帳を持参した人は(付添1人を含む)は入場無料

(佐藤ゆり)