【米ビルボード・アルバム・チャート】ザ・ウィークエンド『ハリー・アップ・トゥモロウ』首位デビュー、自身5作目の1位獲得

 ザ・ウィークエンドの新作『ハリー・アップ・トゥモロウ』が1位に初登場した、今週の米ビルボード・アルバム・チャート。

 『ハリー・アップ・トゥモロウ』は、前作『ドーン・エフエム』(2022年1月/最高2位)から約3年ぶり、通算6作目のスタジオ・アルバムで、以下に続く5作目の首位(TOP10入りは9作目)を獲得した。

『トリロジー』(2012年/最高4位)
『キッスランド』(2013年/最高2位)
『ビューティ・ビハインド・ザ・マッドネス』(2015年/最高1位)
『スターボーイ』(2016年/最高1位)
『マイ・ディアー・メランコリー』(2018年/最高1位)
『アフター・アワーズ』(2020年/最高1位)
『ザ・ハイライツ』(2021年/最高2位)
『ドーン・エフエム』(2022年/最高2位)
『ハリー・アップ・トゥモロウ』(2025年/最高1位)

 2025年1月31日にリリースされた『ハリー・アップ・トゥモロウ』は、初週(2025年1月31日から2月6日)にアルバム・セールスが359,000、ストリーミングによるアルバム・ユニット(SEA)が130,500、トラックによるアルバム・ユニット(TEA)は1,000を記録して、累計490,500ユニットを獲得した。

 週間再生回数は1億7,150万回を記録して、ストリーミング・アルバム・チャートでも1位に初登場。また、アルバム・セールス・チャートでもNo.1デビューを果たした。

 週間ユニット(490,500)の記録としては、2024年5月4日付でテイラー・スウィフトの『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』が打ち出した2,610,000以来の最高記録で、R&B/ヒップホップ・アルバムに限定すると、2023年8月12日付でトラヴィス・スコットの『ユートピア』が記録した496,000以来の週間最高ユニットとなる。

 自身の記録としても、ストリーミングが集計に加算されるようになった2014年12月以降では最大の週間ユニットを獲得。週間セールス(359,000)も、過去最高記録を更新した。

 『ハリー・アップ・トゥモロウ』は、1月31日に9曲を収録したデジタル・ダウンロードの通常版がリリースされた後、それぞれ11曲を収録したCD、アナログ盤、カセットテープのフィジカル、22曲を収録したデジタル・ダウンロードとストリーミングが解禁された。

 ザ・ウィークエンドの公式ウェブサイトでは、カバー・アートの異なる2種類の限定デジタル・ダウンロードがどちらも4.99ドルでリリースされていて、 22曲を収録したデジタル・ダウンロードとストリーミングに加えて、それぞれボーナス・トラックが追加されている。

 そのうちの1種類には、スウェディッシュ・ハウス・マフィアとのコラボレーション「クロージング・ナイト」が、もう1種類には「ランナウェイ」と「ソサエティ」の2曲が収録されていて、これらの曲はいずれもフィジカルには収録されていたが、公式ウェブサイトの限定版以外の デジタル・ダウンロード、ストリーミングには収録されなかった。

 今週記録した週間セールス359,000の内訳は、デジタル・ダウンロードが183,000、CDによる売上枚数が99,000、アナログ盤(LP)による売上枚数が77,000、カセットテープによる売上枚数が1,000で、アナログ盤の週間セールスとしては自己最高記録を更新した。

 そのアナログ盤はサイン入りエディションを含む8種類、同様にサイン入りエディションを含むCDが8種類、カセットテープ、ブランドグッズとCDがセットになったデラックス・ボックスが9種類リリースされていて、売上を強化している。

 本作からは、2024年10月12日付のソング・チャート“Hot 100”で3位に初登場したプレイボーイ・カルティとのコラボレーション「タイムレス」、アニッタとのコラボ曲「サンパウロ」(2024年/最高77位)がリード・シングルとしてリリースされている。

 ザ・ウィークエンドの新作がデビューしたことで、先週まで3週連続で首位をマークしたバッド・バニーの『DeBI TiRAR MaS FOToS』は今週2位にランクダウン。週間ユニットも前週から20%減少の94,000に下降した。

 デラックス盤に位置づけられるアルバム『LANA』(ラナ)のリリース効果で再び上位に返り咲いたシザの『SOS』は、今週86,000ユニット(前週比6%減少)を記録して先週の2位から3位に下降。ケンドリック・ラマーの『GNX』も3位から4位にワンランクダウンしたが、週間ユニットは前週から9%増加の65,000に上昇している。

 両者は、現地時間2025年2月2日に米ロサンゼルスのクリプト・ドット・コム・アリーナで開催された【第67回グラミー賞】で、シザはレディー・ガガとブルーノ・マーズの「ダイ・ウィズ・ア・スマイル」が受賞した<最優秀ポップ・パフォーマンス(デュオ/グループ)>のプレゼンターを務め、ケンドリック・ラマーは「ノット・ライク・アス」で、主要部門の<年間最優秀楽曲賞>と<年間最優秀レコード賞>の2冠を達成している。

 その【グラミー賞】で「バーズ・オブ・ア・フェザー」をパフォーマーとして披露したビリー・アイリッシュは、同曲のパフォーマンス効果もあり、収録アルバム『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』が先週の10位から5位に上昇。週間ユニットは前週から47%増加の53,000に大きく数字を伸ばしている。

 パフォーマーでは、ザ・ウィークエンドも今週1位に初登場した『ハリー・アップ・トゥモロウ』から「クライ・フォー・ミー」と前述の「タイムレス」の2曲を披露している。

 【第67回グラミー賞】の主要部門<最優秀新人賞>を受賞したチャペル・ローンは、受賞スピーチの反響とパフォーマーとして披露した「ピンク・ポニー・クラブ」のパフォーマンス効果により、収録アルバム『ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ア・ミッドウェスト・プリンセス』(49,000ユニット/56%増加)が前週の14位から6位に上昇し、1月11日付以来5週間ぶりにTOP10復帰した。

 その【グラミー賞】で<最優秀ポップ・ボーカル・アルバム>を受賞したサブリナ・カーペンターの『ショート・アンド・スウィート』は、前週から20%増加の48,000ユニットを記録して、今週7位にランクイン。本作からのシングル「エスプレッソ」は<最優秀ポップ・ソロ・パフォーマンス賞>を受賞して、同曲と「プリーズ・プリーズ・プリーズ」の2曲をメドレーで披露している。

 惜しくも受賞は逃したが、同【グラミー賞】で6部門にノミネートされ、<最優秀カントリー・アルバム>を受賞したビヨンセの『カウボーイ・カーター』のプレゼンターを務めたテイラー・スウィフトのアルバム『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』は、先週の11位から9位に上昇。週間ユニットは8%増加の38,000を記録した。

 【グラミー賞】関連の影響により、モーガン・ウォレンの『ワン・シング・アット・ア・タイム』は先週の5位から8位に順位を下げたが、週間ユニットは前週から11%増加の45,000に上昇している。

Text: 本家 一成

※関連リンク先の米ビルボード・チャートは2月14日以降掲載予定となります。

◎【Billboard 200】トップ10
1位『ハリー・アップ・トゥモロウ』ザ・ウィークエンド
2位『DeBI TiRAR MaS FOToS』バッド・バニー
3位『SOS』シザ
4位『GNX』ケンドリック・ラマー
5位『ヒット・ミー・ハード・アンド・ソフト』ビリー・アイリッシュ
6位『ザ・ライズ・アンド・フォール・オブ・ア・ミッドウェスト・プリンセス』チャペル・ローン
7位『ショート・アンド・スウィート』サブリナ・カーペンター
8位『ワン・シング・アット・ア・タイム』モーガン・ウォレン
9位『ザ・トーチャード・ポエッツ・デパートメント』テイラー・スウィフト
10位『ザ・シークレット・オブ・アス』グレイシー・エイブラムス

関連記事リンク(外部サイト)

Billboard 200 全米アルバム・チャート
Billboard Hot 100 全米ソング・チャート
ザ・ウィークエンド、映画『ハリー・アップ・トゥモロー』のファースト・ルック公開 ジェナ・オルテガ&バリー・コーガンと共演

  1. HOME
  2. エンタメ
  3. 【米ビルボード・アルバム・チャート】ザ・ウィークエンド『ハリー・アップ・トゥモロウ』首位デビュー、自身5作目の1位獲得

Billboard JAPAN

国内唯一の総合シングルチャート“JAPAN HOT100”を発表。国内外のオリジナルエンタメニュースやアーティストインタビューをお届け中!

ウェブサイト: http://www.billboard-japan.com/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。