養子縁組や里親制度について知ってもらいたい。ドキュメンタリー作品上映会開催


不妊治療患者をはじめ不妊・不育で悩む人をサポートするセルフサポートグループ「Fine(ファイン)」は、「すべての選択を尊重し、自分らしく輝ける未来を創る」をビジョンに掲げ、「多様な絆のかたちプロジェクト~産む以外の選択肢への理解を進めよう~」を開始。

不妊・不育当事者が養子縁組や里親制度について知ってもらうため、「特別養子縁組のドキュメンタリー作品上映会」を、オンラインで2月8日(土)に実施する。

不妊に悩む夫婦に別の選択肢を

「Fine」によると、日本では産みの親のもとで育つことのできない子どもの8割は施設で暮らし、その子どもたちを家庭的な温かな環境で育てることは、国として急務の課題であるとであるといわれているそう。

その一方で、子どもを望んでも授からない夫婦の割合は増加し、 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」によると、不妊で悩んだことのあるカップルは3組に1組(※1)とのデータがある。また、不妊治療当事者の中には、多様な家族の形を望む声が多いのも事実だという。

縁組や里親制度は、「子どもの最善の利益のために」と「社会全体でこどもを育む」を目的としているが、日本は諸外国に比べ血縁ない親子関係への理解が低く、情報に接する機会も少ないのが現状。

実際に、これまで「Fine」には、当事者から「産む以外の選択肢を考え出した頃には年齢が高くなっていて、あきらめざるをえなかった」「治療の早い段階で情報に接する機会が少ない」など、実子以外の選択肢について、もっと早く知っていればとの後悔の声が数多く寄せられている。

1人でも多くの子どもが温かな家庭に

「Fine」では、1人でも多くの子どもたちが温かな家庭で暮らすことができるように、また子どもを望む夫婦が機を逃さず自分たちらしい選択ができるように、養子縁組や里親について理解を進めていきたいと考えている。

そのための活動の一環として、このたびの「特別養子縁組のドキュメンタリー作品上映会」をオンラインで実施することになった。

縁組み家族の出会いからの7年間を追う

上映作品「縁組み家族~君がくれた幸せ~」を担当したのは、中京テレビで特別養子縁組の取材を13年続け、関連の番組を6本制作した安川 克巳ディレクター。

同氏は、日本放送文化大賞グランプリやギャラクシー賞の優秀賞を受賞。独立後も番組制作を続けながら特別養子縁組についての啓発活動を行なう。

上映作品は、実際の縁組み家族の出会いからの7年間を追ったもので、喜びや葛藤を経験しながら親子の絆を深める様子を描いている。

実録に接し、参加者同士が感想を共有することで、血縁関係のない親子についての理解を深め、参加者が自分の家族観や親子観について考える機会となることを期待しているとのこと。制作者の講演も予定しており、特別養子縁組の制度について学ぶことも目指していく。

イベントの参加には事前申し込みが必要。作品や縁組みなどに関心がある人はチェックしてみて。

■第1弾「特別養子縁組のドキュメンタリー作品上映会」
上映作品:「縁組み家族~君がくれた幸せ~」(中京テレビ製作)
日時:2月8日(土)10:00~11:45
参加費:無料
定員:30名(予定)
参加・視聴方法:zoomによるオンライン
参加対象:不妊当事者、上映作品に関心がある人

【プログラム(予定)】
・10:00-10:03 「Fine」より挨拶
・10:03-10:50 上映
・10:50-11:05 グループトーク(zoomブレイクアウトルームにて参加者でお話)
・11:05-11:30 講演:制作者・安川氏(縁組み制度の解説や取材実感)
・11:30-11:45 質疑応答

※プログラムは予告なしに変更する場合あり
※同上映会は、養子縁組斡旋団体や関連組織との推薦、協定、または協力関係に基づくものではない

「特別養子縁組のドキュメンタリ―作品上映会」ページ:https://j-fine.jp/activity/event/divamly.html

(※1) 国立社会保障・人口問題研究所「第16回出生動向基本調査」(2021年6月):https://www.ipss.go.jp/ps-doukou/j/doukou16/JNFS16gaiyo.pdf

(鈴木 京)

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