デヴィッド・リンチが78歳で死去、NIN/モービーなどのMVも監督
ドラマ『ツイン・ピークス』や映画『マルホランド・ドライブ』、『ブルーベルベット』など、ダークでシュールな世界観で知られる人気映画監督のデヴィッド・リンチが死去した。享年78歳だった。
現地時間2025年1月16日、リンチの家族はFacebookへの投稿で彼の訃報を発表した。ギターを弾くリンチの写真には、「私たち家族は、深い悲しみとともに、映画監督でありアーティストであるデヴィッド・リンチの訃報をお知らせいたします。この時期に私たちのプライバシーを尊重していただけると幸いです。彼が私たちのもとを去った今、世界には大きな穴が開いたようなものです。しかし、彼がよく言っていたように、“ドーナツに目を向けて、穴に目を向けるな”。今日は黄金の太陽と青空が広がる素晴らしい一日です」と書かれた声明が添えられていた。死因は明らかにされていない。
リンチは、長年の喫煙により肺気腫と診断され、新型コロナウィルスに感染するのではないかと心配して外出できないと発表してからわずか5か月後に亡くなった。当時彼は、もう映画を作るつもりはないとも述べ、「もしそうなったら、リモートでやってみるつもりだ。あまりやりたくはないね」と語っていた。
米モンタナ州ミズーラ出身の彼は、映画制作に専念する前はペンシルベニア芸術アカデミーで学んだ画家だった。ブレイクしたのは1977年の『イレイザーヘッド』で、この映画はアンダーグラウンドな深夜映画界隈で人気を博した。 彼の数多くの著名な作品には、ジャスティン・セロー、ナオミ・ワッツ、ローラ・ハリング主演の2001年の『マルホランド・ドライブ』、カイル・マクラクラン、イザベラ・ロッセリーニ、デニス・ホッパー、ローラ・ダーン主演の1986年の『ブルーベルベット』などがある。
テレビ界では、1990年から1991年にかけて2シーズンにわたって放送され、2017年に3シーズン目が復活したミステリー・ドラマ・シリーズ『ツイン・ピークス』の生みの親として最もよく知られている。同シリーズは、【ゴールデン・グローブ賞】を3度、【エミー賞】を2度受賞し、故アンジェロ・バダラメンティ作曲のテーマ音楽は1991年の【グラミー賞】<最優秀ポップ・インストゥルメンタル・パフォーマンス>部門で受賞した。
リンチのプロジェクトは米ビルボードのチャートにも登場した。『Twin Peaks Music: Season Two Music And More』が、2019年4月27日付の“Soundtracks”チャートで17位を獲得し、同週の“Top Album Sales”チャートでは68位を記録した。彼の3枚目のスタジオ・アルバム『The Big Dream』は、2013年に“Independent Albums”チャートで40位、“Top Current Album Sales”チャートで167位を記録した。
また、ナイン・インチ・ネイルズの「Came Back Haunted」(2013年)や、モービーの「Shot in the Back of the Head」(2009年)など、数多くのミュージック・ビデオの監督も務めた。
関連記事リンク(外部サイト)
デヴィッド・リンチ&クリスタベル、コラボAL『セロファン・メモリーズ』完成
デヴィッド・リンチ監督のデュラン・デュランのライブ映像作品が4月劇場公開 マーク・ロンソンら豪華ゲストにも注目
デヴィッド・リンチ 未発表曲、リミックス曲など計36曲を収録した最新作の豪華盤が発売に
国内唯一の総合シングルチャート“JAPAN HOT100”を発表。国内外のオリジナルエンタメニュースやアーティストインタビューをお届け中!
ウェブサイト: http://www.billboard-japan.com/
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。