【埼玉県】さいたま市「大宮盆栽村」を舞台にオーディオビジュアル作品“Sleeping Memory”展示
アーツカウンシルさいたまは、「盆栽」をテーマにしたオーディオビジュアル作品を展示する、さいたま文化発信プロジェクト「空想するさいたま」“Sleeping Memory”を2月8日(土)~16日(日)の期間、「盆栽四季の家」にて開催する。
盆栽のふるさととして知られる「大宮盆栽村」
JR宇都宮線土呂駅や東武アーバンパークライン(野田線)大宮公園駅から歩いて行ける場所に「大宮盆栽村」という地域がある。1923年の関東大震災で大きな被害を受けた盆栽業者が、壊滅した東京から離れ、盆栽育成に適した土壌を求めてこの地へ移住した。
1925年には彼らの自治共同体として大宮盆栽村が生まれ、最盛期の1935年頃には約30の盆栽園があった。今年開村100周年を迎える大宮盆栽村は、いまも名品盆栽の聖地として知られ、日本だけでなく世界から多くの愛好家が訪れている。
「盆栽四季の家」は、18世紀初めに建てられた武蔵一宮氷川神社宮司・東角井光臣家の居宅の一部を移築模写復元し、1984年(昭和59年)12月20日に開設。「盆栽のふるさと」として、国内はもとより海外にも多く知られた盆栽村の一角に、自由につどい、くつろげる“心の憩いの場”として建設された。
市の文化資源をテーマにデジタル作品を制作
さいたま市文化振興事業団の「アーツカウンシルさいたま」は、さいたま市の文化資源をテーマにデジタル作品を制作し、さいたま市の魅力を市内外に発信する「空想するさいたま」を実施している。
「空想するさいたま」は、若手のクリエイターやキュレーターを対象に、さいたま市の文化資源である「盆栽・漫画・人形・鉄道」から着想したデジタル作品プラン・キュレーションプランの公募を行い、入選したプランについて、アーツカウンシルさいたまが伴走支援しながら1年をかけて作品を制作するプロジェクト。実現した作品は、市内外に発信することで、さいたま市の新たな魅力を開拓している。
盆栽の知覚から都市の記憶を映像や音で表現
今回展示される“Sleeping Memory”では、植物の情報伝達を見える化する研究から着想を得て、盆栽の知覚からさいたまの都市の記憶を「映像」や「音」で表現。作品が来場者の動きでリアルタイムに変化する様子も楽しむことができる。入場無料。開館時間は10:00~17:00、2月8日(土)の自由観覧は15:00まで、2月14日(金)は19:30まで開館。
関連イベントのパフォーマンスを実施
関連イベントとして、2月8日(土)15:30~17:00に、アーティストによる作品説明とオープニングパフォーマンスを実施する。本作品と「記憶」に関する身体表現やミュージックがコラボレーションしたパフォーマンスで、作家のレオニード・ズヴォリンスキー氏とユニット「生命の躍動」が出演する。
参加は無料で定員15名、1月7日(火)10:00よりアーツカウンシルさいたま公式サイトにて申込みを受け付けているので、興味のある人はお早めに。
作曲家&ニューメディア・アーティストのレオニード・ズヴォリンスキー氏は、モスクワ音楽院作曲科を首席卒業、リトフンチンテレビ・ラジオ大学音響映像芸術サウンドプロデュース科修了、現在は東京藝術大学大学院音楽研究科に在学中。MaxやArduinoなどの様々なアルゴリズムやシステムを取り入れた現代音楽やニューメディア・アートに取り組むとともに、人の聴覚特性や音の錯覚効果と芸術への応用に関する研究を行っている。
「生命の躍動」は、音楽アーティストmidorim氏と身体アーティストふくいさほと氏が結成したユニット。2023年より活動を開始し、お互いの感覚を実験的に表現している。
さいたま文化発信プロジェクト「空想するさいたま」“Sleeping Memory”に訪れて、盆栽の知覚からさいたまの都市の記憶を「映像」や「音」で表現した作品を楽しんでみては。
さいたま市文化振興事業団 イベント特設ページ:https://saitama-culture.jp/imaginationsaitama
■盆栽四季の家
住所:埼玉県さいたま市北区盆栽町267-1
※入場者多数の場合は、一時的に入場制限を行う場合がある。
(山本えり)
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