【岩手県旧西根町(八幡平市)】焼走り溶岩流の大地に圧倒されて
日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。
今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。
「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。
今回は、岩手県旧西根町(八幡平市)を写真とともに紹介する。
Vol.362/岩手県旧西根町(八幡平市)
盛岡市から北へ進み、旧西根町へ向かった。まずは「道の駅 にしね」に立ち寄る。看板には「農(みのり)と輝(ひかり)のオアシス」とあり、爽やかな天気も相まってのびのびとした空気だ。駐車場からは岩手山も見えた。自転車でサイクリングしている人もいて、今日は最高のサイクリング日和に違いないと。
そして、道の駅からは「焼走り溶岩流」へ向かった。享保4年、岩手山最後の噴火の際に東腹から噴出した溶岩流で、黒々とした山の裾野が広がっているという。駐車場に到着すると、そこが岩手山の登山口にもなっていて、すでに登山であろう車もたくさん停まっていた。
溶岩流のルートへ入ると世界は一変し、溶岩の黒と青空、岩手山の3つが世界をつくっていた。真っ黒な大地の足場は非常にゴツゴツしている。三宅島で出会った溶岩流の景色も思い出された。自然の大きなエネルギーが溢れ出し、やがて鎮まり黒い大地になった世界に気圧される。それに岩手山との距離も近くて、岩手山を眺めるだけでも壮観だ。そこに、澄んだ青空とともに360度、どの世界も大自然に包まれた。自分の体ひとつがいかにちっぽけで、地球が大きいか。この景色に立ち会ったら、誰しもが感動するに違いない。人間とは別世界の大きな力を感じた。
(仁科勝介)
仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
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