「光陰矢の如し」とはどんな意味?「光陰」はなにをあらわしているの?その類義語は?
時間の早さを表現した言葉、それが「光陰矢の如し」です。
しかし、この言葉は具体的に何を指すのでしょうか?
この記事では「光陰矢の如し」がどのような言葉なのかはもちろん「光陰」の意味も含めて解説します。
「光陰矢の如し」とは
ここでは「光陰矢の如し」の意味を解説します。
「光陰矢の如し」の意味
「光陰矢の如し」は月日の経つのが早いことの例えです。
瞬く間に歳月が過ぎ去ることの例えとしても使用されます。
現代では時間の早さを例えたことわざとして使用します。
転じて、時間は限られているからこそ有効活用しなければならないという戒めでも使用されることがあります。
「光陰矢の如し」の用い方・例文
「光陰矢の如し」は月日の経過が早いことに対して使用します。
・例文1:光陰矢の如しというように「いつかきっと」なんて悠長なことを言っていたらあっという間に人生が終わっているものだ。
・例文2:子供ができた時はどうなることかと思ったけど、光陰矢の如し……気づけばあの子も大学生になり今は一人暮らししている。
・例文3:入社して勤続40年、あっという間のサラリーマン人生だった。光陰矢の如しとはまさにこのこと。
このように「光陰矢の如し」は歳月が経つのが早いという意味で使用します。
その多くは過ぎ去った時の早さに対して使用するのが特徴です。
ただ「人生は光陰矢の如しだぞ」というように教訓としても使用されると覚えておきましょう。
「光陰」とはなんのこと?
「光陰矢の如し」の「光陰」とは月日や歳月を比喩的に表現したものです。
光は「日」で、陰は「月」を表しており、それを飛んでいる矢に例えたのが「光陰矢の如し」となります。
つまり「月日や歳月は飛んでいる矢のように早い」という状況を表現しているのが「光陰矢の如し」なのです。
「光陰矢の如し」の類義語
ここからは「光陰矢の如し」の類義語を紹介します。
歳月人を待たず
「歳月人を待たず」は、歳月は人の都合などにおかまいなく刻々と過ぎ去ってゆくことを例えたことわざです。
日時が経つのは早いからこそ時間を無駄にしてはならないという教訓としても使用されます。
その点が「光陰矢の如し」と重なるのではないでしょうか。
白駒の隙を過ぐるが如し
「白駒の隙を過ぐるが如し」は、人間の一生は白い馬が戸の透き間の向こうを通り過ぎるほど極めて短い時間しかないことを例えたことわざです。
日時が過ぎ去るのは本当に早いことの例えとして使用されます。
その点が「光陰矢の如し」と似ているのではないでしょうか。
少年老い易く学成り難し
「少年老い易く学成り難し」は、若いうちはまだ先があると思って勉強に必死になれないが、すぐに年月が過ぎて年をとり何も学べないで終わることを例えたことわざです。
だからこそ若いうちから勉学に励まなければならないという教訓としても使用さあれます。
その点が「光陰矢の如し」に通ずるのではないでしょうか。
「光陰矢の如し」は裏付けがある!?「ジャネーの法則」とは
ここからは「光陰矢の如し」の裏付けとしても解釈できる「ジャネーの法則」について解説します。
「ジャネーの法則」とは
人間は年齢を重ねるごとに時間が早く経つように感じます。
この現象を「ジャネーの法則」と呼びます。
「ジャネーの法則」は19世紀のフランスの哲学者ポール・ジャネが発案した法則です。
その法則によると「人生におけるある時期に感じる時間の心理的長さは年齢の逆数に比例し、年齢に対しては反比例するため、年少者にはより長く、年長者では短く感じる」と定義されています。
要するに若者は1日を短く感じ1年は長く感じるようにできており、高齢者は1年を短く感じ1日を長く感じるようになるという法則のことを意味します。
ちなみに「ジャネーの法則」による計算では「50歳の人間にとって1年の長さは人生の50分の1」「5歳の人間にとって1年の長さは人生の5分の1」と感じるのだとか。
やや曖昧な表現ですが、要するに若いほど1日は短く1年は長く感じ、歳をとるほど1年を短く感じ1日を長く感じるということです。
「光陰矢の如し」はまさに「ジャネーの法則」にも似た現象といえるでしょう。
まとめ
「光陰矢の如し」は月日や歳月が経つのは早いということを表現した言葉です。
「光陰」は月日や歳月のことを意味しています。
それを飛んでいる矢の速さに例えたのが「光陰矢の如し」です。
座右の銘としても度々挙げられることわざなので、ぜひその意味を心に刻んておいてはいかがでしょうか。
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