舞台「有頂天家族」弁天役・若月佑美インタビュー「森見登美彦先生が書かれたセリフの美しさは、すごいパワーだと思います」

下鴨神社の糺の森に暮らす狸一家を中心に、京都の地で、狸・天狗・人間が繰り広げる奇想天外、波乱万丈な物語ーー。シリーズ累計55万部を誇る、森見登美彦の大人気小説「有頂天家族」がストレートプレイとして、舞台化。11月16日から11月23日まで京都・南座で、11月30日から12月1日まで愛知・御園座にて上演されます。

下鴨神社の境内に暮らす、誇り高き狸一家をめぐり、狸・天狗・人間が、京都の地で繰り広げるてんやわんやの大騒動!森見登美彦作「有頂天家族」は、奇想天外、波乱万丈でありながら、愛深き物語です。今回の舞台は、G2による脚本・演出で、主人公の下鴨矢三郎を中村鷹之資と濱田龍臣がWキャストで。さらに、下鴨矢一郎を渡部秀、弁天を若月佑美、下鴨総一郎と夷川早雲の二役を池田成志、赤玉先生を相島一之、下鴨桃仙を檀れいが演じます。

舞台では、“森見節”炸裂の小気味よい台詞の応酬を繰り広げるとともに、演劇ならではのアナログな手法で視覚的な面白さも追求し、作品のファンタジーな展開を魅せる本作。弁天役の若月佑美さんにお話を伺いました!

――舞台「有頂天家族」にてミステリアスな女性・弁天さんを演じられますが、「有頂天家族」の存在はご存知でしたか?

知っていたのですが、実際内容までは見たことがなくて、今回初めて原作とアニメを見ました。私自身がアニメや漫画がすごく大好きなんですけれど、他には無い設定とストーリー展開がとても魅力的で。人間と狸と天狗を取り上げるというのがすごく面白いですし、京都では聖地巡礼をされる方もいらっしゃるほどの人気作品なので、世界観を壊さないように演じなくてはと思いました。

――ストレートプレイというのも意外であり素敵ですよね!

そうなんですよね!私もストレートプレイというところに惹かれました。ミュージカルも好きですけれど、ストレートプレイでこの世界観を作れることがとても楽しみに感じました。原作を読んでいた方はもちろん楽しめるとは思いますけれど、G2さんの演出によって舞台ならではの物語になっていますので、何も知らずに足を運んでいただいても大丈夫です。音楽もすごく楽しいと思いますし、衣裳も、セットもどのようなものになるのか私自身も楽しみにしています(※取材時は衣裳合わせ前)。何より、森見登美彦先生が書かれたセリフの美しさが舞台になっても変わらないので、すごいパワーだなと思いますし、原作ファンの方も安心して楽しんでいただきたいです。

――弁天というキャラクターについてはどのような印象を持ちましたか?

お話を受けた時にはまず「私でいいんですか?」と思いました。過去に私が演じさせていただいたキャラクターはツッコミ役でサバサバとしたイメージの女性が多かったし、弁天のようにミステリアスでつかみどころのない役柄は引き出しが無かったので、不安も感じつつも挑戦出来ることにワクワクしました。
弁天は、思わず追いかけたくなる女性、人間と天狗の間にいて、狸側につかないわけでもない。三角形の真ん中にいるという恐さも含めて描いているなと感じました。その反面可愛らしいところもあって、ずるい女性ですよね。

――ミステリアスで私も大好きなキャラクターです。美しさも若月さんにピッタリだなと思いました!

ありがとうございます、嬉しいです。弁天の話す喋り方が「〜なんだわ」とか「〜のよ」とか、普段生活していてなかなかしない口調なので、そこが難しいんですよね。自分自身の課題でもあるんですけど、そこを現実に落として、「こういう方いそうだな」と違和感無い弁天にしたいので頑張ります。年齢を重ねたからこそ出来る表現や落ち着きを弁天に活かしていきたいです。

――確かに、現実にはなかなかいない喋り方ですがそれもまた魅力の一つですよね!最近若月さんが美容や健康で気をつけていることはありますか?

散歩をすごくするようになりました。例えば、外食をしようと思った時に、いつもだったら近い場所を選びがちだったのですが、お蕎麦を食べようと思っても近所のお蕎麦屋さんではなくて2駅先のお店を選んでそこまで歩いたり。日々のちょっとした運動量を増やしていって、老後までしっかり動けるようにしたいです。今、ヨガやピラティスをやろう!と思い立っても、なかなか70~80歳まで続けるのは難しいなと思いつつ、散歩なら続けられるかなと思っています。

――若月さんといえば漫画好きでいらっしゃいますが、最近ハマっている作品があれば教えてください。

最近はダークすぎる作品ばかり読むのではなく、少女漫画を読むことが多いです。といいつつ、少女漫画の枠ではないかもしれませんが『来世は他人がいい』という作品にハマっています。あと、『メイドインアビス』が大好きなのですが、大体刊行が一年に一度のペースで、最新刊は8月30日に出てしまったので、来年までまた楽しみに待つぞ…!という気持ちでいっぱいです。

――分かります、発売日が待ち遠しいけれど、それを手に入れちゃうとまた来年となるのがちょっと寂しいですよね(笑)。最後に舞台を楽しみにしている方にメッセージをお願いします!

原作自体がファンタジー全開の素敵な物語ですが、舞台にはさらに音楽や動きが加わって楽しい世界観になっています。お客様と一体になって騒げる時間も作れたらと思っていますので、お祭りに遊びに行くような感覚で観劇していただけたら嬉しいです!

――今日は素敵なお話をありがとうございました!

撮影:たむらとも

舞台『有頂天家族』ダイジェスト
https://www.youtube.com/watch?v=6uZU28KITWU [リンク]

大好評上演中!舞台『有頂天家族』🐾

狸・天狗・人間の三つ巴!
森見登美彦の原作小説の世界が眼前に広がり
軽快なジャズの音色に乗せてテンポよく物語が進んでいきます。
愛すべき毛玉たちが、すっぽんや迫りなど、
舞台機構を贅沢につかった演出で、所狭しと動き回ります。
舞台ならではのアナログな演出にもご注目ください。

豪華出演陣による熱のこもった本作、この機会にお見逃しなく!

<京都公演>京都 南座  11/16(土)~11/23(土・祝)
<愛知公演>御園座   11/30(土)~12/1(日)

★チケット好評発売中★
チケットweb松竹 https://www1.ticket-web-shochiku.com/t/ [リンク]

当日券は各劇場切符売場で販売中!

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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