100円で売ってる激安カワハギって美味しいの? 買って捌いて食べてみた結果 →肝が!!!!!!!!
みなさま、魚に脂がのって肝が美味しい季節になりましたね。 肝といえばアンコウかカワハギですね。
特にカワハギの肝は秋から冬に旬を迎え、「海のフォアグラ」と呼ばれるほど絶品ですね。
しかしカワハギは美味しいだけあって高い……もちろん値段はピンキリで数百円程度で買えるものもありますが、平均すると1尾1000円ほどではないでしょうか。
肝の大きい天然ものはお寿司屋さんで1貫1000円するなんてこともあるみたいですね。
そんなカワハギですが、先日行きつけの魚屋「海鮮市場マルモト」(神奈川県伊勢原市伊勢原1-3-37)の地魚(未利用魚)コーナーを見に行った際、
カワハギいたーーーーーーーーーーーー!!!!!!!
即決で購入してきました!!!! しかもお買い上げ合計金額から換算すると1尾100円!!!!! 安すぎワロタ。
※ちなみにマルモトの生け簀には十中八九カワハギが泳いでおりますので、お値段は上がりますが活けでの入手も可能です。
ただ今回入手したカワハギは野締め。一般的にカワハギは活け締めで素早くしっかり血抜きしないと、肝心の肝が臭くてマズくなると聞きます。
ネットに転がっている情報も活け締めカワハギの肝についてばかりで、野締めカワハギのことは分かりません。
これは野締めカワハギの肝の味が気になります!! しかも100円のカワハギの肝!!!!!! さっそく家に帰って調理し確かめてみたいと思います(`・ω・´)!!
カワハギの捌き方
純朴なキョトン顔が鬼のように可愛い(*´Д`)ハァハァ 捌かずにこのまま飾りたくなります。でも捌くよ。食べたいからね。
カワハギは5枚おろしにします。 上手な人は3枚おろしでも捌けるようですが、下手な私には無理でした……平べったいからどう包丁を入れていったら良いのか分からず途中で断念……。
なので5枚おろしにします。
肝を綺麗に取り出すために、まずは頭のツノの後ろから包丁を垂直に入れて背骨あたりまで切れ込みを入れます。そして背骨を断ち切ります。
頭と尻尾を持って、折り曲げながら引っ張ります。するとズルンと頭と一緒に内臓がとれます。
頭や胴体に埋もれている部分の内臓を、傷つけないようにそっとかき出してから、お腹を流水でよく洗います。
そしたら手で皮をむいていきます。「カワハギ」という名前だけあってメリメリメリっと非常に気持ちよく皮がはがせます。この作業が一番楽しい。
次に背骨にそって包丁で切れ込みを入れます。
背びれ側から背骨に向かって切れ込みを入れます。
お腹側も同様に切れ込みを入れて身を外します。
反対側も同様に切れ込みを入れて外して5枚おろし完了です!
なお肝ですが、野締めなのでやっぱり肝に血がまわっており赤い気がします。
でも活け締めで完璧に血抜き処理してもこんな感じの時はあるので、いい感じなのではないでしょうか?
では食べていきたいと思います!
本日のお品書き
・刺身~肝添え~
・塩焼き
で頂いていきます。
100円カワハギの刺身
透き通る純白の身がとっても綺麗で美味しそうです! ただし肝に問題が……
めちゃめちゃ溶けてる……
捌いてる時の画像で気づいた方もいらっしゃると思いますが、肝を取り出した瞬間から光の速さでドロドロに溶け始めたのです……。
私が捌くのが下手すぎて肝の膜を破いてしまったのかしら……それともそういう個体だったのかしら……?
原因は不明ですがこんなに溶けてしまうと塩を溶いた酒に漬けるなどの臭み処理ができないので、今回は野締めカワハギの肝を臭み処理なしで頂くことにします。
まずはお刺身から頂きます(。・н・。)パクッ
コリコリサクサクした歯ごたえが美味しいですね! カワハギはまず歯ごたえが美味しいです!
味は非常に淡白で、よく噛み締めると奥にうっすらと上品なうま味を感じます。
悪くいうと味がないです。これは寝かせてうま味を引き出したくなりますね。
そして肝心の肝ですが……う~ん……ゴムタイヤにすりつけられた海水まみれのウニみたいな匂いがする……生臭い……
でも味自体はバツグンに美味しいです!
舌に乗った瞬間にとろけて広がる脂の甘味と、フォアグラとウニを合わせたような濃厚な旨みとコクが絶品です!!
それぞれ単体ではなく、刺身と肝を一緒に食べてみたらどんな感じかな(´~`)モグモグ
!!!!!!!!!!!!!!!これは絶品!!!!!!!!!!!!!!!!!
飲み込んだ後にやっぱりちょっと血生臭さが鼻を抜けるものの、刺身と一緒に食べたら肝の臭みはほとんど気にならなくなりました!!
そして肝単体で食べるよりもソースのような奥深さ、複雑さが増しました。
特濃生クリームで伸ばしたウニとフォアグラソースのように濃厚なコクと旨みとがたっぷりなのに、脂の融点が低いためスーッと溶けてしまうので脂っこさが全くありません!!
100円でこの味が堪能できるのは信じられないです。
カワハギの塩焼き
カワハギの皮って食べられないの? どんな味がするの? と気になり、皮つきで塩焼きにしてみました。
全く食欲をそそられる見た目はしていませんが、頂いてみましょう(。・н・。)パクッ
カワハギを焼く時は皮ははがさないとダメですね。
食べられなくはないのですが、焼いた皮は口にいれた途端に崩壊 →ボソボソボロボロの消しゴムカスのようになり、しかもいつまでも口の中に残るので食感が最悪です……。
しかも焼いてしまうと身にくっついてしまい、皮をはがして身だけを味わうことはほぼ不可能になります。
身は非常に上品でクセがなく、うま味もそれなりに感じられます。
匂いがなく、うま味が弱い鯛みたいな感じです。
ただこれも皮が邪魔すぎて身の味がよく分からないので、うま味を感じなくなっている可能性大です。本当はもっと美味しいのかもしれません。
カワハギの皮つき塩焼きは大失敗でした……。
釣り仲間の友人曰く、煮つけだと皮も食べられるし、スルッとはがせるみたいなんですけどねぇ。
次にカワハギを入手したら皮つき煮つけを試してみたいものです。
3日熟成させたカワハギの刺身
おまけでカワハギの刺身を3日間寝かせて熟成させてみました。果たしてうま味は引き出されているのでしょうか?
食感が柔らかくなり、甘みとうま味は強くなりました!!
とはいえ、それでもかなり味うっっっっすいです(・∀・;)
やっぱり新鮮なうちに肝醤油で食べるか、寝かせるなら昆布締めにしたほうが良いかもです。
野締め100円カワハギの評価
星4 ☆☆☆☆
肝の臭み処理ができず、磯生臭さが強かった点がマイナスポイントですが、今回みたいに肝が溶けてしまわず、臭み処理ができればかなり美味しいと思います!!
野締めのカワハギの肝でもとても美味しく頂けることが分かり、非常に収穫がありました!!
皮つきで焼いても食べられるのか? など、気になるけど高級魚ではなかなか試せない調理法も今回気軽に試せたのが良かったです! だって100円だもん。
全体としてお値打ち価格とはとても思えない美味しさでしたし、未利用魚・地魚コーナーがもっと普及して、一般流通にのせられず廃棄されてしまっているお魚たちがもっと全国の台所に届くといいなぁと思います(`・ω・´)
※画像は全て筆者撮影
海鮮市場マルモト
https://www.0-to.com/[リンク]
<捌き方参考>
本田技研工業株式会社Honda釣り倶楽部
https://www.honda.co.jp/fishing/picture-book/kawahagi/clean01/[リンク]
(執筆者: ゆずくん)
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