【答え合わせは2044年か!?】次の新札は誰になるか予想してみた!

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2024年7月3日、新紙幣の発行が始まった。第2次世界大戦後に発行された日本銀行券は、世代ごとにABC順で付番が行なわれており、D券(夏目漱石千円札、新渡戸稲造五千円札のとき)以降は約20年周期で更新されている。今回の新紙幣はF券にあたり、前回2004年に発行が開始されたE券からちょうど20年のタイミングにあたる。千円札は一万円札が「近代日本経済の父」と呼ばれる渋沢栄一、五千円札は日本で最初の女子留学生としてアメリカで学んだ津田梅子、千円札は破傷風の治療法を開発した細菌学者の北里柴三郎の肖像がデザインされた。

さて、まだ新紙幣を手にしていないという人も多いと思うが、ニッチーでは早くも20年後の2044年の“新新紙幣”デザインについて誰になるのか妄想してみたいと思う。

紙幣の肖像画に基準はある?

予想をする前に、紙幣の肖像画にはどのような基準があるのかを調べてみた。すると財務省のHPに近年の改刷で使われている基準が3項目紹介されていた。それが以下の通り。

紙幣の肖像については、近年の改刷では、
(1)偽造防止の観点から、なるべく精密な写真を入手できること
(2)肖像彫刻の観点からみて、品格のある紙幣にふさわしい肖像であること
(3)肖像の人物が国民各層に広く知られており、その業績が広く認められていること
といった観点を踏まえて、明治以降の人物から採用しています。
出典:https://www.mof.go.jp/faq/currency/07an.htm

またその他にも調べてみると
・すでに亡くなっている人
・政治家は後世になってから批判される可能性があるので近年は選ばなくなった
・偽造防止の観点からヒゲやシワがある人が選ばれやすい
といった条件があるようだ。
そう言われると、今回の新紙幣に選ばれた北里柴三郎も口に髭があり、渋沢栄一もシワが描かれている。これらの条件を鑑みながら“新新紙幣”の肖像になりそうな人を予想してみたいと思う。

千円札:湯川秀樹

千円札は近年、野口英世、北里柴三郎と理系の流れが来ている。その流れが続くと考え、日本人としては初めてノーベル賞(物理学賞)を受賞した湯川秀樹を予想。
京都帝国大学で理論物理学を学び、27歳の若さで中間子を発見し「中間子理論」を発表。その後の素粒子論は理論物理学の一分野に大きな影響を与えた。そしてこの「中間子理論」が認められ、昭和24年(1949)のノーベル賞受賞となった。物理学賞受賞は、敗戦に打ちひしがれた国民を力づけた。また、昭和29年(1954)アメリカの水爆実験に衝撃を受け、以後、世界科学者会議を開催するなど核兵器と戦争の廃絶を訴え続けたという一面もある。
しかし最近の千円札は夏目漱石、野口英世、北里柴三郎と“ヒゲ枠”になっており、それを考えると湯川秀樹という予想に一抹の不安はあるが、功績や平和運動に力を注いだという側面を考えても十分可能性はあると考える。

五千円札:美空ひばり

樋口一葉、津田梅子と女性の流れができている五千円札。教科書で扱われる与謝野晶子、平塚らいてうなどもありそうだが、ここは昭和のスター、美空ひばりを推したい。
昭和24年、「河童ブギウギ」でレコードデビュー。以後、1500を超える曲を録音し、「悲しき口笛」、「東京キッド」、「リンゴ追分」、「港町十三番地」、「柔」、「悲しい酒」、「おまえに惚れた」、「愛燦燦(あいさんさん)」、「みだれ髪」、「川の流れのように」などなど、放ったヒット曲は数知れず。平成元年6月24日の死去まで、40有余年にわたって日本歌謡界の第一線で活躍した。没後の平成元年7月、真摯な精進で歌謡曲を通じて国民に夢と希望を与えた功績が認められ、女性初の国民栄誉賞を受賞。「肖像の人物が国民各層に広く知られており、その業績が広く認められていること」という点ではピッタリ。2044年に新紙幣発行となれば、ほぼ生誕100年にもなる(1937年生まれ)ので、タイミング的にも盛り上がりそうだ。

一万円札:松下幸之助

文化人、実業家枠っぽい雰囲気がある一万円札。ここはかなり悩んだが、松下幸之助と予想。ヒゲが無く、メガネということで千円で予想した湯川秀樹とかなりキャラが似ているが…良い予想ではないかと思う。
日本を代表するエレクトロニクスメーカー、パナソニック株式会社の創業者。1918年、23歳の時に、パナソニックの前身である松下電器(松下電気器具製作所)を興した。そして、時代の流れを絶妙に捉えつつ、需要家の声に真摯に耳を傾け、配線器具で始めた事業を、ランプへ、電熱器具へ、ラジオへと、拡大させていった。日本の電気製品業界に革命をもたらし、経営の神様とも呼ばれ現代社会にも大きな影響を与えた人物だ。
岩崎弥太郎なども考えたが、渋沢栄一と同時期に活躍した人物なので渋沢→岩崎の流れにはならないのではと予想した。

答え合わせは2044年頃……?“新新紙幣”の発行が発表された際には、こんな記事があったことをぜひ思い出してほしい。

(Written by 大井川鉄朗)

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