映画『トラペジウム』結川あさきインタビュー「アイドルを目指す過程のすごく泥くさくて、青くて必死になっている姿が魅力的」

乃木坂46・1期生・高山一実が小説家デビューを果たした「トラペジウム」(KADOKAWA刊/『ダ・ヴィンチ』連載)がアニメーション映画化され、5月10日(金)より全国公開となります。

原作「トラペジウム」は、アイドルを目指す高校生・東ゆうが、東西南北の美少女を集めながら自らの夢に向かって進む物語。2016年から雑誌『ダ・ヴィンチ』で連載を開始。2018年に単行本化された高山一実による青春小説は、トップアイドルグループでの活動経験がある高山にしか描けないリアルな描写、共感度の高い内容が好評を得て、これまでに累計30万部を売り上げる大ヒットを記録しています。

本作でアイドルを目指す主人公・東ゆうを演じているのが、注目の声優・結川あさきさん。作品の魅力から、ゆうのお芝居でこだわったことなどお話しを伺いました!

――本作は結川さん初の主演作となりますが、出演のきっかけはオーディションですか?

そうです。オーディションのお話しをいただいて、私は最初からゆうで受けました。事前に設定が書かれた資料をいただいて、ゆうの座右の銘とか、憧れている人とか、パーソナルな部分がしっかり書き込まれた資料を読みながら、準備しました。原作ももちろん読んで、テープオーディションとスタジオオーディション重ねて、選んでいただいたという形です。

――ゆう役に決定した時はどの様なお気持ちでしたか?

すごくビックリしましたし、嬉しさとか喜びも同時にありました。役が決まってから、実際の収録までのスパンが結構短かったので、気持ちを落ち着ける時間もなく、すぐ本番という感じで。今思い返してみると、それが逆に良かったなと思っていて、あまり深く悩まずに収録に臨めたので、嬉しい気持ちのまま行けたことが良かったなと。時間が空いてしまうと、「こういう演技で良いのかな?」とか考えすぎてしまったと思います。

――原作を読んだ時の印象を教えてください。

アイドルの物語と聞いて想像するストーリーの、どれともちょっと違う部分があるなと感じました。アイドルのキラキラした部分はもちろん、裏側も描かれていることが実際にアイドルをされていた高山さんならではの表現ですし、リアルな高校生たちの葛藤とか感情の動きとか全部が組み込まれて、重なっていく所が素晴らしいストーリーだなと思いました。

――高校生の気持ちもアイドルの気持ちもすごくリアルで沁みますよね。東ゆうというキャラクターにはどの様な魅力を感じましたか?

アイドルになるという夢に全力で本気になれるところは、すごく強いところだなって思います。この物語ではゆうがアイドルを目指す過程が描かれますが、ゆうが本気で目指していないと起こらなかったことってたくさんあって。東西南北の4人(大河くるみ、華鳥蘭子、亀井美嘉)とも、 ゆうがアイドルを本気で目指してなかったら、出会ってなかったかもしれないとか。アイドルを目指していなかったら…全然違う世界線だっただろうなと思うんです。1つのことに真剣になれるところとか、そのがむしゃらさはあの時の年頃ならではとも思いますし、ゆうの良さでもあると思います。

――ゆうをこう演じて欲しいという、オーダーやお願いはありましたか?

シーンごとにディレクションしていただくことはありましたが、キャラクターそのものの演じ方ということは特に言われませんでした。私が「これでいいのかな?方向あっているかな?」と思ったことを、最初のすり合わせの時間でお話しさせていただいたのですが、高山さんに「ゆうは結川さんの演じ方で大丈夫です」とオッケーをいただいて。そこから安心して収録を進めることが出来ました。原作者の高山さんにそう言ってもらえたから、気持ちもすごく楽にもなったし、自信もつきました。あの時あの言葉をいただけてすごく嬉しかったなって。

――そんな素敵な物語がアニメーションになって、すごく映像が美しいですよね。

すごく綺麗ですよね。とにかく目が印象的だなと思います。あと、キャラクターの立ち絵に関しても、ゆうは正面で仁王立ちみたいなポーズをとっていたりとか、立ち方1つとっても、そのキャラクターのことを意識して細かく書かれているんだなっていうことを感じました。トラペジウムってオリオン大星雲の若い星の星団のことで、アイドルの輝きをテーマーにしていますし、映像自体もキラキラと美しく描かれていて素敵です。大きなスクリーンで観たらより綺麗だろうなと私も楽しみにしています。

――4人のやりとりもすごく可愛かったです。

収録でも皆さんとご一緒だったのですが、すごく優しく接してくださって、私が分からないこととか、どうしたら良いんだろう?とうい疑問にもすぐ答えてくださって。お芝居でも、人間としてもすごく勉強になりました。休憩時間も楽しく4人でワイワイおしゃべりしていて、キャラクターの様に女子高生みたいな会話とかもあったかなと思います。すごく楽しかったです。

――結川さんはゆうと同じくらいの時期の声優を目指したのですか?

そうですね。本当に同じくらいの時にしっかりと意識し始めて。それこそゆうと同じ様にアイドルになりたいなと思ったこともありましたし、作詞をすることもやってみたいなとか夢がたくさんあったので、「声優を目指そう」としっかりと意識したのは、高校時代の後半だと思います。やると決めたからには一心不乱に頑張って。このオーディション受けさせていただいたのも私が声優になってすぐで、今もまだまだ夢の途中ではありますが、ゆうと同じ様に日々新しい経験をさせてもらっています。

――そんな結川さんが夢をつかむために自分で大切にしていることを教えてください。

「無理だって思わないこと」です。なんでもやってみないとダメだなとすごく思っていて。自分には出来ないと思ったことも、やってみたら案外出来たりとか、出来なかったとしてもその過程で得られるものがたくさんあると思います。なんでも一回やってみる!ということは意識している自分のルールです。

――素敵ですね。それこそゆうも自分でルールを作ってどんどん行動していきますものね。

ゆうがアイドルを目指す過程のすごく泥くさくて青くて必死になっている姿が魅力的ですよね。映画を観てくださる方にも、ゆうたちと通ずる感情を抱いたことが過去にあるかもしれないし、これから抱くかもしれないし、どこかのシーンで感じ取ってくれると思います。東ゆうという人物の10年間の挑戦を、ぜひ劇場で見届けていただきたいです。

――今日は楽しいお話をどうもありがとうございました!

撮影:オサダコウジ
ヘアメイク:風間裕子
スタイリスト:水本芽依

【関連記事】映画『トラペジウム』主演の結川あさきが“510枚”のうちわ配りミッション!in AnimeJapan 2024 ファンとの対面に「すごくホクホクした気持ち」
https://getnews.jp/archives/3519675 [リンク]

<CAST>
東ゆう:結川あさき
大河くるみ:羊宮妃那
華鳥蘭子:上田麗奈
亀井美嘉:相川遥花
工藤真司:木全翔也(JO1)
古賀萌香:久保ユリカ
水野サチ:木野日菜
伊丹秀一:内村光良

<STAFF>
原作:高山一実「トラペジウム」(KADOKAWA刊/『ダ・ヴィンチ』連載)
監督:篠原正寛
脚本:柿原優子
キャラクターデザイン:りお
総作画監督:りお・けろりら
衣装デザイン:伊藤雅子
プロップデザイン:久原陽子、渡辺浩二、井戸田あかね
2Dデザインワークス・特殊効果:齋藤睦 
美術監督:田村せいき
色彩設計:中島和子
撮影監督:関谷能弘
3Dディレクター:宮地克明
編集:三嶋章紀
スーパーバイザー:舛成孝二
星空写真協力:KAGAYA
音楽:横山 克
音響監督:明田川仁
制作:CloverWorks
製作:「トラペジウム」製作委員会
配給:アニプレックス
主題歌:MAISONdes「なんもない feat. 星街すいせい, sakuma.」(Sony Music Labels)
公式HP:trapezium-movie.com
予告編:https://www.youtube.com/watch?v=VmS7wEpUpV8

公式X:@trapezium_movie
公式TikTok:https://www.tiktok.com/@trapezium_movie
コピーライト:©2024「トラペジウム」製作委員会

  1. HOME
  2. ガジェ通
  3. 映画『トラペジウム』結川あさきインタビュー「アイドルを目指す過程のすごく泥くさくて、青くて必死になっている姿が魅力的」

藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。