アニメ『喧嘩独学』丹羽哲士・岡本信彦・ファイルーズあいインタビュー「努力で強くなっていく、心の底から熱くなれる作品」

全世界で100億回閲覧された『外見至上主義』をはじめヒット作を連発する 漫画家T.Junが手がける、動画配信サイトで喧嘩を独学して成り上がっていく 貧弱主人公を描いたwebtoon作品『喧嘩独学』が待望のアニメ化。毎週水曜フジテレビ「+Ultra」ほかにて放送中です。第1話放送後にはXのエンターテイメントでトレンド入りを果たすなど、SNS上でも動向に注目が集まっています。

【ストーリー】母親の入院費を稼ぐため貧乏生活を送る、スクールカースト最底辺の高校生・志村光太。 学校では不良のハマケンからゴミのように扱われ、負け組人生に日々絶望していた。 そんなある日、クラスメイトのカネゴン(金子 亨)と殴り合う様子が誤って全世界へ生配信!? 底辺同士のイタすぎる喧嘩動画は瞬く間に広がり、一晩でまさかの 1000 万再生を突破!!! 再生数が金になることを知った光太が噛みつく相手は 不良に、ヤンキーに、プロ格闘家とエスカレートしていき…。

丹羽哲士(志村光太役)、岡本信彦(カネゴン役)、ファイルーズあい(八潮 秋役)の3名に作品の魅力についてお話しを伺いました!

――今日は作品の世界観にピッタリのジャージスタイリングで来てくださいましたが、普段からジャージを着たりしますか?

丹羽:家で体を動かすことも多いので、結構着ています。こんなオシャレなものではないのですが。

ファイルーズ:めっちゃ着てます。今日も襟をつけてアレンジしているのですが、こういうカラフルなものをたくさん持っています。

岡本:ファイちゃん確かにジャージを着こなしているイメージある!僕はほとんど着ないです。ジャージって杉田(智和)さんとかもそうですけれど、家で着る人も多いと思いますが、僕は家ではジェラピケ(ジェラートピケ)なので!

ファイルーズ:私も寝る時はジェラピケです!

――皆さん本当にお似合いです!作品について、まずは『喧嘩独学』の原作を読んだ時の感想や好きなところを教えてください。

丹羽:夢中になって最終話の218話まで一気に読んでしまいました。主人公の志村が突然能力に目覚めて強くなっていくのかなと思ったら、そんなことはなく、毎回ボコボコにされて、相手の戦い方に対応するためにきちんと努力していて。そんな姿に感情移入しながら読み進めていけるのが心地よくて。心の底から熱くなれる作品だなと思います。

岡本:まずタイトルを見た時に、ロゴの「喧」にある“再生マーク”に気付かずに「自分で試行錯誤しながらボクシング部や空手部と戦っていくのかな?」と想像していました。でも読んでみたら、投稿した動画がバズるとか、志村の独学の仕方もネット動画だったり、今の時代に合ったエッセンスが面白いなと。志村が努力を重ねてケンカに勝利していくことで、「自分でも努力したらイケるかも」と思わせてくれるところが魅力的だなと思います。夢を持たせてくれる主人公だなと思います。

ファイルーズ:もともと原作のT.Jun先生の『外見至上主義』を愛読していたのですが、先生の作品に登場するキャラクターって、全員説得力のあるリアルさがあるんです。ハマケンも現実にいそうですし、人物描写に説得力があるのが大きな魅力の1つだなと思います。 志村は格闘技の初心者で、パンチの打ち方の基本さえもわからないようなところから始まるので、平凡な男の子が着実に歩みを進めて強くなっていくところに勇気をもらえて。私はあまり格闘技に詳しくなかったんですが、志村も同じスタートラインなので、一緒に成長しているような気持ちになって、読んでいるだけで強い気持ちになれるところが『喧嘩独学』の魅力だなと思います。

――演じたキャラクターに共感した部分はありますか?

丹羽:志村は育った環境やいじめられていることもあって性格が暗いのですが、性格の部分は自分に似ているかなと思います。演じる時は成長していく志村に置いて行かれないように心掛けてアフレコに臨んでいます。志村の健気さは見習っていくべきところだと思っています。

――今日お話しさせていただいて、暗い性格が似ているというのは意外でした!

丹羽:あまり明るいほうではなかったです(笑)。友達も片手で数えられるくらいしかいなかったので、志村の気持ちがわかるなあと思いながらアフレコしています。

岡本:カネゴンは自分が弱いのにイキリ倒していて、性格がいいキャラクターとは言えないところからのスタートですが、どこかかわいげもあって憎めない子です。男の子が持っているプライドや、仲間想いなところが魅力につながっていくキャラクターなのかなと感じています。そんなカネゴンの“キョロ充”なところは、学生時代の自分と似ているかなと思います。僕も知り合いはたくさんいましたが、本当に友達と呼べるのは3人くらいだったかも。浅く広く付き合うタイプでした(笑)。“高校生版スネ夫”みたいな(笑)。お金持ちではないですけど。

ファイルーズ:秋はたぶんカネゴンとは真逆で、自分を大きく見せようともしないし、等身大でありのままでいる自然な子です。 好きなものに対して前のめりになったり、どっぷりハマるタイプなところは自分と似ているかなと思います。好きなことを語る時に早口になるところもあって。オーディションで格闘技について説明するシーンを最初にやったら、「もうちょっと早口で。本当に格闘技が好きな、オタクな子だから」というディレクションをいただいたので、自分がオタク語りしているときを思い出しながらやってみたら、無事に合格をいただけたので、そういうところは似ているんだろうなと思います。もう一つ、秋は帰国子女で独特なしゃべり方をしますが、私も帰国子女で、日本に戻ってきたばかりの時にうっかりアラビア語が混じってしまったことがありました。それでも私は好きなものは好きという気持ちは曲げず、自分らしくいることに徹したことで、ここまで来られたところも秋と似ているかもしれません。

――皆さんオーディションを経ての参加だそうですね。オーディションではどの様なことを意識したか、今役柄をどの様に演じているかを教えてください。

丹羽:オーディションのお話をいただいてから原作を初めて読んだのですが、気持ちの部分で志村と自分が似ているなと思ったので、オーディション用のテープを録る時にマネージャーさんと話し合いながら、自分の感情に近いところで演じてみたら、次のスタジオオーディションに進めたんです。そのスタジオオーディションの場で、自分がやりたい演技をやり切れたときに「ちょっと成長できたのかな」と思えました。  実際にアフレコが始まってからは、「志村=丹羽哲士」とは絶対に思わないように心掛けています。イコールにしてしまうと、自分と志村との考えがズレた時に、キャラクターがバラバラになってしまうのが怖いので。

岡本:カネゴン役を指名でお話を頂き、テープオーディションを経て、スタジオに行った時のディレクションで印象的だったのは、「もっと顔に泥水をかけてほしい」というものでした。そのディレクションを受けて、泣き叫ぶシーンでみすぼらしかったり、泥臭かったところが良かったのかもしれません。弱いヤツが弱いなりに頑張っている姿を求めていらっしゃるのかなと思って、精一杯やらせていただきました。 カネゴン役に決まった後は、セリフ数の多さから「めっちゃしゃべるな」というプレッシャーがありました。志村が実直でまじめなキャラクターで、カネゴンは明るいので、視聴している方がクスクス笑えるような表現が委ねられているのがカネゴンやハマケンなのかなと思っています。

ファイルーズ:秋は格闘技オタクなので、すらすら自分の言葉のように格闘技用語が口から出なければと思って、色々調べました。数年前から格闘技を始めたいなと思っていて、自分に合いそうな格闘技を調べたことがあったんです。最近体験したブラジリアン柔術がすごくおもしろかったので、レッスンに通い始めました。まだ初心者の白帯なので、青帯になれたら事務所のプロフィールの趣味に書こうかなと思っています!

丹羽:僕もこの作品をきっかけにボクシングを習い始めました。格闘技は、両親が血を見るのが苦手ということもあって、あまりなじみがなかったのですが、大人になって格闘技の試合が見られるようになってから少しずつ興味が湧きました。

――素敵なきっかけですね!これから放送を楽しみにしている方に、改めて見どころをお願いします。

丹羽:志村が意図せずに敵味方関係なく巻き込んでしまうので、成長していくにしたがって味方も増えていくのですが、同時に敵も増えていきます。いじめっ子や強い人を倒す爽快感や、新しく現れる人とのつながり・ドラマの部分に注目してご覧ください。 また、闘鶏から独学で格闘技も幅広くて、色々な格闘技を知ることが出来るところも楽しさの一つかなと思います。

岡本:平凡な男の子が段々成長していく姿は見ていて気持ちいいですし、悪そうなヤツが予想通り悪く出てくるので(笑)、カタルシスを感じられる部分が随所にあります。よく「どの格闘技が最強なのか?」という議論を雑談の中でしたりしますが、そのifストーリーを見せていただいている気がします。このアニメを見て、丹羽くんやファイちゃんのように格闘技を習い始める人もいるかもしれませんが、そこで会得した技術は日常では使わずに、正義や何かを守る時だけ使って欲しいです。カネゴンはクズに見えますが、根っからのクズではなく、ふわふわしたクズです。第1話を見ても良いところが見つからないかもしれませんが、志村と出会ってから、カネゴンが持つプロデューススキルを発揮することで、彼の良い部分が間接的に見えてくると思うので楽しみにしていてください。

ファイルーズ:ストーリーもそうですが、劇伴がカッコいいなと思っていて、すごくスタイリッシュですし、アニメのテンポ感自体も良いので、アニメを見ているとまさしく作中の「喧嘩独学チャンネル」を見ているような没入感があります。秋はしゃべり方のクセは強いけれど、実は裏表がなく、その場にいるだけで明るくさせるのが魅力的なところだと思っています。過激なシーンも多い作品ではありますが、彼女がいることで、元気で前向きになれる部分があるので、そういう部分にも注目してください!

――今日は素敵なお話しをありがとうございました!

撮影:たむらとも

作品情報

【スタッフ】
「喧嘩独学」原作:PTJ cartoon company・作画:金正賢(「LINE マンガ」連載)
監督:菱田正和
シリーズ構成:大野敏哉 キャラクターデザイン/総作画監督:宮﨑里美
アクションディレクター/プロップデザイン:鈴木勘太 色彩設計:水野愛子
美術監督:林竜太 撮影監督:渡邉有正 編集:本田優規 音響監督:濱野高年
音楽:やまだ豊
オープニング・テーマ :「Wild Boy」MA55IVE THE RAMPAGE
エンディング・テーマ :「バイラルハック」Crab 蟹 Club
プロデュース:スロウカーブ アニメーションプロデューサー:乙川将志
アニメーション制作:オクルトノボル
【キャスト】
志村光太:丹羽哲士 金子 亨:岡本信彦 八潮 秋:ファイルーズあい
朝宮夏帆:石川由依 ハマケン:武内駿輔 新庄玲央:石川界人 目黒ルミ:青山吉能
扇 達也:中村悠一 闘鶏:杉田智和

○放送情報
フジテレビ「+Ultra」ほかにて毎週水曜 24:55~放送中
フ ジ テ レ ビ 4 月 10 日より毎週水曜 24:55~
関西テ レ ビ 4 月 11 日より毎週木曜 26:25~
東海テ レ ビ 4 月 13 日より毎週土曜 25:45~
北海道文化放送 4 月 14 日より毎週日曜 25:10~
テ レ ビ 西 日 本 4 月 10 日より毎週水曜 25:55~
B S フ ジ 4 月 17 日より毎週水曜 24:00~
A T – X 4 月 14 日より毎週日曜 23:00~ (毎週木曜 29:00、毎週日曜 8:00 リピート放送あり)
※放送時間は予告なく変更となる場合がございます。

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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