【茨城県旧谷和原村(つくばみらい市)】昔ながらの暮らしと、人の温かさに触れる

茨城県旧谷和原村(つくばみらい市)

日本中では目まぐるしく、日々いろんなイベントがひらかれている。「そんな日本には、どのような土地があるのだろう」と、写真家として活動している私(仁科勝介)は、“平成の大合併”時に残っていた、旧市町村をすべて巡る旅に出た。その数は2000を超える。

今回、地域や自治体、企業の取り組み、新商品などの情報を発信するニュースサイト「ストレートプレス」で、それらを紹介する機会をいただいたので、写真を添えて連載をスタートした。

「ストレートプレス」内に登場するローカルな市町村と、関係があるかもしれない。

今回は、茨城県旧谷和原村(つくばみらい市)を写真とともに紹介する。

Vol.192/茨城県旧谷和原村(つくばみらい市)

旧伊奈町と同じく合併でつくばみらい市になった、旧谷和原村へ向かう。谷和原は「やわら」と読む。谷和原庁舎と、小目沼橋という橋へ訪れてみることにした。

谷和原庁舎は、みらい平駅や高速道路のインターチェンジ周辺の集合団地からは少し離れた平地に佇んでいた。田んぼも多く、かつては村だったのだなあと感じられたし、その中を走るつくばエクスプレスの高架が印象的だった。秋葉原駅やつくば駅では地下を走っている印象だったので、ああ、この辺りは陸の上を走っているのだなあと。

やわら、とひらがなで

谷和原庁舎。元々は村だったのだなあ

つくばエクスプレスが通っている。地下鉄ではなく高架だ

昔ながらの暮らしを感じる

小目沼橋へ。木製の橋だ

小貝川の流れ

カブを停めていた場所に戻ると、差し入れがあった。多分この家だ、と思いあたるところにご挨拶に伺った

その後、小目沼橋という橋へ向かった。徒歩で渡る木製の橋で、欄干もないのでちょっとだけスリリングだ。

そして、カブに戻ると、前かごに差し入れがあった。袋の中には飲み物があり、「旅のお兄さんへ。飲んでください。気をつけて行って下さいネ」というメモ書きが添えられていた。

驚きと同時に、「あの方か!」と思った。カブを停めたとき、近所のおばさんが畑仕事をしていて、ちらっと会話をしたのだ。いざ、見返りのない温かさに触れると、嬉しさで汗をかくものだ‥‥。

そのまま出発して、50mぐらいカブで走った。いや、でも、やっぱり違うなと思ってUターンして、おそらくおばさんの家であろう、と思う家のインターホンを鳴らした。畑の近くにある家といえば、ここだろうと思ったのだ。想像と全然違う、リラックスモードのお父さんが出てきてヒヤッとしたが、やはりおばさんの家だった。お礼のご挨拶だけさせてもらった。親切をただ受けたばかりの自分に葛藤したけれど、ご挨拶ができて、ほんとうによかった。

(仁科勝介)

写真家プロフィール

仁科勝介(Katsusuke Nishina にしなかつすけ)/かつお
写真家として活動。1996年、岡山県倉敷市生まれ。広島大学在学中に、日本の全1741の市町村を巡る。
『ふるさとの手帖』(KADOKAWA)、『環遊日本摩托車日記(翻訳|邱香凝氏)』(日出出版)をはじめ、2022年には『どこで暮らしても』(自費出版)を刊行。
旧市町村一周の旅『ふるさとの手帖』:https://katsuo247.jp
仁科勝介公式Twitter:https://twitter.com/katsuo247
仁科勝介公式Instagram:https://www.instagram.com/katsuo247/

   

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. 【茨城県旧谷和原村(つくばみらい市)】昔ながらの暮らしと、人の温かさに触れる
ストレートプレス

ストレートプレス

ストレートプレスは、トレンドに敏感な生活者へ向けたニュースサイトです。ファッション、ビューティー、ライフスタイル、モノの最新情報を“ストレート”に発信します。

ウェブサイト: http://straightpress.jp

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。