AI活用“TOEIC学習アプリ”の韓国Riiid社、映画・TV番組ベースの英語教材を提供するEdTech企業を買収

2023年12月、韓国のAI教育テクノロジー企業Riiid Inc.(以下、Riiid)が、英語学習コンテンツを提供する韓国のEdTech企業Qualson Co Ltd.(以下、Qualson)の買収を発表した。買収は2024年第1四半期に完了する予定で、金額は非公開だ。

AI活用の英語学習を提供するRiiid

Riiidは2014年に設立された教育AI(AI Ed)研究企業。2021年にソフトバンクビジョンファンドから1億7,500万ドルの資金援助を受け、2022年にはアメリカと日本に支社を設立した。

Riiidの主力製品は「Santa」「R.Test」などの英語学習サービスだ。Santaは、20時間の学習で平均165点スコアアップの実績があるTOEIC学習アプリ。AIが3億件を超えるTOEICデータを分析し、スコアアップに必要な問題と講義をすべてまとめた個別学習コースを提案する。

無料レベルテストでは、わずか3分でユーザーのTOEICスコアを予測。弱点をパート(リスニング、語彙、文法など)ごとに分析し、最速でスコアを伸ばすためのパーソナライズされた学習を提供する。

2023年には日本の語学教育総合カンパニーである株式会社アルクと提携し「Santaアルク」として国内でリリースされた。

一方、R.Testは学生のテスト準備状況を評価するAI診断テストプラットフォーム。40分以内に学生を評価し、改善方法に関する実用的なガイダンスを提供する。現在、SAT、ACT、デジタル SATを提供しており、テストドメインを継続的に追加している。

エンタメを取り入れた英語学習を提供するQualson

今回、Riiidが買収したQualsonはハリウッド映画やテレビ番組をベースとした英語学習教材を配信する韓国のEdTech企業。

イギリス英語コースでは、「SHERLOCK」「Doctor Who」といったBBCのドラマを教材として活用している。ビデオオンデマンドのほか、でライブ授業も取り入れており、実用的な日常英語を習得したいユーザーをターゲットにしているようだ。

今回の買収を経て、RiiidはQualsonのユーザー情報やコンテンツを活用できるようになる。TOEICのスコアアップだけでなく、日常英語の習得を目指すユーザーもターゲットになる見通しだ。アジアの英語学習市場において、より存在感を発揮するだろう。

参考・引用元:Riiid 公式サイト

(文・山田)

  1. HOME
  2. デジタル・IT
  3. AI活用“TOEIC学習アプリ”の韓国Riiid社、映画・TV番組ベースの英語教材を提供するEdTech企業を買収
Techable

Techable

ウェブサイト: https://techable.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。