アート系の仕事とは?美術、デザイン、デジタルアートまで、ものづくりに関わる仕事12選

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アート系の仕事とは?美術、デザイン、デジタルアートまで、ものづくりに関わる仕事12選
「絵を描くのが得意」「趣味は美術館めぐり」という高校生の中には、アート系や芸術系の仕事に憧れている人も多いはず。

絵画・彫刻・映像・写真など表現の手段はさまざまあるが、最近ではVRやARなどのテクノロジーを駆使したデジタルアートも注目度大。

芸術的なセンスや知識を生かしながら、ものづくりの楽しさも味わえる、アートに関わる仕事。

どんな種類があるのか、「美術」「デザイン」「デジタルアート」の分野ごとに紹介しよう!

アートに関わる仕事とは?アートに関わる仕事の種類

アート系の仕事とは?美術、デザイン、デジタルアートまで、ものづくりに関わる仕事12選
アートに関わる仕事は、「美術」「デザイン」「デジタルアート」の大きく3つのカテゴリに分けることができる。

自分の手で何かを生み出すクリエイティブな仕事で、ものづくりの特別な才能や芸術系のスキルがないと目指せないと思われがちだが、アートに関わる仕事がすべてそうではないので安心して。

アートの面白さや作品の素晴らしさを世の中に紹介するアートライターや美術教師、美術館や博物館で働く学芸員、ギャラリーのオーナー、作品を買い付ける専門家など、アート・芸術の分野にはさまざまな立場でたくさんの人が関わっているのだ。

美術に関わる仕事

美術に関わる仕事には、画家や彫刻家などのアーティストのほか、美術館に勤務するキュレーター、ギャラリーを運営するギャラリスト、アートバイヤー、絵画修復士、アートライター、美術教師などがある。

ちなみに美術とは、美を表現する芸術のこと。

芸術の中の一分野であり、造形芸術や視覚芸術とも呼ばれ、絵画、版画、彫刻、建築、工芸、写真、書道、華道などが含まれる。

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1.アーティスト

アーティストとは、画家や彫刻家など、自らの手で芸術作品を創造する仕事。

独自性や新しさのある表現を生み出す才能、芸術的なセンスが求められるため、経済的成功を得られる人は一握り。

一方、作品や才能が認められれば、世界的な名声を得ることもできる。

美術館・ギャラリーの違いとは?
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美術品を展示する施設は、美術館とギャラリーの2種類がある。

公的な施設でもある美術館は、広いスペースを使って数多くの美術品を展示し入場料収入を得るが、個人が運営するギャラリーは小規模なスペースで厳選された作品を展示・販売。

美術館は、美術作品や歴史的資料の収集・研究のほか、子どもから大人まで幅広い人に美術により親しんでもらうための教育・普及活動も行っている。

2.キュレーター(学芸員)

キュレーターとは、美術館や博物館などで、美術作品や文化財、歴史的資料などの研究・収集・展示・保存・管理などを行う仕事。

最近はユニークな企画展やアートイベントを仕掛ける個性的なキュレーターも増えており、経験と実績を積み、美術館のマネジメントを行う館長にステップアップする人も。

学芸員の資格は大学で取得することができ、アート系で人気の職種の一つだ。

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学芸員を目指せる学校を探すキュレーター※学芸員の資格を取得することで美術館や博物館で働く道が開ける

3.ギャラリスト

ギャラリストとは、美術品をコレクターなどの顧客に販売する美術商として、ギャラリーを運営する仕事。

自身のセンスや方針で運営できるため、新しい美術作品を発掘して発信したり、才能を見込んだ若いアーティストをバックアップして世に売り出したりする役割を担うことも多い。

美術に関する深い知識やこだわりや目利き力が試されるプロフェッショナルな仕事だ。

4.アートバイヤー

アートバイヤーとは、美術品コレクターとアーティストそれぞれとつながりを持ち、コレクターが求める作品を探して買い付けることを専門とする仕事。

美術に関する深い知識が必要となるほか、作品の価値や相場を踏まえて金額交渉する力やコミュニケーション能力も求められる。

オークション会社ってなんの仕事をするの?
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オークション会社とは、美術品や工芸品、ヴィンテージ品、宝石などのオークション(競売)を企画・運営する会社のこと。

作品の詳細や落札予想価格などの情報が書かれたカタログを制作・配布し、入札方式での販売を行う。

オークションは公開で行われ、売却額の10%程度が手数料としてオークション会社に支払われる。

アートオークションに関わる場合は、美術品を評価する鑑定眼が必要。

5.絵画修復士

絵画修復士とは、経年変化などで汚れたり傷んだりした絵画をオリジナルに近い形で修復する仕事。

保存修復士とも呼ばれ、美術館や修復専門の工房に所属している。

扱う道具は多岐にわたり、特殊な技術やキャンバス素材・顔料に関する知識も必要になるため、美術系の大学・大学院や美術学校には絵画修復を専門的に学べるコースもある。

6.アートライター

アートライターとは、美術雑誌や美術系Webサイトなどの媒体で、アートに関する評論や展覧会のレポートなどを執筆する仕事。

絵画や彫刻などのさまざまな表現方法や美術史、最新のアート業界の動向などに関する専門的な知識のほか、独自の視点や深い洞察力、情報収集力などが求められる。

美術系の出版社に勤務するほか、フリーランスのライターとして仕事をする道もある。

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7.美術教師

美術教師とは、中学校・高校、美術学校、大学の芸術系学部などで、教員として美術を教える仕事。

美術に関する知識とその魅力を分かりやすく伝える力のほか、生徒一人ひとりの個性や創作力を引き出すための指導力、コミュニケーション能力も求められる。

中学校・高校の美術教師になるには、美術系の大学・短大、または教育学部の美術教育学科などで教職課程を履修・教員免許を取得し、さらに教員採用試験に合格することが必須。

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デザインに関わる仕事

デザインに関わる仕事には、Webデザイナーやグラフィックデザイナーなどがある。

多様な分野にデザインに関わる仕事が存在し、芸術系のほか、ファッション、建築、自動車、工業製品などのデザイナーもその一例だ。

デザインも芸術的なセンスが求められる領域だが、企業など依頼者の要望に沿って制作する部分が、自らの意思に従って自由に創作できる美術との大きな違い。

そのため、デザイナーの仕事は、ビジネス感覚やコミュニケーション能力も重要になる。

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8.Webデザイナー

Webデザイナーとは、Webサイトのインターフェース(デザイン・操作性)をデザインし、求められる機能を実現するプログラミングを行う仕事。

デザインするだけでなく、Webサイトの企画や設計を任されることもある。

HTML、CSS、Perl、PHP、Ruby、Pythonなどのプログラミング言語や、Photoshop、Illustratorなどの画像編集ソフトのスキルが求められる。

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9.グラフィックデザイナー

グラフィックデザイナーとは、文字や写真などをレイアウトし、雑誌や広告の誌面、ポスター、商品のパッケージなどをデザインする仕事。

色彩やレイアウト、フォントなどに関する専門知識・センスに加え、画像編集ソフトを幅広く使いこなせることが必要。

そのデザイン力はWebデザインにも活かすことができる。

●グラフィックデザイナーについて詳しく知る
グラフィックデザイナーを目指せる学校を探すグラフィックデザイナー※グラフィックデザイナーは画像編集ソフトを駆使してデザインをする

デジタルアートに関わる仕事

デジタルアートに関わる仕事には、メディアアーティスト、エンジニア、デザイナーなどがある。

デジタルアートとは、アートとテクノロジーが融合した新しい表現領域を指し、CG(コンピュータグラフィックス)、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)・MR(複合現実)、プロジェクションマッピングなどの技術が用いられる。

デジタルアートは美術作品として美術館で展示されるほか、デジタルアートを体験できるイベントやエンターテインメント施設も人気。

10.メディアアーティスト

メディアアーティストとは、CGやVR・AR・MR、ロボット工学などの最新テクノロジーを駆使してデジタルアート作品を創作する仕事。

現代の芸術家としてこれまでにない独創的なセンスが求められ、鑑賞者の行動で反応が変化する作品など、アートの新しい領域を切り拓いている。

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11.エンジニア

デジタルアートにおけるエンジニアとは、デジタルアート作品に組み込むVR・AR・MRなどの開発を行う仕事。

開発にはUnityやUnreal Engineなどのソフトを使用し、Web制作やゲーム開発に関する知識・スキルも役立つほか、デザインやアートの知識・センスも同時に求められる。

12.デザイナー

デジタルアートにおけるデザイナーとは、デジタルアート作品のビジュアルデザインを担当する仕事。

アートやデザインに関する知識・技術・センスを基本に、動く3DCGキャラクターや、VR・ARを活用した空間表現などをエンジニアと協働しながら創り出す。

CGデザイナーについて詳しく知るCGデザイナーを目指せる学校を探す
デジタルアート制作会社って何の仕事をするの?
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デジタルアート制作会社とは、企業などの依頼を受け、イベントや広告などのデジタルアートコンテンツを手掛けるほか、オリジナルの作品・ゲーム・アトラクションを制作する会社。

空間演出とも結びついたまったく新しいタイプの作品・表現や体感型アトラクションが次々に登場し、話題を集めている。

この分野をリードしているのは少数精鋭のベンチャー企業だ。

アートに関わる仕事の最新の業界事情

アートに関わる仕事の最新の業界事情※アートを通した学びの場が増加している

「アート教育」の場としても注目される美術館

体験の中でさまざまな課題を見つけ、クリエイティブな発想で問題の解決方法を創造・実行していくための学びとして重要視される「STEAM教育」。

その中の「A:Arts」にあたるのが、今日本でも注目を集めている「アート教育」だ。

これからの時代に必要な創造性を鍛えるには、子どもたちがアートに日常的に触れる機会をつくることが大切だという考えの下、日本にも美術館を中心にアートを通した学びの場が増加。

美術館においてもアート教育の場としての役割が年々拡大し、親子で作品づくりを楽しむワークショップや、学校向けの美術鑑賞プログラムなどが多数開催され、企画立案やガイド役などを専門的に担当する「エデュケーター(教育普及担当学芸員)」が活躍している。

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取材・文/伊藤敬太郎(原文)、ミューズ・コミュニティー イラスト/桔川 伸
コンテンツ提供/ リクルート進学総研『キャリアガイダンス』
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