介護の絵本「つむぐ つながる 共に。」、名古屋市内すべての小学校・中学校へ寄贈

全国介護支援協会にて、介護の絵本「つむぐ つながる 共に。」の全国への寄贈活動を行ってきたが、名古屋市教育委員会の理解のもと、ついに令和5年12月18日(月)に名古屋市内すべての小学校・中学校への寄贈が実現。393校にて絵本を設置した。

本当の「介護の志事」を多くの人へ伝える

日本の少子高齢化は加速し続けている。団塊の世代が後期高齢者に達する2025年には人口の3人に1人が高齢者という時代が到来。しかし、高齢者を支える介護職の担い手が追い付かず人手不足は深刻な問題だ。その問題を解決するためには、「介護」に対して広く社会に浸透している「きつい」「汚い」「つらい」などの悪いイメージを、前向きで明るいイメージに変えていく必要がある。

このような背景から、本当の「介護の志事」を多くの人へ伝えるため20代から90代のプロジェクトメンバーによって作成された介護の絵本が「つむぐ つながる 共に。」。

絵を担当したのは当時94歳の山田恒子さん

「 つむぐ つながる 共に。」は、介護の現場にて働いている生の声である、介護は「生き甲斐を支援する志事」だという真実を、多くの人に理解できる形で届けたいとの思いから、原作・絵等できる限り介護・福祉関係者が携わり作り上げた絵本だ。

絵を担当したのは、当時94歳のデイサービス利用者である山田恒子さん。

98歳になった現在も、絵を通じ人との関わり・生き甲斐を感じながら自分らしく過ごしている。

「つむぐ つながる 共に。」の実績

「つむぐ つながる 共に。」は、新人であれば3,000部売れればヒットと言われている絵本業界で発売開始10ヶ月間の累計発行部数は約2,200部。

発売以降、新聞7誌、雑誌2誌、Webメディア2誌の他、CBCラジオや24時間テレビ等のマスメディアで紹介された。

また、日本介護協会主催「第十回介護甲子園」にエントリーし、全国8,219事業所の中で最優秀賞を受賞している。

1,633冊の寄贈完了

全国介護支援協会は、介護・福祉従業者の人に「本当の介護とは何か」を伝え、子ども達や一般の人にも「介護の魅力」を伝えるために、「全国に絵本を無料で届ける」プロジェクトを立ち上げた。

当初は全国介護支援協会代表が開始した活動だったたが、少子高齢化の加速する我が国において、これからの介護を担う子どもや若者たちへ広く普及をさせる必要性を感じ、全国介護支援協会にて寄贈活動を推進している。

すでに、全国の図書館への寄贈を行い、全国47都道府県、合計1,633冊の寄贈を完了した。今回の名古屋市内小・中学校への寄贈を皮切りに、日本全国の小・中学校への寄贈を開始していくという。

介護の絵本「つむぐ つながる 共に。」の寄贈活動プロジェクトを行う全国介護支援協会の今後に注目していきたい。

全国介護支援協会：https://zenkaikyo.jp/

(角谷良平)