【ライヴレポート】「つばきファクトリーでの活動は、 一生の宝物です」──〈つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁〉

【ライヴレポート】「つばきファクトリーでの活動は、 一生の宝物です」──〈つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁〉

2023年11月6日。秋も深まる時期にも関わらず、暑さを感じさせたこの日。日本武道館にて、『つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁』が開催された。

「明けてしまうのが惜しい夜」を意味する「可惜夜」と冠された今回のツアー。このファイナル公演で卒業することを発表している山岸理子・岸本ゆめのの2名にとってはこの公演がラストのライヴである。長きに渡り、グループを支えてきた彼女たちのつばきファクトリーとしての最後の姿を目に焼き付けようと、日本武道館には、彼女たちの卒業を惜しむ約8000人のファンが集まっていた。

【ライヴレポート】「つばきファクトリーでの活動は、 一生の宝物です」──〈つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁〉

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ライヴは9月にリリースされた最新楽曲“妄想だけならフリーダム”でスタート。そのまま“最上級Story”、“三回目のデート神話”を披露。序盤から一気に日本武道館を熱気に包み込む。

「11人全員でこの日のライヴをお届けできることを嬉しく思います」とMCで告げると、次のメドレーのブロックへ。「なあ、みんな!そこんところよろしく!」の合図で、まずはハロプロ研修生楽曲、“おへその国からこんにちは”を熱唱。スクリーンには山岸・岸本の研修生時代の映像が流れ、その初々しい姿に会場からは大きな歓声が上がっていた。ここからは山岸を中心に“Love take it all”、“FOREVER LOVE”、“桃色スパークリング”という℃-uteの名曲を感情たっぷりに歌い上げていく。これは℃-uteに憧れてハロプロに入ったという、山岸による選曲。山岸は研修生時代に℃-uteのライヴに帯同していたこともあり、その熱い想いはしっかり歌に現れていた。

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℃-uteメドレーを終えると、今度は山岸理子、岸本ゆめの、新沼希空、谷本安美、という結成メンバー4人で、つばきファクトリーの1枚目のインディーズシングル“青春まんまんなか!”をパフォーマンス。彼女たちにとってつばきファクトリーは、このタイトルのとおり「青春まんまんなか」だったに違いない。これまでの思い出が、感情が、その背中に溢れ出していた。

2つめのメドレーは山岸・岸本に加え、2021年加入の河西結心、八木栞、福田真琳、豫風瑠乃の4人(通称リトルキャメリアン)を迎え、ハロプロ研修生楽曲“彼女になりたいっ!!!”を元気いっぱいに熱唱。年少メンバー4人には卒業を惜しむだけでなく、確実に前進を続けるという、覚悟と信念がみなぎっているように感じた。そこから今度は岸本を軸に、“アジアンセレブレイション”、“サヨナラ激しき恋”、“行け行け モンキーダンス”というBerryz工房の残した珠玉の3曲へと続けていく。これも山岸と同様に、岸本のBerryz工房への憧れとリスペクトを体現した選曲。メドレーはBerryz工房と℃-uteの2組が残した“超HAPPY SONG”でラストを飾る。これまで先輩たちが残した曲でパフォーマンスができ、それがしっかりライヴで盛り上がるのも、ハロー!プロジェクトの25年という歴史があるからこそ。グループの遺伝子を継承し、それを次の世代に伝えていく。それがハロプロの強みであり、多くの楽曲が愛される所以なのだと感じた。

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後半戦は、“弱さじゃないよ、恋は”、“低温火傷”、“弱さじゃないよ、恋は”、“抱きしめられてみたい”、“可能性のコンチェルト”といったセットリストで灼熱のステージを展開。今年は香港、台湾にてグループ初の海外公演も行っており、精力的に活動してきた彼女たち。清楚さと可憐さのなかにマグマのような熱さを宿らせたパフォーマンスで会場を魅了していた。

4曲を披露し終わった後の幕間のVTRでは、卒業するふたりを囲むパーティーの映像が流れる。みんなで食事をして、浴衣を着て、花火をする。それはまさに青春のひとときだった。VTRが開けるとメンバー全員でセンターステージへと集合。卒業メンバーへのメッセージを一言ずつ伝えるのだが、元気いっぱいに思いを伝えるメンバーもいれば、涙を堪えるメンバーもいたりと、それぞれの個性が出ていたワンシーンだった。最後は、「りこ!ゆめ!だいすきー!」とハグをして、“足りないもの埋めてゆく旅”を全員で歌唱。つばきの愛が日本武道館全体を包みこんだ時間だった。

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ライヴはさらに、“アドレナリン ダメ”、“断捨ISM”といったアップテンポなナンバーを畳み掛ける。そして、その後に披露されたのは、この日が初披露となる新曲“アタシリズム”。この曲は、岸本が9月の最新シングルリリース当時に活動休止中だったため、この日のセットリストに組み込まれることになったナンバー。この11人全員で歌うのは、最初で最後であり、本当にスッぺシャルな1曲となった。本編ラストは、つばきのメジャーデビューシングル“初恋サンライズ”。最後の最後まで、これまでの思い出全てをつめ込んだ美しいステージだった。

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万雷の拍手と2人の名前を呼ぶ声に誘われて、アンコールのステージにはまず黒いパンツスタイルのセットアップ姿の岸本ゆめのが姿を現す。客席がメンバーカラーである黄色のペンライトに彩られるなか、岸本は、これまでの想いを会場にいる全員に伝え、Berryz工房の“BE”をエモーショナルに歌い上げる。この曲“BE”はメンバー全員で歌う曲なのだが、それをひとりで歌うことによって、彼女の進んでいくこれからの姿を見せたかったのだと思う。

岸本がステージを去ると、今度は白いドレスに身を包んだ山岸理子が交代で現れ、ハロー!プロジェクト モベキマスの“かっちょ良い歌”を披露。情感たっぷりに歌い上げた岸本とは対照的に、とびきり元気に会場全体を巻き込んでいく。「明日にはまた新しい私になる予定なんだぜ」という歌詞がいまの彼女のこれからにぴったりだった。

以下、彼女たちふたりの言葉を添える。

岸本ゆめの
「私、岸本ゆめのはこのステージをもってつばきファクトリー及びハロー!プロジェクトを卒業します。ハロー!プロジェクトでの11年間、たくさんの方に支えられて、愛をいただいて、ここまで来ることができました。本当に、ありがとうございます。つばきファクトリーと、りこちゃんと、私岸本ゆめのの物語はこれからも続いていくもので、私は、この先もたくさん歌を歌って生きて行きたいです。その中で、また、 あなたに出会えることを願っています。出会ってくれた全ての人への、愛と感謝の気持ちは、私らしく歌に乗せて伝えたいので、受け取ってください。 貴方へ、歌います。」

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山岸理子
「本日、私、山岸理子は、つばきファクトリー及びハロー!プロジェクトを卒業します。まず初めに、ダンスだけは小さい頃から大好きで発表会やイベントでは一番目立ちたいと思っていたのに、そ れ以外ではなるべく人の後ろに隠れて目立たないように生活していた私が、 「アイドルになりたい!!」というよ り、ハロー!プロジェクトのコンサートでバックダンサーをやりたい!!なんて理由で、 研修生に応募してしま いましたが、 そんな私を研修生、そしてハロー!プロジェクトの一員に選んで頂き、今日までつばきファクト リーとして活動させて頂けたこと、感謝しかありません。活動していく中で、アイドルってこんなにかっこよくてキラキラ輝いてるんだぁって、 ハロー!プロジェクト の素晴らしさを身にしみて感じました。グループ中で一番リーダーに向いてないだろう私が、リーダーになり、毎日プレッシャーに押しつぶされそうになりながら活動していたので、 昔の映像などを見ると、その当時は精一杯やってるつもりだったのですが、 どこかおどおどしていて自信のなさそうな顔をしていたなぁなんて、思います。そんな頼りないリーダーに今までついてきてくれて支えてくれたメンバーのみんなには本当にありがとうの 気持ちでいっぱいです。そして、今まで私を一番支えてくれていたのは、リリースイベントなどで真冬の寒い時も、灼熱の暑さの時も、 ライトグリーンのグッズやペンライトを持って、遠くからも駆けつけてくれたファンの皆さんです。 みなさんと出会うことが出来て、本当に幸せでした。 ありがとうございます。私はつばきファクトリーのメンバーのことが大好きなので、明日から賑やかなみんなと一緒にいれないのは、 ちょっとだけ寂しいけど私はずっとみんなの事を見守ってます。

きそは明日からリーダーになるけどきそらしさを忘れずね! 器用なきそなら大丈夫!
あみの笑い声とおおきなくしゃみが聞けなくなるの寂しいな。 いつも穏やかで優しかったね。
ゆめ、この卒業も隣にいてくれてほんとに心強かったよ、私にない物をもってたゆめを尊敬してました。
みずほ、人懐っこくて、甘え上手な所もあるけどしっかりしている部分もあって、そんな所に助けられたよ。
さおりは、見た目は可愛いのに、 ちょっと男前な姿が大好きでしたこれからもそんなさおりでいてね。
まお、こんなに優しくて愛がある子は見たことないです。 ポジティブな明るさにいつも救われたよ!
ゆうみは、気遣いができてお姉さんだよね。 ゆうみの元気さにいつも笑わせてもらったよ。
しおりのいつも一生懸命なところに刺激をもらってたよ。 また今度八木メシ食べさせてね。
まりんは、 つばきのグループ名の由来にぴったりな子で、 その芯の強さが大好きです。
るのは、最年少だけどみんなが思ってるよりも大人なんだよね。 これからも素直なところ、大事にしてね。

つばきファクトリーでの活動は、 一生の宝物です。
今までつばきファクトリーの山岸理子を応援して下さり、ありがとうございました。」

【ライヴレポート】「つばきファクトリーでの活動は、 一生の宝物です」──〈つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁〉

結成当初から在籍しているオリジナルメンバーのふたりの存在は、グループにおいてもとにかく重要だった。16歳の頃から8年以上リーダーを務めた山岸は、おっとりしたイメージのキャラクターだ。山岸がリーダーではなかったら、つばきファクトリーは全く別のグループになっていたかもしれない。グループのいまの形ができていったのは、彼女の力と言っても過言ではない。また、グループのムードを作っていた岸本も、つばきファクトリーには欠かせない存在だ。彼女の明るい姿が多くのメンバーやファンを笑顔にしてきたのだ。山岸は演技の道へ、岸本はソロで歌の道へ、それぞれ別の道を進むことになるが、つばきとはまた違う素敵な花を咲かせてくれることだろう。

最後は、9月にリリースされた“勇気 It’s my Life!”を全員で。ふたりのこれからの旅路を祝福するような、幸せに溢れたステージだった。2人が卒業してこれから、つばきファクトリーは変わっていくかもしれない。しかし、終わるわけではない。新リーダーの新沼希空、そしてサブリーダーの谷本安美の元、これからも物語は続いていく。2人が残していったものを胸に、彼女たちは大きな大きな花を咲かせることを期待させ、ライヴは幕を閉じた。

【ライヴレポート】「つばきファクトリーでの活動は、 一生の宝物です」──〈つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁〉

取材&文 : 西田健

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セットリスト

<つばきファクトリー コンサートツアー 2023秋 可惜夜〜山岸理子・岸本ゆめの 卒業スッぺシャル〜暁>
2023年11月6日(月)
日本武道館

M1 妄想だけならフリーダム
M2 最上級Story
M3 三回目のデート神話
M4 メドレー
おへその国からこんにちは(ハロプロ研修生)
Love take it all(℃-ute)
FOREVER LOVE(℃-ute)
桃色スパークリング(℃-ute)
M5 青春まんまんなか!
M6 メドレー
彼女になりたいっ!!!(ハロプロ研修生)
アジアン セレブレイション(Berryz工房)
サヨナラ 激しき恋(Berryz工房)
行け 行け モンキーダンス(Berryz工房)
超HAPPY SONG(Berryz工房×℃-ute)
M7 Just Try!
M8 間違いじゃない 泣いたりしない
M9 弱さじゃないよ、恋は
M10 低温火傷
M11 抱きしめられてみたい
M12 可能性のコンチェルト
M13 足りないもの埋めてゆく旅
M14 アドレナリン・ダメ
M15 断捨ISM
M16 アタシリズム
M17 マサユメ
M18 今夜だけ浮かれたかった
M19 初恋サンライズ
EN20 BE(Berryz工房)/岸本ソロ
EN21 かっちょ良い歌(ハロー!プロジェクト モベキマス)/ 山岸ソロ
EN22 愛は今、愛を求めてる
EN23 勇気 It’s my Life

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