「ヒョンビンさんは“受け手”としての面白さ、リアクションが素晴らしい」『コンフィデンシャル:国際共助捜査』イ・ソクフン監督インタビュー

韓国の人気俳優・ヒョンビンの「愛の不時着」後、初となる主演映画であり、本国で5週連続第1位を記録する大ヒットを成し遂げた『コンフィデンシャル:国際共助捜査』が大ヒット上映中です。

舞台は韓国。北朝鮮・韓国・アメリカの捜査官が、互いの国の真意を探り合いながらも協力し、国際犯罪組織のリーダーと消えた10億ドルを追う。ヒョンビンが扮するのは、寡黙な北のエリート特殊捜査員リム・チョルリョン。「愛の不時着」リ・ジョンヒョクに通じる正義感溢れるキャラクターそのままに、今作ではスーツに身を包み華麗かつ本格アクションで魅了します。さらにピュアな恋の駆け引きもあり、三枚目的な可愛らしさも。南の破天荒なベテラン刑事カン・ジンテには、韓国映画界の名バイプレイヤー、ユ・ヘジンが扮し、ヒョンビンとの対照的なキャラクターと軽妙なやりとりで楽しませてくれる。ジンテの義妹・ミニョンは少女時代のイム・ユナ。ヒョンビン×実力派俳優たちの化学反応で魅了するワールドクラスの韓国エンタメとなっています。

本作の監督を務めたイ・ソクフンさんに作品へのこだわりについてお話を伺いました!

――映画大変楽しく拝見させていただきました! 2017年に公開された『コンフィデンシャル 共助』の続編ですが、本作で監督が軸にして描きたいと思った部分はどんなことですか?

『コンフィデンシャル 共助』は韓国で大ヒットした映画ですし、『愛の不時着』が世界的に大ブームとなり、改めて注目が集まる作品になったと思います。本作は続編ということで、前作の面白さはそのままにさらに進化した部分を見せたいと思っていました。キャラクターを活かすこと、前作になかったヒョンビンさんの新しい姿を見せたいなと。本作でのヒョンビンさんはコミカルで楽しい部分もあり、ユナさんとの関係も面白く描きたいなと思いました。全体的にはアクションも大きく華やかですし、ダニエル・ヘニーさん(FBI捜査官ジャック役)が加わったことでキャラクターの関係性が豊かになっていったと思います。

――ヒョンビンさんのコミカルな部分を描きたいと思ったということですが、監督はもともとヒョンビンさんにそう言った部分を感じていらっしゃったのですか?

私はこれまでコメディ作品、コミカルな作品をたくさん手がけてきたので自然とそういった演出は入れたいと思いました。本作を手がけるにあたってヒョンビンさんの作品をたくさん観たのですが、思った以上にコミカルな演技が似合う方だなと感じました。「コミカル」と一言で言っても色々な要素がありますが、例えばユ・ヘジンさんは外に発散させるようなコミカルさですし、ヒョンビンさんは受けのコミカルさ、リアクション部分の面白さが上手だと思います。『愛の不時着』でも、ソン・イェジンさん演じるユン・セリに対する適度な反応とリアクションの面白さが素敵でした。本作でも、リムがジャックと張り合うシーンが出てきますが、一作目ではここまで感情をあらわにすることは出来なかったと思うんです。本作ではもっと内面の気持ちを見せたかったので、コメディ的な要素を入れさせてもらいました。思ったとおりの表現を見せてくれて素晴らしかったです。

――6ヶ月以上かけてニューヨークの街並みを再現したセットを作ったということですが、CGではなくセットで撮影して良かったことや、こんなことが映画にいきたということはありましたか?

ここまでの大規模のセットということですが、精巧に作ることにこだわりました。背景のちょっとしたものはCGで合成していますが、近くに見える街並みや建物は出来る限り(本物のニューヨークを)再現しようとこだわりました。そうすることによって良い作品になると思ったんです。ガラスが割れて破片が飛び散るとか、爆発によって小道具が飛んでいくとか、そんな部分にリアリティが生まれたと思います。小道具も全て海外から取り寄せて、使われている車もアメリカ風で準備がすごくかかりました。カーチェイスの撮影では100mの4車線道路を作っています。

――ご苦労もされたと思いますが、本当に迫力満点のアクションでした…!アクション、人間ドラマ、そしてコミカルな部分、色々な要素が楽しめるエンターテイメントになっていますね。

3人のキャラクターが魅力的だと思います。3人がお互いに真意を探り合いながら、友だちになっていく過程を描くことは大変でしたが、3人の俳優さんのおかげでとても良い人間関係になっていると思います。日本の観客の皆さんの中でも前作が好きな方が多くいらっしゃると思います。さらにスケールアップしていますし、ヒョンビンさんの格好良さと面白さをたっぷり堪能出来ると思いますので、ぜひ劇場でお楽しみください。

――今日は素敵なお話をありがとうございました!

『コンフィデンシャル:国際共助捜査』大ヒット上映中

【ストーリー】
韓国に降り立った、北朝鮮のエリート特殊捜査員リム・チョルリョン。彼の任務は、北から逃亡した国際犯罪組織のリーダーと消えた10億ドルを追うこと。北から「国際共助捜査」の要請があり、捜査の失敗により左遷されていた南の破天荒なベテラン刑事カン・ジンテは、現場復帰をかけ相棒に志願する。実は2人は2度目のタッグで、チョルリョンに恋するジンテの義妹ミニョンは、彼との再会を心待ちにしていた。互いの真の目的や機密情報を隠しながらも、リーダーの隠れ家に踏み込んだ時、FBI捜査官のジャックが現れる。激しい争いの果てにチームを組み直した3者・3国の前に、驚愕の黒幕が立ちはだかる──。 

監督:イ・ソクフン
出演:ヒョンビン、ユ・ヘジン、イム・ユナ(少女時代)、ダニエル・ヘニー、チン・ソンギュ
配給:ギャガ
英題:Confidential Assignment2: International/129分/韓国/カラー/シネスコ/5.1ch デジタル/字幕翻訳:根本理恵
(C)2022 CJ ENM Co., Ltd., JK FILM ALL RIGHTS RESERVED

  1. HOME
  2. ガジェ通
  3. 「ヒョンビンさんは“受け手”としての面白さ、リアクションが素晴らしい」『コンフィデンシャル:国際共助捜査』イ・ソクフン監督インタビュー

藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。