移住した先は“理想”か“地獄”か? 夢のスローライフが一転する実話ベースの心理スリラー『理想郷』予告編[ホラー通信]
田舎へと移住した夫婦と移住先の村人たちとの対立をめぐるスペイン・フランス合作の心理スリラー『理想郷』が11月3日より公開。緊迫感あふれる予告編が解禁された。
本作は、1997年にスペインの小さな村サントアラに移住したオランダ人夫婦マーティンとマルゴに起きた実話に基づいている。2010年の発覚から裁判が終わるまでの8年間多くの新聞が報道し、2016年にはドキュメンタリー『サントアラ』が製作されるなど、スペインで注目を集めた事件だ。
映画では、オランダ人夫婦をドゥニ・メノーシェとマリナ・フォイスが演じるフランス人の夫婦に置き換え、“田舎と都会の対立”を題材に人間の暗部に迫る。2部構成で作られており、主人公夫婦の夫が主となる第1部は緊張感漂う心理スリラー、妻が主となる第2部では本作がラブストーリーであることが提示される。
予告編の前半では、スペインの山岳地帯ガリシア地方の村に移住した夫婦が、有機トマトを栽培しながら仲睦まじく充実したスローライフをおくる様を切り取る。その光景はまさしく“理想郷”といったところだが、夫婦の隣人であるシャン(ルイス・サエラ)の冷ややかな表情とともにその理想郷は崩れ去る。畑のトマトに何かが混入されるも、警察はただのご近所トラブルだと取り合わない。風力発電の誘致問題も絡み、夫婦と村人たちとの対立は決定的なものとなっていく。前半の穏やかさはどこへやら、後半はゾッとするほどスリリングだ。
『理想郷』
11月3日(金・祝)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネマート新宿ほか全国順次公開
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