地方が抱える交通課題を解決!GEOTRAと鳥取県が「ビッグデータを活用した実証事業」を共同実施

地方部における慢性的な交通渋滞など、街の交通課題を解決する一手となる取り組みの紹介です。

このたび、株式会社GEOTRA(以下、GEOTRA)と鳥取県が共同で取り組んだ、国土交通省総合政策局による2022年度「ビッグデータを活用した実証事業」の事業内容が公開されました。

鳥取県の東部地域(鳥取市、岩美郡、八頭郡)では、市街地や観光地付近における慢性的な交通渋滞が発生していますが、交通需要を評価するための基礎データが乏しいという課題が存在します。

今回の「ビッグデータを活用した実証事業」では、GEOTRAが提供する鳥取県全域の交通流を再現した「GEOTRA Activity Data」を用いて交通課題を分析評価。シミュレーション技術を用いて将来の交通流を予測評価し、地方部における汎用的な広域交通マネジメント手法が検討されました。

プライバシーを保護しながら一人ひとりの移動を分析

「GEOTRA Activity Data」は、分析自由度の高い人流ビッグデータ。GPS位置情報と独自のプライバシー保護技術を組み合わせた「非集計トリップデータ」となっており、一人ひとりの移動を分析することが可能です。

データには、OD(Origin-Destination)情報も付与され、移動目的や移動手段など「どこから誰が来て、どこに行ったのか」のような導線や回遊に関する分析を行えます。また同社では、個人が特定できるデータの匿名化や指数化などといった個人情報を秘匿化できる技術(プライバシーテック)をもっているため、「GEOTRA Activity Data」は移動データとしての正確さを持ちながら、個々人を特定出来ないプライバシーにも配慮したデータであることが特徴です。

さらに専用のダッシュボードも用意されており、Webブラウザから位置情報分析と高度なビジュアライゼーションを実施できます。

交通需要要因の特定に向けた分析方法などを検証

「ビッグデータを活用した実証事業」では、携帯位置情報などのビッグデータを用いて交通量を再現し、統計指標を用いて実測値と比較。これにより人流データの作成・検証に関するノウハウやステップを獲得。

また、交通需要要因の特定に向けた分析方法や、交通ネットワークの変化を想定したシミュレーションの実施手法についても検証され、ジオフェンスの設定によるデータ欠損、地図データの精度や欠損、精度の検証方法の確立など、ビッグデータを扱う上での留意点や対応策についても確認できたとのこと。

実証事業は今後も継続される予定で、2023年には鳥取県他部署や民間企業とも連携予定。業務や課題解決に向けたデータの活用を進めることで「GEOTRA Activity Data」の有効性を検証するとともに、データの精度改善を行う計画です。

日本の地方部が抱える社会課題や交通課題の解決に期待が高まります。

参考元:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000006.000106678.html

公式サイト:https://www.geotra.jp/service

(文・S.Inosita)

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