YMO (イエロー・マジック・オーケストラ)の功績 追悼・高橋幸宏さん
YMO (イエロー・マジック・オーケストラ)=細野晴臣、高橋幸宏、坂本龍一の3人で1978年に結成。
当時では斬新だったコンピューターとシンセサイザーを駆使した音楽(演奏)でYMOサウンドは歌謡曲全盛の頃、衝撃と称賛を持って受け入れられ、一大ブームを巻き起こしました。
※1978年にリリースされたデビューアルバム『イエロー・マジック・オーケストラ』のドラムだけは打ち込みではなく全編に渡り、幸宏さんが演奏してるそうです
YMOが社会現象に『ソリッド・ステイト・サヴァイヴァー』
「TECHNOPOLIS」「RYDEEN」などのヒット曲を収録したアルバム(当時レコード)で、打ち込みのビート、シンセサイザーの無機質なメロディに象徴される“テクノポップ”というジャンルの先駆けとなりました。
「TECHNOPOLIS」「RYDEEN」などのヒット曲を収録したアルバム(当時レコード)で、打ち込みのビート、シンセサイザーの無機質なメロディに象徴される“テクノポップ”というジャンルの先駆けとなりました。
100万枚を超える売り上げとともに、もみ上げを切り揃えたメンバーの髪型“テクノカット”も若者の間で大流行。YMOは社会現象になりました!
Yellow Magic Orchestra – “Rydeen“ (Official Music Video)
その後の音楽界にも、多大な影響を与え“YMOチルドレン”と呼ばれるミュージシャンが数多く存在。
日本でも小山田圭吾(コーネリアス)、石野卓球(電気グルーヴ)、中田ヤスタカ(カプセル)、宮沢和史(ブーム)、槇原敬之、山口一郎(サカナクション)といった幅広いアーティストが、YMO好きを公言しています。
80年代以降のJ-POPに大きな影響を与えた『君に、胸キュン。』
日本という「歌謡」の国で、歌のないインスト曲でヒットを飛ばしたYMOが
歌詞を付けて歌ったヒット曲『君に、胸キュン。』歌っているのは、高橋幸宏さん。YMOのシングルとしては、最大の売上枚数を記録した。
歌謡曲と呼ばれるポップ・ミュージックに寄った作品で、1983年の解散前に発売されたポップなアルバム『浮気なぼくら』の1曲目『君に、胸キュン。』はファンへのお別れのプレゼントだったのかもしれない…
『浮気なぼくら』(アルバム)
『君に、胸キュン。』(シングル)
『君に、胸キュン。』は、ポップ路線に振り切った楽曲で“テクノサウンドをポップスに取り込むスタイル”は、その後のJ-POPの在り方を決定付けた!
“テクノ・ポップ”のサウンドを小学生にまで広めた功績は大きい!!
まだパソコンや、インターネットなどが普及する以前、YMOのこういった
音楽やYMOメンバーがパーソナリティをつとめるラジオなどで紹介する曲を聞いて直接的に(意識して)または、間接的に(無意識に)音楽を学ぶ(浸透※YMO的には「増殖」する)現象は、まさにYMOの通信教育といった所だ
幸宏さんのセクシーなボーカルが魅力的で、教授に漂う色気と細野さんのダンディな佇まい。そのどれもが、とても素晴らしいオーケストラでした!!!
2023年1月11日、高橋幸宏さん逝去。
1月11日、高橋幸宏さんがこの世を去った。享年70。幸宏さんは2020年に脳腫瘍を摘出し、長野県の軽井沢で療養していたそうです..
幸宏さんは、YMOを世に知らしめた代表作『ライディーン』を作曲した凄いミュージシャンですが以前に、TV番組「土曜ソリトンSIDE-B」(NHK)へ出演されたときに「細野晴臣は天才、坂本龍一は奇才、自分は凡人」と語り「二人を取り持つ太鼓持ち(ドラマーだけに)」と笑うユーモア溢れる人でした。
YMOが三人揃った!瞬間の「再生」!!
1978年結成~1983年で一旦活動を終えた3人のメンバーは、1993年に再生(再結成)、2007年再々結成しましたが2013年に再々結成の活動も終了と“YMO”としての活動こそ行っていませんでしたが、機会あるごとにトークや、イベント、テレビ・ラジオ番組への出演などでメンバーの話をすることもあったり、各々のソロ公演でゲスト参加という形で(瞬間の)「再生」を見せてくれていました!
2018年には、細野さんのロンドン公演で教授と幸宏さんがゲスト参加しYMOの楽曲を演奏したこともありました…
追悼・高橋幸宏さん
追悼・高橋幸宏
細野晴臣 2023年1月19日
喉に引っ掛かって飲み込めない違和感とともに、自分の生死に向き合うことになるそれが友の死だ。感情は死を拒絶し理性は受け入れる。この悲痛な葛藤から逃げることはできない
人の一生は一冊の本のようだ。
いま「高橋幸宏」という本を読み終え、
多くのファンが後書きを書こうとしてる。
物語は終わったが本は消えずずっとそこにある。
細野晴臣さんのInstagram( 2023年1月23日)に投稿された追悼文。
坂本龍一さんも2014年に中咽頭がん(約6年を経て寛解)、2021年には
新たに直腸がんが見つかったことを公表し、現在も闘病生活を送っています。
高橋幸宏さんが揃った三人のYMOを、我々の脳の中で「再生」することで
忘れないことで存在し続けます。あまり聞いたことがない人も、これからでもYMO(イエロー・マジック・オーケストラ)の楽曲を是非聞いてみてほしい!!
(Written by キャッチャー古田)
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