AIの画像生成技術を活用したNetflixアニメ『犬と少年』が世界中のアーティストから反感を買ってしまう

Netflixが公式YouTubeチャンネルで公開しているショートアニメ『犬と少年』。

本作はNetflixアニメ・クリエイターズ・ベース発の第一弾プロジェクトとして、アニメの背景画制作にAIの画像生成技術を活用したプロジェクトです。

ところが、この「背景画制作に画像生成技術を活用した」ことが世界中のアーティストから反感を買ってしまったようです。


https://twitter.com/OneRadChee/status/1620818500007903234

「ショートアニメにAIアートを活用したので、人手不足の最中でもNetflixの経営陣はアニメーターに生活賃金を支払う必要がない」というツイートには、宮崎駿さんが以前にテレビ番組で発した“極めてなにか生命に対する侮辱を感じます”というコメント画像が添えられています。


https://twitter.com/ZakugaMignon/status/1620547031432581120

「アニメーターの解雇や、アニメプロジェクトの削減をしたばかりなのに、“人手不足”を理由にAIに移行したNetflix Japan」

他にも

・誇れるようなことじゃないんじゃない
・アニメーターが流した血と汗と涙に対する平手打ちでしかない
・多くのアニメーターが求職中だと思うけど
・企業の強欲、知的財産の盗用、貧困に苦しむアニメーターという意味で非常に感動的なアニメ
・ひどい背景だぞ
・“人手不足”じゃなくて正当な対価を支払っていないだけ
・アニメーターに正当な報酬を!
・Text-to-Speechで声優が失業し、ChatGPTでシナリオライターが失業する
・経営陣は自らの給与もコストカットすべき
・CGよりはいいんじゃないの
・アニメを大量生産するにはAIが必要不可欠だろ
・“人手不足”と言いながらアニメーターを解雇した会社です
・アニメ業界は“人手不足”ではなく“賃金不足”
・親愛なる日本人へ、AIにとりつかれるのはやめてください

といった声が見受けられました。

本作のアニメーション監督である牧原亮太郎さんは、「ツールと手描きの手法を組み合わせることで、人間にしかできないことに集中し、その結果、表現の幅を広げられることを実感しました」と語っています。

また、最新のクリエイティブ技法を取り入れることについては「物語の根幹にあるのは“人間を描く”ということだと思います。最新技術を味方につけることは、クリエーターとしての時間を確保し、その根本に立ち返ることを可能にすると思います。それがゆくゆくは日本のアニメの強みをより強化し、可能性を広げることになるのではないでしょうか」ともコメントしています。

※画像とソース:
https://about.netflix.com/ja/news/the-dog-and-the-boy

(執筆者: 6PAC)

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