『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』ゾーイ・サルダナに聞く!「ネイティリの超絶アクション」「監督が訴えたいこと」
全世界歴代興行収入第1位に輝き、それまでの映像界の常識を一変させた革命的超大作『アバター』(09)。映画の頂点を極めた巨匠ジェームズ・キャメロンが13年間心血を注いだシリーズ最新作『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』が全国大ヒット公開中です。
美しい海とそこに宿る生物たちの息吹、そして、神秘の星パンドラの侵略を目論む人類と、先住民ナヴィとの激しい戦いと心を揺さぶる感動のドラマが、人類史上最高の映像美でエモーショナルに描かれる本作。前作に引き続き、ネイティリを演じるゾーイ・サルダナさんにお話を伺いました!
――ゾーイさん演じるネイティリのアクションが、前作よりもさらにパワーアップしていてカッコ良かったです!どの様なトレーニングを行いましたか?
アーチェーリーであったり、中国武術など、前作で学んだテクニックを全てアップデートする必要がありました。優雅でナヴィ的な動きのためには、中国武術が適しているのではないかと思っていて、続編を撮影するにあたりそれをもう一度学び直しました。あとはナヴィの言葉も改めて勉強しました。今作で新たに挑戦したのは、水中での動作や素潜りです。正直、最初は水中で演技する事は非常に怖かったのです。私以外のキャストもすだと思います。でも、回数を重ねていくうちに水中に慣れ、これほど楽しいことはない、とワクワクするようになりました。
――水中でのシーン、とても素敵でした。たくさんあるとは思うのですが、本作の撮影で印象的だったことを教えてください。
パフォーマンスキャプチャの進化によって、私たち俳優は“何でも”演じることが可能になりました。ベネディクト・カンバーバッチがドラゴンになったり、アンディ・サーキスが何百歳も年を重ねた小人を演じたり、そして今作ではシガーニー・ウィーバーが14歳の少女を演じました。そして私は、素晴らしく美しい世界に住む青くて大きな巨人を演じています。パフォーマンスキャプチャだからといって、演技の幅が制限されるという事は決してありません。むしろ私たちの演技、そして演技の質が、より強調される所が素晴らしいと思います。
――この素晴らしい技術たちは映画界全体に影響をもたらしてくれそうですね。
「映画」という事に関して言えばスタジオとストリーミングサービスで、ある種の争いのような環境が生まれていると思います。それはテクノロジーの進化の結果と思いますが、私はそれぞれに適した場所があって、決して合い入れないものではなく共存できるものだと思っています。映画を観るという行為自体には、どちらも大切で存在しうるものです。誰だって、家でパジャマで見てアイスを食べながらくつろいで楽しみたいし、寒い日は外に出るよりも家で楽しみたいですよね。
そして、本作のような映画は絶対に映画館で観るべきものです。スタッフ・キャストたちの時間、労力、愛情がたっぷり注ぎ込まれて出来たものであると同時に、技術や科学的な面としても「映画はここまで進化したんだ」「映画はここまでできるんだ」ということを、映画館の大きなスクリーンで観て感じて欲しいのです。パンデミックによって、コミュニティがバラバラになってしまった今だからこそ、他人同士がもう一度集まって、映画館で映画作品を通じて共有するという行為はとても意味のある、価値のあるものではないでしょうか。
私は、映画館で映画を楽しむという文化を死なせたくないと思っています。映画館で映画を観るのは次世代のために守るべき行為だと思っています。
――13年ぶりの新作となる『アバター』ですが、ジェームズ・キャメロン監督の尊敬する部分を教えてください。
彼はとても協力的で、知的で、優れた才能を持つ人物です。例えるなら、上質なワインのように、時間をかけて、時と共に深みを増す方といえるでしょうか。俳優のいろいろな過程に付き添ってくれ、心を寄せてくれる素敵な方です。そしてその一方で、科学者のような探求心・好奇心と驚くような知識を持っています。彼は自分自身に求める欲求が、ハードルが非常に高いので、それが皆に感染するんです。「もっとできる」「もっとよりよいもの、もっといいものにしよう」という意識ですね。そしてその意識は私のキャリア、どの監督と仕事をする時にも、大きな影響を与えてくれました。
監督は作品を通して、海や熱帯雨林における環境であったり、戦争の結果、人々が離れ離れになるなど、私たちが今抱えている様々な問題を、訴えかけているのだと思います。ご覧になった方々にどのような作用をもたらすか。心に響いたならば、結果が伴って来るのではないかなと思っています。
『アバター:ウェイ・オブ・ウォーター』
映画館にて大ヒット公開中!
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