「WOLF RPGエディター」11年ぶりの大規模アップデートとなるバージョン3公開!追加機能ありの有償版も登場

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「WOLF RPGエディター」バージョン3

SmokingWOLF氏は11月22日、ゲーム制作ツール「WOLF RPGエディター」の約11年ぶりのメジャーバージョンアップとなるバージョン3を公開した。

「WOLF RPGエディター(通称ウディタ)」は、SmokingWOLF氏が2008年より無償で公開しているゲーム制作ツール。その名の通りRPGの制作に適した基本機能を備えていることに加えて、2Dゲーム全般の制作に使える描画、イベント処理、データベース等の機能が充実しており、アクションゲーム等も含めた幅広いジャンルのゲーム制作で長年愛用されている。

2011年のバージョン2公開から約11年ぶりの大規模アップデートとなる今回の更新内容は非常に多岐に渡る。注目は扱う文字コードのShift-JISからUnicode(UTF-8)への変更で、多言語や絵文字などをゲーム内で扱うのが容易になることが期待される。ほかにも変数監視機能の追加、エフェクト機能の多数追加など、注目の新機能が多数伺える。ゲームを制作するエディター画面もUIの改善や高速化などが多数施されている。

また「WOLF RPGエディター」で制作されたゲームをプレイする側にも、各種処理の高速化という形で恩恵がある。イベント処理速度は一般的な処理ならば従来の平均2~4倍以上、描画速度は平均2倍近くとなり、ゲームの起動は暗号化したサンプルゲームの初期起動時間がSmokingWOLF氏の環境で2.6秒から1.5秒へ短縮されたという。アップデート内容については全5回にわたる予告動画も公開されているので参考にしてほしい。

なお、大幅な更新となるバージョン3は、バージョン2と挙動が変化する部分がある。更新履歴に注意点が記載されているので、既にバージョン2で制作しているゲームのバージョン3への移行にあたってはご確認いただきたい。バージョン2から3へのコンバート機能や、バージョン2の挙動で動作させるオプションも用意されている。

独自機能を搭載した有償版「プロ版」が登場

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「WOLF RPGエディター」プロ版販売ページ

さらに今回、これまで完全に無償で公開されてきた「WOLF RPGエディター」に初の有償版となる「プロ版」が追加された。プロ版の収益は、「WOLF RPGエディター」の開発維持費として使われるとのこと。

主な機能は通常版と同じで、バージョンが同じならファイルにも互換性があるが、セキュリティの都合で通常版では搭載されていなかった機能や制作したゲームを販売する際に役立つ機能など、プロ版独自の機能が追加される。

たとえば、ゲーム画面のサイズをピクセル単位で自由に設定可能。通常版では最大横1280×縦960でいくつかのプリセットから選ぶ形だが、プロ版では最大横1920×縦1440の範囲で任意の値を設定でき、正方形や縦長などのゲーム画面も作ることができる。

また、フォルダ作成やファイルコピー、ファイル削除といったファイル操作機能や、指定のURLをブラウザで開く機能、指定のZIPファイルをダウンロードして展開する機能、クリップボードの入出力機能なども利用可能となる。

そのほかゲームデータにプロテクトをかけられる機能や、タイトルバーの文字列設定や初期ローディング画像設定など「WOLF RPGエディター」製ゲームらしさを低減する機能も用意されている。

「WOLF RPGエディター」プロ版の販売はBOOTHで行われ、価格は5,000円。なお、SmokingWOLF氏が毎年開催している「WOLF RPGエディター」制ゲームのコンテスト「WOLF RPGエディター コンテスト(通称ウディコン)」では、公平性と安全性のためプロ版の実行ファイルは利用できないのでご留意いただきたい。プロ版専用の機能を使わなければ、実行ファイルを通常版に差し替えてウディコンに参加することは可能とのこと。

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