鹿児島のディープスポット「名山堀」で見つけた2000円で無制限飲み放題+料理7品の店が最強すぎた件
先日鹿児島まで旅行に行ってきました。滞在中はずっと天候に恵まれ、桜島はいつ見ても雄大でしたし、お酒も料理もなんでもうまい。いい出会いもありましたし、とても最高な旅行になったのですが、その旅程のなかでも最も印象に残ったのは「名山堀」というディープスポットでした。
鹿児島のディープスポット「名山堀」
「名山堀(めいざんぼり)」は鹿児島市役所からすぐ近くにある、まるで昭和初期からあるような建物が立ち並ぶのエリア。かつてこの場所に存在した運河の堀に桜島が美しく映っていたことから「名山堀」と名付けられたのだそう。
この一帯には飲食店も多くあり、観光客などの一見さんはなかなか近寄りがたいような雰囲気が漂っています。実際に常連さんしか入れていないという店も多いようなのですが、逆に観光客に向けて門戸を開けている店もあったりします。
そのうちのひとつが「串焼あかね」というお店。こちらには旅行初日の夜に入ってみたのですが、あまりにも安くて、量が多くて、しかも料理がうまいというヤバすぎる店だったので、最終日にも改めて訪問してしまったほどでした。
レトロな建物は内外ともにお世辞にもキレイとは言えず、確かに来る人を選ぶようなところはあるかもしれません。でもひとたび美味しい料理とお酒を口にし、それをありえないほどの安価で堪能してしまっていることに気づくと、一瞬にして細かいことなどどうでもよくなってしまうのです。
初日は選べる料理3品と無制限飲み放題「にせんべろ」
初日は2000円で選べる料理3品と無制限飲み放題がつく「にせんべろ」コースで、刺身、おでん、珍味の3品をオーダー。飲み放題には生ビールも入っているのに、しかも時間無制限で飲み放題という狂気ぶりなのですが、料理が提供されるたびに追い打ちで衝撃を受けることになります。
まずこちらが1品目のおでん。生ビールのジョッキや、おでんのお皿がラーメンのどんぶりということからお察しいただきたいのですが、明らかに量がおかしいです。
鹿児島名物のさつま揚げはもちろん、厚揚げ、こんにゃく、大根などをバッチリ押さえつつ、だいたい7〜8種類入っていたでしょうか。正直これだけでお腹いっぱいです。
でも量が多いだけだと困っちゃうんですが、味付けがめちゃくちゃ繊細でバッチリうまいんですよね。だしの美味しさが具材にしっかり染みています。
刺身も1種類が数切れ出てくるくらいかと思いきや、2種類の盛り合わせで驚かされましたし……
珍味に至ってはなんと3種盛り。料理3品といいながら実質5品なわけですよ。
珍味3種盛りはクリームチーズにたこわさびを乗せたもの、チャンジャ、そしてなんと鶏のタタキ。これがもう、うまいのなんの! 2000円で無制限飲み放題の激安コースについてくる料理で、鹿児島のご当地グルメを堪能できるだなんて誰が予想できるでしょうか……。
そんな感じで料理3品で大満腹になってしまったので、単品メニューにも魅力的なものがたくさんあったのに一切追加注文できず。チビチビと料理を味わいながら、初日の夜から浴びるように生ビールと芋焼酎のソーダ割りを飲みまくってしまいました。
単品メニューもよく見ると、手羽からあげ食べ放題300円とかいう異常なものがありますねえ……。
あとは焼酎飲み放題が600円というのもヤバすぎる。「今日は焼酎と手羽からあげだけにする!」と強く心に決めて来れば、どんなに長く滞在して飲み食いしまくってもも1000円でお釣りが出てしまうのですよ。
もちろんこの日の会計は2000円ポッキリ。追加料金なども一切ありませんでした。4時間くらい滞在しちゃったのに本当に大丈夫なのでしょうか……。
2回目は満を持しておまかせ7品と飲み放題コースに挑戦
そして数日後。たまたま鹿児島に滞在中だったガジェット通信のT記者を誘い、胃袋の空き具合も調整した万全の状態で再び「串焼あかね」を訪問。時間無制限飲み放題に店主おまかせ料理7品がついた「おすすめコース」(2000円)をオーダーしてみたところ、さらに猛烈なおもてなしを受けることになりました。
おすすめコース1品目は刺身からスタート。前回同様2種盛りになっていますがこれで1品扱いですし、これで2人前ではなく1人前です。刺身は鮮度がよく、脂ものっていて美味!
2品目は魚と大根と厚揚げの煮付け。前回のおでんも絶品でしたが、これまた最高でした。そしてやっぱり量が多い!
3品目はアジフライ。1人あたり2枚食べられます。揚げ物は安い居酒屋コース料理の定番ですが、身は柔らかくてホクホク、衣は軽めでサクサク。適当さなんて微塵も感じられない、相当レベルの高いアジフライでした。
4品目は焼鳥の盛り合わせ。「串焼あかね」でようやく串焼にありつけました。が、これまた1人あたり4本という大盤振る舞い。これだけで4品とカウントする居酒屋だってたくさんありますよ??
5品目には手羽からあげが出てきました。量が多いどころかサイズもでかい!
しかもこれも肉はプリップリで美味しく、味付けもいい感じ。お酒のお供として非の打ち所のない手羽からあげです。ただしここまでですでに胃袋は満員御礼状態。もうお酒を入れる余裕さえもなくなってきているのが惜しすぎる……。
6品目にはトマト、キュウリ、タコ、ちくわなどを和えたものが登場。サラダっぽさもありながら、酒の肴としてもばっちり機能する一品。もちろん量はモリモリです。
そして最後はししゃも(たぶん)の佃煮が出てきてフィニッシュ。噛むほどにジュワッと甘味と旨味が広がり、どんなお酒にも合わせてくれそうなユーティリティープレイヤーです。
こういう感じのおつまみが7品出てくるならわかるんですが、基本的にはゴリゴリの料理ばかりが出てくるんで凄まじすぎました。これはもはや酒飲みのためのコースというより、フードファイター向けのコースですね。ここまでの料理がついて、さらに飲み放題もついて2000円ポッキリだなんて、本当に意味がわかりません。
しかも料理は本当に全部美味しかったです。おすすめコースを食べている途中で満腹になったら途中でストップすることもできるようですし、飲み放題も満喫したいなら無理せず腹八分目でタオルを投げるのが正解ですかね。そもそも時間無制限飲み放題だけでも十分すぎるほど元は取れるわけですから……。
マスターは名山堀全体にお客さんを集めたい
いくらなんでも安すぎるし、ただ安いだけじゃなくてちゃんと美味しいのが凄すぎた「串焼あかね」。
この手のお店は人に教えたいけど、店が混雑したらバランスが崩れちゃうことも多いですし、あまり広めちゃいけないタイプの店だったりすることが多いんですが、マスターが言うには意外や意外「ぜひいろいろな人に広めてほしい」とのこと。
その理由は、現在名山堀では店を営んでいる人の高齢化が進んでいて、今のままではまずいと考えているから。常連のお客さんばかりが集まる状態が続くと、老舗店の閉店とともに客足が遠のき、名山堀全体が衰退してしまうことをあかねのマスターは危惧していたのです。
これから空き店舗に出店する若い世代のためにも、名山堀を誰もが来やすく活気のあるエリアにしていきたいというのですから、それならばぜひ紹介させてくださいと筆を執った次第です。鹿児島市内は鹿児島中央駅周辺や天文館周辺が特に活気に溢れていましたが、ディープスポットやお酒が好きな方は名山堀エリアにも足を運んでみてはいかがでしょうか。
(執筆者: ノジーマ)
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