品川駅まで電車で30分以内、中古マンション価格相場が安い駅ランキング 2022年版
リニア中央新幹線の始発駅に決定している品川駅。周辺にはオフィスビルが林立し、商業施設も充実しており、東海道新幹線などJR各線、京浜急行本線が通るターミナル駅でもある。さらに先日、東京メトロ南北線を白金高輪台駅で分岐して品川駅まで延伸し、2030年代半ばの開業を目指すと発表されたことでも注目されている。そんな品川駅まで30分圏内にある、中古マンションの価格相場を調べてみた。専有面積20平米以上~50平米未満の「シングル向け」と、専有面積50平米以上~80平米未満の「カップル・ファミリー向け」、それぞれの価格相場が安い駅トップ10を見てみよう。
品川駅まで30分以内の価格相場が安い駅TOP10
【シングル向け】
順位/駅名/価格相場(路線/駅所在地/品川駅までの所要時間/乗り換え回数)
1位 石川町 1790万円(JR京浜東北・根岸線/神奈川県横浜市中区/28分/1回)
2位 生麦 2080万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市鶴見区/26分/2回)
3位 神奈川 2479.5万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市神奈川区/24分/1回)
4位 京急鶴見 2480万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市鶴見区/21分/1回)
5位 黄金町 2499万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市南区/29分/1回)
6位 鶴見 2530万円(JR京浜東北・根岸線/神奈川県横浜市鶴見区/16分/1回)
7位 西馬込 2580万円(都営浅草線/東京都大田区/19分/1回)
8位 関内 2599万円(JR京浜東北・根岸線/神奈川県横浜市中区/26分/1回)
9位 大森海岸 2655万円(京浜急行本線/東京都品川区/12分/0回)
10位 日ノ出町 2680万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市中区/27分/1回)
【カップル・ファミリー向け】
順位/駅名/価格相場(路線/駅所在地/品川駅までの所要時間/乗り換え回数)
1位 生麦 3185万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市鶴見区/26分/2回)
2位 保土ケ谷 3280万円(JR横須賀線/神奈川県横浜市保土ケ谷区/24分/1回)
3位 浜川崎 3380万円(JR南武線/神奈川県川崎市川崎区/27分/2回)
4位 津田山 3430万円(JR南武線/神奈川県川崎市高津区/29分/1回)
5位 花月総持寺 3480万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市鶴見区/25分/2回)
6位 小田栄 3580万円(JR南武線/神奈川県川崎市川崎区/25分/2回)
7位 子安 3630万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市神奈川区/28分/2回)
8位 神奈川新町 3639万円(京浜急行本線/神奈川県横浜市神奈川区/22分/0回)
9位 天王町 3790万円(相鉄本線/神奈川県横浜市保土ケ谷区/28分/1回)
10位 西横浜 3900万円(相鉄本線/神奈川県横浜市西区/26分/1回)
「シングル向け」トップ10には京浜急行本線の駅が6駅もランクイン
「シングル向け(専有面積20平米以上~50平米未満)」ランキングの1位は、JR京浜東北・根岸線の石川町駅。価格相場はトップ10唯一の2000万円未満、1790万円だった。石川町駅から3駅目の横浜駅でJR東海道本線に乗り換えると、計約28分で品川駅に到着する。石川町駅は横浜市中区に位置し、歴史ある洋館が残る山手エリアや、人気のショップや飲食店が並ぶ商店街がある元町といった、横浜を代表する観光スポットの最寄り駅でもある。元町の商店街を通りつつ10分少々歩くと、みなとみらい線の元町・中華街駅も利用可能だ。また、駅周辺にはスーパーやコンビニ、総合病院など日々の暮らしを支える施設も充実。横浜中華街も駅から歩いて10分ほどなので、休日はぶらりと食べ歩きに出かけてもいいだろう。
石川町駅前商店街(写真/PIXTA)
2位は京浜急行本線・生麦駅で価格相場は2080万円だった。まず京急鶴見駅に行き、駅前広場をはさんで位置する鶴見駅からJR京浜東北・根岸線に乗って川崎駅へ、さらにJR東海道本線に乗り換えると品川駅まで乗り換え2回・計約26分。乗り換え回数を減らしたいなら、鶴見駅からJR京浜東北・根岸線に乗ったままでも品川駅まで30分弱で行くことができるし、時間はかかるが京浜急行本線の普通列車(各駅停車)1本でも品川駅にたどり着く。ちなみに経由駅の京急鶴見駅は4位に、鶴見駅は6位にランクインしている。
生麦駅の駅名はその地名に由来しており、江戸時代まで周辺一帯が麦畑だったためとの説もあるが、現在の駅周辺は田畑のない住宅地。駅前には飲食店やコンビニが多数点在するほか、スーパーやベーカリーなどの個人商店も。毎月第2・4日曜には、商店街でテイクアウト中心のフードフェア「生麦de日曜マルシェ」が開催されている。また、駅から歩いて15分ほどの鶴見川近くにある生麦魚河岸通りも注目。通り沿いに何軒もの鮮魚店が立ち並び、魚介類や名物・あなごの天ぷらなどが買えるのだ。午前中に店仕舞いする店舗がほとんどだが、近所に住んでいれば立ち寄りやすいだろう。毎年11月にこの通りで開催される「生麦 旧東海道まつり」も楽しみだ。
3位は京浜急行本線・神奈川駅で価格相場は2479万5000円。横浜駅まで1駅という便利な立地で、横浜駅からJR東海道本線に乗り換えると品川駅まで計約24分で行ける。神奈川駅前には目立った商業施設はなく、人通りも多くはない。しかし横浜駅まで歩いて10分もかからないので、横浜駅で降りて買い物をしてから歩いて帰宅してもいいくらいだろう。ちなみに横浜駅の価格相場は3365万円で、神奈川駅よりも885万5000円もアップする。よりリーズナブルな物件がある神奈川駅周辺に住み、横浜駅の便利さを享受するのが賢いかもしれない。
「シングル向け」のトップ10を見てみると、2位・3位をはじめ京浜急行本線の駅が6駅もランクインしている。さらに3駅はJR京浜東北・根岸線の駅。残る1駅は、都営浅草線・西馬込駅だ。
西馬込駅(写真/PIXTA)
7位にランクインした西馬込駅は東京都大田区に位置し、価格相場は2580万円。五反田駅からJR山手線に乗り換えると、品川駅まで計約19分で到着する。また西馬込駅は、渋谷駅まで約23分、新宿駅まで約30分と、他の繁華街へもアクセスしやすい。都営浅草線の始発駅のため、混雑する通勤時間帯も座って乗車しやすい点も魅力だろう。地下鉄駅の地上出口がある国道1号・第二京浜沿いにはスーパーやドラッグストア、コンビニが点在。国道沿いは交通量が多いが、脇道に入ると静かな住宅街へ。駅から南に10分ほど歩けば、池上本門寺に隣接する緑豊かな本門寺公園や、池上梅園などの憩いの場もあり、息抜きに散歩するのも楽しい街並みだ。
「カップル・ファミリー向け」ランキングには街の再開発が進む駅も
「カップル・ファミリー向け(専有面積50平米以上~80平米未満)」ランキングの1位は京浜急行本線・生麦駅。「シングル向け」では2位にランクインしており、街の様子については前述の通り。中古マンションの広さにかかわらず価格相場は低いようなので、品川駅までアクセスがよくリーズナブルな物件を探す際は、生麦駅は要チェックだろう。
2位にはJR横須賀線・保土ケ谷駅がランクイン。JR横須賀線1本で品川駅まで5駅・約27分で行けるほか、1駅隣の横浜駅でJR東海道本線に乗り換えると品川駅まで計約24分だ。保土ケ谷駅にはJR湘南新宿ラインも停車するため、乗り換えせずに渋谷駅まで33分、新宿駅まで38分で行くこともできる。
保土ケ谷駅には駅ビルの「シァル保土ヶ谷」と「ビーンズ保土ヶ谷」が直結し、館内にあるスーパーやドラッグストア、飲食店から書店まで駅を出てすぐに利用できる便利な環境。かつて東海道の宿場町として栄えた駅周辺には史跡や歴史ある寺社も点在し、どこか落ち着いた雰囲気が漂っている。駅から車で10分弱進むと、「神奈川県立保土ケ谷公園」へ。広大な園内には梅や桜など季節の花が咲き、アスレチック広場や夏期オープンのプールもあるので子どもと一緒に出かけてもいいだろう。
保土ヶ谷公園のイチョウ並木(写真/PIXTA)
3位はJR南武線・浜川崎駅で価格相場は3380万円。浜川崎駅はJR南武線のなかでも枝分かれした支線に位置するため、尻手駅で川崎方面行きのJR南武線に乗り換える。川崎駅から品川駅まではJR東海道本線で1駅、浜川崎駅から計約27分でたどり着く。浜川崎駅は貨物列車の駅でもあるため鉄道ファンには知られているが、一般的にはなじみが薄いかもしれない。駅の南側、運河沿いには工業地帯が広がり商業施設は見当たらない。住宅街は駅北側に広がっている。駅前は寂しい雰囲気だが、北に10分ほども歩くとショッピングモールやホームセンター、大型スポーツ用品店が集まる商業エリアへ。この一帯には小学校や児童公園、子育て支援センターも集まっている。
ショッピングセンターや小学校がある街の中心部は、どちらかというと浜川崎駅の1駅隣にある6位・小田栄駅のほうが近い。しかし小田栄駅の価格相場は浜川崎駅よりも200万円アップの3580万円。街の中心部から少し離れた、浜川崎駅寄りでお得な物件を探すのも一案だろう。
さてトップ10のうちもう1駅、9位の相鉄本線・天王町駅もチェックしておきたい。1駅隣は10位の西横浜駅で、3駅目に横浜駅がある。横浜駅でJR東海道本線に乗り換えると、品川駅までは計約28分だ。駅前には飲食店やドラッグストア、スーパーがあり、住宅の合間には遊具がある公園が点在する、暮らしやすそうな街並み。駅から北に10分ほど歩くと、「ハマのアメ横」と呼ばれる「洪福寺松原商店街」がある。生鮮食品のお店から総菜店、雑貨店に飲食店までがひしめく、活気ある商店街だ。
そして現在、天王町駅~隣接する星川駅間の全長約1.4kmにわたる高架下空間の開発が進められている。第I期開発区域は2022年冬に開業予定とのことなので、楽しみに待ちたい。さらに天王町駅から徒歩10分ほどの場所には、2022年秋に「イオン天王町ショッピングセンター」が開業予定。進化していく天王町駅は、これから注目度が高まりそうだ。
●調査概要
【調査対象駅】SUUMOに掲載されている品川駅まで電車で30分圏内の駅(掲載物件が11件以上ある駅に限る)
【調査対象物件】
駅徒歩15分圏内、物件価格相場3億円以下、築年数35年未満、敷地権利は所有権のみ
シングル向け:専有面積20平米以上50平米未満
カップル・ファミリー向け:専有面積50平米以上80平米未満
【データ抽出期間】2022/4~2022/6
【物件相場の算出方法】上記期間でSUUMOに掲載された中古マンション価格から中央値を算出
【所要時間の算出方法】株式会社駅探の「駅探」サービスを使用し、朝7時30分~9時の検索結果から算出(2022年7月25日時点)。所要時間は該当時間帯で一番早いものを表示(乗換時間を含む)
※記載の分数は、駅内および、駅間の徒歩移動分数を含む
※駅名および沿線名は、SUUMO物件検索サイトで使用する名称を記載している
※ダイヤ改正等により、結果が変動する場合がある
※乗換回数が2回までの駅を掲載
~まだ見ぬ暮らしをみつけよう~。 SUUMOジャーナルは、住まい・暮らしに関する記事&ニュースサイトです。家を買う・借りる・リフォームに関する最新トレンドや、生活を快適にするコツ、調査・ランキング情報、住まい実例、これからの暮らしのヒントなどをお届けします。
ウェブサイト: http://suumo.jp/journal/
TwitterID: suumo_journal
- ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
- 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。