『ニコニコ超会議2』と異色の組み合わせ!『超文学フリマ』で見かけたブンガクなブース

『ニコニコ超会議2』では数々の併催イベントがありましたが、その中でも異色だったのが2013年4月28日の『超文学フリマ』。2001年より東京で15回開催され、2013年4月14日には初めて大阪に上陸した『文学フリマ』から300近いブースが出店。小説・詩・評論など、文章系同人誌を発行するサークルが『超会議』とはひと味違った空気を持ち込みました。

出店者が「文学」と考えるものならば、基本的にどんなテーマでもOKという間口の広さが『文学フリマ』の特徴。創作小説から評論まで、さまざまなジャンルの作品や同人誌・ミニコミが並んでいます。
古典を扱うブースの一つ『秘本衆道会』では、隠されたエピソードを紹介した本のほか、アニメを擬古文に翻案した同人誌を毎回並べており、密かな支持を集めています。

『超会議』ということで、『ニコニコ動画』を意識したブース作りをしているところも目立ちました。SNSで自意識過剰に振舞ってしまう行為をアイロニカルに描いたエッセイ『(どうでも)イイネ!』などを出している渋澤怜さんのブースには、「自意識過剰過ぎて自撮りをうp出来ない!」などの刺激的なPOPが人目を引いていました。「幕張よ、これが純文学だ。」という煽り文句もニコニコ的。

毎回『文学フリマ』でさまざまなパフォーマンスを用意している『TOLTA』(トルタ)。「ひらくと飛ぶ本をつくる」というコンセプトのもと作られた最新作『TOLTA5』は演劇ともリンクさせるなど、時間と場所をまたいだ展開を見せているのですが、『超会議』でもうず高く積み上げられた本に短文が書かれた付箋が挟まれているブースを展開して注目を集めていました。

商業出版ではなかなか読めない題材の創作作品や評論集が出されているので、本好きならば飽きることなく回ることが出来ます。フリーペーパーを配布するサークルや電子書籍を販売するブースもあるのも面白いところ。小一時間回るだけでも、かなりの同人誌や配布物を手にするので、トートバッグがあると便利です。

『文学フリマ』事務局によると、最終的に用意された無料カタログ4000冊がほぼなくなったとのこと。事務局代表の望月倫彦氏は「このタイミングで『超会議』に参加して、これまでとは違った舞台で開催できたことに意義を感じている」と話します。
2013年11月4日に第十七回目の開催が予定されている『文学フリマ』。小説好きはもちろん、「文化系」を自認している人ならばチェックしておく価値のあるイベントなので、今から覚えておいても損はなさそうです。

文学フリマ公式サイト
http://bunfree.net/

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ふじいりょう

乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。

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