ゲームプログラマーの仕事とは?『プロジェクトセカイ』の山口さんにインタビュー

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ゲームプログラマーの仕事とは?『プロジェクトセカイ』の山口さんにインタビュー
ゲームに関わる仕事がしたい、プログラミングを使ってコンテンツをつくりたいという高校生も多いはず。

そういった思いを持つ高校生へ向けて、今回はゲームプログラマーという職業について解説。

さらに、実際にゲームプログラマーとして『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』の制作に携わっている山口智也さんにお仕事についてインタビューしてみた。

ゲームプログラマーの仕事とは

ゲームプログラマーの仕事とは?『プロジェクトセカイ』の山口さんにインタビュー

ゲームプログラマーとは

プログラミング言語を用いてゲームの中身をつくる職種を「ゲームプログラマー」と呼ぶ。

プロデューサーやプランナーが作成した仕様に沿って、キャラクターの動きやゲームの展開を設計し、ゲームシステムを構築していく。

ゲームプログラマー(エンジニア)の種類として、ユーザーが直接目にするゲームの画面設計を担当するクライアントエンジニアと、サーバー設計などユーザーには見えないゲームの基礎の部分を担当するバックエンドエンジニアなどがある。

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ゲームプログラマーの役割

抽象的なアイデアを具体的な形にすることがゲームプログラマーの大きな役割。

意図したとおりのゲームに仕上げるには、プログラマーの能力が必要不可欠。ゲーム開発において重要な存在である。

ゲームプログラマーになるには

プログラミング言語を学ぼう

多くのゲームプログラマーは高校や大学、専門学校などでプログラミング言語を勉強していることが多いが、独学で身につける人もいる。

資格は特に必要ない。 ゲームメーカーやゲーム制作会社に就職し、キャリアをスタートさせる。

ゲームメーカーの採用試験では自作ゲームの提出が求められることがあるため、学生でいる間にオリジナルゲームを作成した経験があるとよいだろう。

数学や英語などの学校の勉強も必要

ゲームプログラマーになるためには、ゲームに関する知識だけではなく、数学や英語も必要になる。

例えば3Dゲームの開発をする場合は、「ベクトル」や「内積・外積」などの数学の知識が活きる。

海外の制作会社と共同でゲームを開発することもあるため、英語が話せると活躍の幅が広がるだろう。

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ゲームプログラマーの年収

平均年収は460万円

財団法人デジタルコンテンツ協会の調査によると、ゲームプログラマーの平均年収は464万1000円。

ソーシャルゲーム業界の方がコンシューマーゲーム業界よりも年収が高い傾向にあるが、会社の規模などによっても大きく異なる。

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ゲームプログラマーに必要なスキルとは

幅広い分野の専門知識が求められる

プログラミングの技術はもちろん、ゲーム機の仕組みやハード・ソフトウェアについても精通している必要がある。

また、指示された通りに仕事をこなすだけではなく、ゲームがより良くなるようなアイデアを出すセンスも大切。

コミュニケーション能力も欠かせない

プログラマーといえば一人で黙々とプログラムを書いているイメージだが、プロデューサーやデザイナーなど多くのスタッフとコミュニケーションを取りながら仕事を進める。

ゲーム開発を円滑に進めるためにも、スタッフとの協調性が必要になる。

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ゲームプログラマー山口智也さんにインタビュー

ゲームプログラマーの仕事とは?『プロセカ』の山口さんにインタビュー
Profile
山口智也さん
2020年、サイバーエージェントに新卒入社。株式会社Colorful Paletteに配属。
「プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク」のクライアントエンジニアを担当。

ゲームプログラマーになるまで

ゲームを小中高ずっとやっていた!

Q.どんなお子さんでしたか?
「小学1年生くらいからゲームをプレイするようになって、小中高はずっとやっていました。

特に、小学生の頃は『ポケットモンスター』がほんとに大好きでした。

中、高校生になると『メタルギアソリッド』といったコア向けのゲームも、やり込むようになりましたね。

中学生のときにスマホやタブレットが普及し始めて、貯めたお年玉でタブレットを買った思い出があります。

そういったデバイスやインターネットが身近にありましたし、触るのが好きだったため、中学生くらいのときから「パソコンを使った仕事がしたいな」と、将来を意識し始めました

ゲームプログラマーを目指したきっかけ

Q.プログラマーを目指したきっかけは?
「高校は工業系の高等専門学校に進学し、コンピューターサイエンスの基礎を勉強していました。

プログラムの書き方はもちろん、プログラムはコンピューターの中でどうやって動くのか、そもそもコンピューターはどういう仕組みで作られているのか、といったことも学びました。

そういう情報系の学びがすごく面白かったので、プログラマーやエンジニアになりたいという思いが強くなりました。

就職活動では、音楽ライブや映画、アニメなどのコンテンツも好きだったので、ゲームに限らずエンタメ系全般でエンジニア職を探しました。

また、お客さんを感動させる側に回りたい想いもあったので、そこも大切にしながら就職活動をしていました

クライアントエンジニアとしてキャリアをスタート

ユーザーさんの反応が一番楽しみ

Q.入社後はどんな仕事を?
「『プロジェクトセカイ カラフルステージ! feat. 初音ミク』というゲームの、クライアントエンジニアをしています」

Q.クライアントエンジニアとは?
スマホの中に入っているアプリそのもののプログラムをつくる役割になります。

スマホゲームのエンジニアは大きく分けると、クライアントエンジニアと、一つ一つのアプリが接続するサーバーを整備するバックエンドエンジニアに分かれます」

Q.仕事のやりがいや魅力は何ですか?
チームで開発したものに対して、ユーザーさんが喜んでくださることが一番のやりがいです。

クライアントエンジニアはゲームの中のユーザーさんが直接触る部分をつくっているので、ユーザーさんの反応や声にしっかり目を通すようにしています。

「この機能すごく楽しい」という声をいただくとやっぱりうれしいですね。

加えて、自分の知識がアプリの中に入っていく感覚も魅力ですね。

エンジニア職では知識や技術がとても大事で、身につけた技術力が、結果的にプロダクトの品質につながります。

だから、よりきれいなグラフィックスにしたい、より便利なアプリにしたいという理想に対して、自分の知識やメンバーの知識を借りたりして、それを実現させる。

その成果が形になって表れるといった過程にもやりがいがあります

ゲームプログラマーが大事にすること

Q.仕事をするうえで心掛けていることは?
寄り添うことと想像を超えることです。

ユーザーさんが直接触る部分をつくる仕事ということもあって、ユーザーさんがこのゲームにどういう気持ちを持っているのか、どういうものを求めているのか、というところは基本的にずっと意識しながら仕事をしています。

ユーザーさんの気持ちに寄り添いながら、さらにユーザーさんの想像を超えるような「新しい体験」を届けることも意識していますね。

最近では『プロジェクトセカイ』に「コネクトライブ」という新しい機能が追加されました。

これはアプリの中でキャラクターが本物の音楽ライブのように歌ったり踊ったりする、リアルライブイベントのバーチャル版のような機能です。

アプリの中でリアルタイムでライブをするというコンテンツはまだほとんどないと思っていて、実際にユーザーさんから「スマホアプリでありながら実際のライブに近い体験ができた」「リアルタイムで実際にキャラクターがそこにいるような体験ができた」とたくさん驚きの声をもらいました。

そういった声を受けて、驚きや楽しさをきちんとお届けしつつも新しい体験をつくれたのかなと感じています」

ゲームプログラマーを目指す高校生へ

ゲームプログラマーの仕事とは?『プロジェクトセカイ』の山口さんにインタビュー

感動した経験を心の中に

Q.高校生のうちにやっておくべきことは?
将来コンテンツをつくりたいのであれば、幅広くいろんなコンテンツに触れて、自分が感動した体験を心の中に持っておくことが一番大事かなと思います。

自分の好きなものに触れるのはもちろん、自分が見てこなかったところにも興味を持って、それについて考えてほしいです。

例えば「この映画が好きな人はなんでこの映画が好きなんだろう」みたいな。

そういった考え方や経験がものづくりに活きると思います」

Q.ゲームプログラマーを目指す高校生に伝えたいことは?
「ゲームプログラマーはモノを自分の手でつくる職業になるので、小さなものからでもいいので実際に自分で作ってみることが大事です。

今はインターネットや書籍など、ゲームやプログラムをつくるための情報を手にしやすいので、実際に触ってつくる過程を繰り返すことが目標に到達する一番の近道かなと思います。

私も高専で基礎の勉強をしながら、独学でプログラミングの発展的な勉強をして、個人でゲームをつくっていました。

実際につくってみることで、失敗経験も含めてつくる過程がすごく楽しくなってきたんですね

自分自身が楽しむ

Q.社会人の先輩として、高校生に伝えたいことはありますか?
「コンテンツづくりを目標にしている方は、やっぱり自分自身がコンテンツを楽しむことが一番大事だと思います。

まずは自分の好きな分野をひたすら楽しみ、その過程でつくる方にも興味が出てきたら実際に作ってみると、新しい世界が広がるかもしれません」
将来ゲームをつくりたいのであれば、小さなものでもいいから実際につくってみる、という言葉は何から始めればいいのかわからない高校生にとって、とても具体的で有益なアドバイスではないだろうか。

好きなことを突き詰めてみたり、実際に手を動かしてつくってみたりして、そのコンテンツと向き合うことが、好きなことを仕事にするための第一歩なのだろう。

取材・文/回遊舎 構成/寺崎彩乃(本誌)
取材協力/株式会社Colorful Palette
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