見た目はピアノ、音色は高級オルゴール。カワイら制作のアコースティック楽器、表参道で展示
株式会社河合楽器製作所(以下、カワイ)と株式会社エクシング(以下、エクシング)は、ピアノと高級オルゴールの技術をかけ合わせ、アコースティック楽器「Grand orgel(グランゴール)」を制作。
6月18日(土)より約3ヶ月間、カワイの直営店「カワイ表参道」で展示します。なお、「Grand orgel」は試作品であり、商品化は未定とのことです。
カワイのピアノに高級オルゴールの心臓部を搭載
「Grand orgel」の本体には、カワイのアコースティックピアノで使用している木材・スプルースを使った響板と、電子ピアノ用の鍵盤を搭載。デザインはグランドピアノタイプで、屋根の開閉により音量・音の広がりを調整できるといいます。
そのなかに、エクシングが展開する高級オルゴール「Primotone(プリモトーン)」の心臓部(ムーブメント)2基を設置。コンピューター周辺機器メーカー・株式会社スリック協力のもと、1つの鍵盤を弾くことで2基の音源を発音させることに成功しました。豊かな音量と柔らかな音が広がる
「Grand orgel」は、鍵盤を弾いたときの電子信号を受けたムーブメントがオルゴールの櫛歯をはじいて発音。自動演奏にも対応しています。2基の発音と大きな響板により、豊かな音量と柔らかな音の広がりを体験できるようです。
そのオルゴールのなかでも“高級”と言われる「Primotone」の櫛歯は、528Hzの音を奏でるように職人が丁寧に調律しているようです。
職人技とテクノロジーが融合した「Primotone」
「Grand orgel」には、ムーブメントだけが採用されていますが、「Primotone」という製品についても少し紹介しましょう。
先述した職人技が光る櫛歯を、さまざまな音楽データに合わせて駆動するピンが弾くことで音色を奏でます。このピンは電子制御のため、ゼンマイを巻く必要はありません。楽曲は、1000曲以上ある楽曲データからダウンロードすることで選択可能。楽曲の豊富さは、さすがカラオケメーカー(JOYSOUND)といったところでしょう。
本体には、選曲や音量・テンポを調整できるディスプレイとつまみを搭載。ジャンル再生やランダム再生、オフタイマーなども便利そうです。
現在は、筐体にサクラの木などを使用した“サクラモデル”やアクリルを使用した“クリスタルモデル”などを展開しています。
(文・Higuchi)
ウェブサイト: https://techable.jp/
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