『極主夫道 ザ・シネマ』 滝藤賢一インタビュー「泣く泣く、観念したカーアクション」「志尊くんに丸投げしたアドリブ」

2020年に高視聴率を記録したドラマ「極主夫道」。累計550万部の同名コミックを原作に、日本中を爆笑させた大人気ドラマが映画化。『極主夫道 ザ・シネマ』 が大ヒット上映中です。

数々の伝説を残した最凶の極道“不死身の龍が、足を洗い選んだ道はなんと専業主夫!極道時代の外見や言動が抜けておらず、強面にグラサン、スーツの上に柴犬のキャラクターがプリントされたエプロンを身につけ、高すぎる主夫力で料理、洗濯、掃除など家事全般に命を賭け、時にはご近所のトラブルに奮闘。玉木宏が全身全霊、爆笑アクションを連発で演じる“史上最強の主夫”のキャラクターは腹筋崩壊の爆笑コメディとして日本中で話題に。 22年、笑いもスケールもパワーアップし、極主夫道が映画になって帰ってきます!

本作で元武闘派ヤクザのクレープ屋・虎二郎を演じているのが滝藤賢一さん。初登場となる、虎二郎の妹・虎春を演じた松本まりかとの共演エピソードなど、お話を伺いました!

――本作楽しく拝見させていただきました!映画ならではの大迫力なシーンが満載でしたね。

撮影前に「これがやっていただくアクションシーンです」というカーアクションの動画をもらったのですが、殺されると思い、全力で拒否しました。スタントマンの方にやっていただこうと。でも、現場に行ったら、玉木さんが急カーブを“キーッ”と物凄い音をたてながら、曲がってくる車にしがみついていたんです。遠くから見ていて、「あれ、玉木さんじゃないよな…?いや、玉木さんじゃね?」って。玉木さんが体を張っているのに、僕がやらないわけにはいかない。泣く泣く、観念しましたよ。

――玉木さんがご自身でやられていたと…!

「玉木宏、ヤベー奴だな」と思いましたね。トム・クルーズじゃないんだから(笑)。

――滝藤さんも実際に挑戦されましたが、本当に大変だったのではないでしょうか。

命綱をつけて撮影に臨んだのですが、車の速度は20、30kmだったと思います。普通に乗っていると速いわけではなくても、車の“外”に体を乗り出すと恐怖ですよ。車のステップから誤って落ちて、地面に足を着いてしまったら、体を引きずられてしまいますから。(後ろで宙吊りになっている玉木さんが落ちてきたら、どうすればいいのか)とゾッとしましたね。撮影が無事に終わるように天に何度も祈りました。無事に終わって良かったです。

――映画をご覧になる方には命懸けの挑戦を噛み締めていただきたいですね…!その他、撮影で印象に残っていることはありますか?

広島弁に相当苦労しました。映画『孤狼の血』で広島の方言指導をしてくれた方に、今回も教えていただいたのですが、徹底した指導でしたね。野生爆弾・くっきー!さんとのシーンでは、アドリブが満載だったのですが、広島弁でアドリブは厳しいので、(アドリブが)来そうだなと思ったら、目を合わせない様にして(志尊君頼む!)と、心の中で丸投げしていました(笑)。

――『孤狼の血』での滝藤さんは広島弁のシーンはありませんでしたもんね。松本まりかさん演じる虎春も広島弁を使っていて、やはり広島弁って迫力があるなあと。松本さんとご一緒されていかがでしたか?

まりかちゃんとの共演は、今回が初めてたったのですが、なぜか会うとホッとしました。撮影前に挨拶をした初対面の時から、まるで昔から知っている戦友かのようにしゃべりました。お互い休みもなく、寝る間も惜しんで働きらきまくったことや、それを自分が望んでやっていたこと等、境遇が似ていたのかもしれません。まりかちゃんとご一緒出来て本当に嬉しかったです。

――とても素敵なお話をありがとうございます。「極主夫道」はマンガから抜け出して来た様なキャラクターの個性が特徴的ですが、改めて、虎二郎を演じる上で工夫している事があれば教えてください。

頭に巻いているハチマキなんですけど、マンガの様に細く巻くと似合わなかったので、原作よりも太めにしようなど工夫しています。あと、普段は衣装を着ているので見えませんが、肩や背中にかけて入っているタトゥーのペイントは、スタッフさんが何時間もかけて描いてくれていてすごく素敵なんです。虎のペイントを背負うと、虎二郎に近づける気がして。ちなみに、虎二郎が着ているスーツは、アルマーニなんですよ。めちゃくちゃカッコ良かったっす(笑)。

――さすが滝藤さんですね、着こなされていて素敵です!そしてタトゥーのペイントもしっかり拝見したいですね。

うちの子供たちもすごく気に入っていて、次男は僕や玉木さんが、劇中内で肩や背中に入れている「タトゥー」を夏休みの課題研究のテーマにしたんです。タトゥーを初めていれた火消しの話や、現在はどのような職業の方が入れているかなどを、まとめていました。

ちなみに、長男は「アドリブとは?」というテーマで、台本と放送されたドラマを見比べて、どのような違いがあるのか、アドリブが入ったことによって生まれた効果についての比較をまとめて。僕は演者として息子からインタビューも受けました。

――すごく面白そうな研究ですね!

課題を毎年つまらなさそうにやっていたので、「今年のテーマはパパが決める」と提案したんです。新学期が始まって発表した後に「この研究が面白かった!」とSNSに上がり、ネットニュースになったらどうしましょうと思ったけれど、何の反応もなくて寂しかったです(笑)。

――(笑)。いつか何かの機会で拝見したいです。滝藤さんのお子様たちも「極主夫道」が大好きなんですね。

息子たちも娘も、「極主夫道」と「探偵が早すぎる」が本当に大好きで。娘は(広瀬)アリスにかわいがってもらっているということもあって、しょっちゅう観ています。子供のリアクションは正直なので、とても参考になります。ふざけすぎて不安になることもありますから。「極主夫道」や「探偵が早すぎる」の様な楽しい作品に出会えて嬉しいですね。

――「極主夫道」も映画になりましたし、また続編が作られることを楽しみにしております!

体作り、広島弁、アクションが本当に大変なので、覚悟がいりますね(笑)

――滝藤さんはスタイルブックを発売されるなど、ファッションも注目されていますが、今日は浴衣姿を拝見できて新鮮で嬉しいです。

普段の撮影や取材時などのスタイリングは自分でやらせてもらっているのですが、今回はスタイリストさんにお願いして。浴衣を3枚仕立てもらって、どれも素敵だったので迷いました。着物いいですよね。着物を着て家で過ごせるようになりたいです。

――ちなみに、滝藤さんがこの夏欲しいアイテム、注目しているアイテムはありますか?

肌着にこだわりだしましたね。特に白いブリーフ。人間が一番肌の近くに身につけているのが肌着ですから。良い物に出会えたら、と思っています。

――肌着にこだわるのもファッションの本質なのかもしれませんね…!今日は本当に素敵なお話をありがとうございました!

6月7日、「ベスト・ファーザー イエローリボン賞」が発表され、滝藤賢一さんが表彰されました。おめでとうございます!
https://fdc.gr.jp/jigyo1/ [リンク]

撮影:山口真由子

『極主夫道 ザ・シネマ』大ヒット上映中!
(C)2022「極主夫道 ザ・シネマ」製作委員会

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藤本エリ

映画・アニメ・美容が好きなライターです。

ウェブサイト: https://twitter.com/ZOKU_F

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