はねプリ第44回「四字熟語で言うところの玉石混淆ですな」 – いろんな『ブラックジャックによろしく』を読んでみる
ひとことコメント
「同じ『ブラックジャックによろしく』を読ませるためのいろんなやり方を見ることができて面白い」
はぎ:IT業界をひっそりただよう40歳。あと1年待ったら年齢が素数になるのでそれまで我慢。
ねり:将来はガンダムパイロットになりたい女子大生。絶賛就活中。ホワイトベースに就職したい。
はぎ:とうとう出ちゃいましたね、『LINEマンガ』。
ねり:出ちゃいましたね。『進撃の巨人』にはスタンプがついてるから、Kindleでも買ってるのにこっちでも買いそうになってますよ……。
はぎ:ビックリマンチョコみたいだなあと思いつつも、これはこれですごい商売の仕方だし、どこで買っても同じものはこうなってくしかないよなあたぶん、とか思ったりして。
ねり:特典でつられる……!
はぎ:いや、むしろ「全体をパッケージ化した上で体験を売る」みたいな……。
ねり:なるほどなあ……。でも『LINEマンガ』はどっちがオマケかわからなくなってる感あります(笑)。
はぎ:でも、たぶんスタンプが「オマケ」だと思うと、ある意味「マケ」なんだろうなあと思ってたりはする。
ねり:今日はなんだかまじめだなと思ってたのにダジャレですか。
はぎ:えへ。
ねり:ああ、『進撃の巨人』買っちゃおうかな~、でもなあ……。
はぎ:その逡巡て何なんだろうね、面白いよね。2冊買うから勿体ないのか? でも本だったら2冊買ったりするじゃん。
ねり:そうですよね、そういえば私、『ハイキュー!!』の5巻、3冊持ってますわ……。
はぎ:まあそれは多すぎる気がするけど(笑)。逆に、という言い方が良いかわからないけど、作者が二次利用オーケーにした『ブラックジャックによろしく』は、一度紙でも読んだことあるけど、『LINEマンガ』はじめいろんなところで無料で読めるから、片っ端からダウンロードしちゃうところあるよね。
ねり:まるでルサンチマン(笑)。
はぎ:電子書籍のアプリの中で読める以外にも、アプリとしてもいろいろ出てるよね。
ねり:わたし、いろいろ触ってみたんですけど、アプリによってインターフェースって違うもんだなあって思いました。
はぎ:なるほど。僕も触ってみる。
–しばらくして–
はぎ:いやあ、四字熟語で言うところの玉石混淆ですな。
ねり:そうですね、良いものも悪いものも、いろいろありますね。
はぎ:いまだにページカールでアニメーションするのがあったり、ダブルタップでズームできたりズームできなかったり、ズームはできるけれどタップした場所じゃなくて画面中央にズームしてしまって見にくかったり。それから、サムネイルで全ページがプレビューできるものがあったり、スライダーでページ移動できたり、とかね。ダウンロード中に読めるもの読めないものもあったなあ。
ねり:トレースズームっていう、コマ送りみたいな機能があるものもありましたね。
はぎ:前後ボタンでマンガのコマの順番に画面が移動してくれる、ってやつだよね。あれ、いらないと思うんだけど。
ねり:わたしも、目がちかちかしちゃって苦手でした。片手で読みやすいという利点があるらしいですが……。
はぎ:メディアって表現の一部でもあるから、コマの配置やそのまわりに何が見えるかも含めての表現だもんなあ。それをコマだけ切り抜いてもね。AVでエロいシーンだけあるみたいなもんだよ、まるで。やっぱ最初のインタビューも重要っていうか。いや、でもそれはいいのか? 手間が省けるというか。いやでもどんなシーンが好きかは人それぞれで……。
ねり:その話続きます?
はぎ:あ、続かないです。
ねり:はい。
はぎ:ええと。『LINEマンガ』でも『ブラックジャックによろしく』が無料で読めたけど、微妙に画面が拡大されてるせいで端が切れてて気持ち悪かった。
ねり:私は電子書籍でもマンガは見開きで読むのが好きなんですけど、『LINEマンガ』はそれが出来なくて自分に合わなかったですね。
はぎ:え、そうなの? あ、ホントだ。iPhoneを横にすると見開きになるんじゃなくて、勝手に片方のページにズームしちゃうね。
ねり:でも、いろんな開発者さんがいろんなインターフェースの実験をしてくれてるって思えば、同じ『ブラックジャックによろしく』を読ませるためのいろんなやり方を見ることができて面白いですね。
はぎ:だよね、インターフェースのアリとナシの勉強になるっていうか。『LINEマンガ』もスタンプは面白いけどインターフェースはダメだもんな。
ねり:今回10本以上触りましたけど、どれがよかったですか?
はぎ:そうねえ、やっぱり『ブラよろヨロ』だね。
ねり:えっ? 『「ブラックジャックによろしく」にヨロシク!』ですか? それってゲームじゃないですか。いまってマンガのインターフェースの話しなんじゃ……。
はぎ:そう思わせといてのゲーム、みたいな?
ねり:なるほど……。
はぎ:二次創作オーケーになってマンガアプリ出すんじゃなくてゲーム作っちゃったのはすごいなと。しかもわりと面白い。
ねり:たしかにそうですよね。ヨロシクが4649なのを、うまくゲームにしてある。
はぎ:『名言カメラ』ってアプリもあって、これは発想は良かったけど作り込みが甘かったかな。
ねり:『ブラックジャックによろしく』の作者の佐藤先生がTwitterで電子書籍売上1億円を超えたってつぶやいてらっしゃいましたね。2006年から増刷がかかっていなかったけれど、二次創作オーケーにしたことで波及効果がすごかったらしいです。
はぎ:そんなに売れたのか。すごいな。眠らせておくんじゃなくていろんな人に何かを作れるようにすると、面白いことになるんだね。
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