「羨ましい」「いい子に育って!」 大きな鯉のぼりを欲しがる男の子の願いをタヌキが叶えるマンガが粋だけどやり過ぎ
人生に嫌気が差した人間をスカウトするタヌキのこがね丸を中心にハートフルなストーリーが紡がれている奈川トモさん(@nagawatomo)のマンガ『お前、タヌキにならねーか?』(comic POOL)。2022年5月1日にTwitterで公開された『こいのぼり』では、テレビに影響されて大きな鯉のぼりを欲しがる男の子と、それを聞きつけたタヌキたちの話になっています。
こいのぼり pic.twitter.com/8tgZ5DLWky— 奈川トモ (@nagawatomo) May 1, 2022
「ママーッ、見て! ぼくも大きいこいのぼり欲しい!」と画面を指差す男の子に、お母さんは「うちはマンションだから大きいのは無理かなぁ…」と答えます。「ええーーっ、やだやだ!めちゃくちゃ大きいやつほしいほしいほしい!」と泣き出し、「もーっ、ワガママ言わないの!小さいので我慢してよ〜」という声に、たまたま通りかかったこがね丸たち3匹のタヌキ。男の子がぐすぐすしながら「大きいのがいいのに…」と窓を開けると……。
屋根より高く、とても大きな鯉のぼりが2匹……と、なぜか龍が! 「そりゃあ鯉じゃなくて龍じゃろうがぁ」「鯉は龍になるんだぞ!こっちのがかっこいいし」「そういう問題かぁ〜」「こがね丸は大雑把だなぁ」と笑うところを見て、驚き震えた男の子は……。
サッシを静かに閉めて振り向くと、「ママ…ぼく…ちっちゃい鯉でいいよ。むしろ小さいほうがいい」と笑い、お母さんから「急にどうしたの〜、ありがとうね。じゃあこどもの日は、大好きなご馳走いっぱい食べようね」と言われて「うんっ!!やったーっ」と喜びます。タヌキたちも晴れた中で变化ができて、「俺が一番優雅だった」「俺が一番カッコよかった」「ワシが一番キュートだった」と存分に楽しんだ様子でした。
自宅から徒歩圏にある古民家にのぼる巨大な鯉のぼりが「大好きすぎて描きました」といい、龍も好きだという奈川さん。「兜や鯉のぼりを眺めるのが好きなのですが、兄がいる事で当たり前のように飾ってあったのはラッキーだったなと思います。そうじゃなかったらマンガの男の子みたいに”買って買って”と騒いでいたかもしれません」と話します。
「粋だね」「この男の子が羨ましい」「いい子に育って!」という声だけでなく、「やり過ぎて引かれるやつ」と笑いを誘っていたこのマンガ。奈川さんは「やりすぎちゃった感のある展開にも、タヌキの優しさを感じ取って下さる読者さまが多くて嬉しかったです。どんな気持ちで読むかで感想が変わってくると思うのですが、本当に優しい読者さまに恵まれた作品だと改めて感じました」と感想を寄せてくれました。
現在2巻まで発売されている『お前、タヌキにならねーか?』ですが、2022年5月下旬刊行予定の第3巻に向けて「現在頑張って制作中です」とのこと。「商業でこんなに長く連載させて頂いた事ははじめてなので、応援して頂いている読者の皆さまや、作品に携わって頂いている皆さまに感謝の気持ちでいっぱいです。思い描いていたお話を最後まで丁寧に描いていけるように、今以上に腕を磨いていきたいと思っています」と話します。第3巻では「今回も本編を一層盛り上げる描き下ろしをたくさん収録しましたので、連載版をすでに読んでいらっしゃる皆さまにも楽しんで頂けましたならば幸いです」といいます。
なお、現在『pixivコミック』にて2022年5月9日まで全話無料で読むことができるので、不思議なタヌキの生態を覗き見したいという人はチェックしてみて下さい。
『お前、タヌキにならねーか?』(pixivコミック)
https://comic.pixiv.net/works/7466 [リンク]
※画像はTwitterより
https://twitter.com/nagawatomo [リンク]
乙女男子。2004年よりブログ『Parsleyの「添え物は添え物らしく」』を運営し、社会・カルチャー・ネット情報など幅広いテーマを縦横無尽に執筆する傍ら、ライターとしても様々なメディアで活動中。好物はホットケーキと女性ファッション誌。
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