身近なお金のこと、どこまで把握してる? Student Pickerと考えるZ世代のお金のリアル(1/3)
デジタルバンク「みんなの銀行」では3月にオンラインイベント「#お金のこと話してみよう みんなの銀行の日」を開催しました。本記事ではソーシャル経済メディア『NewsPicks』のStudent Pickerさんと、みんなの銀行で繰り広げたトークセッションの模様を一部抜粋・再構成し、全3回にわたってお届けします。
※この記事はオウンドメディア『みんなの銀行 公式note』からの転載です。
登場する人物
■ Student Picker 秋山 亮
■ Student Picker 松元 まりあ
■ Student Picker 寺内 翔海
■ Student Picker 渡邉 日菜子
■ みんなの銀行 取締役会長 横田 浩二 ※
■ みんなの銀行 取締役頭取 永吉 健一(進行役)※
※2022/4/1付けの代表取締役の異動により新役職名で表記しています。
NewsPicks×みんなの銀行 登壇者ご紹介!
永吉 今日は『NewsPicks』さんで「Student Picker」に就任されている4名の大学生の皆さんにご登場いただきます。まずお一人ずつ自己紹介をお願いします。
秋山 秋山亮です。大学ではリーダーシップの勉強をしており、NewsPicksでは「GenZのたまり場」のモデレーターとして、Z世代の価値観や問題意識を発信しています。
松元 松元まりあです。大学では政治学や政治哲学・政治思想を勉強しており、今年の9月からパリに留学予定です。企業のインターン生としてZ世代の価値観を調査する活動も行っています。
寺内 寺内翔海です。大学の芸術学部で、クリエイティブディレクションのデザインや言葉の仕組み等を勉強しています。
渡邉 渡邉日菜子です。大学では教育心理学や教育社会学、教育史を勉強しており、日本の教育格差や教育制度について興味を持っています。北京への留学経験があり、日本語学校の運営や講師を行っています。
永吉 次に、みんなの銀行側のご紹介ですが、横田さん、お願いします。
横田 横田浩二です。生まれたのは東京タワーと同じ年、お金のことで言うと、日本で初めて1万円札が生まれた年、昭和33年(1958年)。銀行員生活も40年となりましたので、大学生の皆さんから見れば“ヨーダ”(SF映画『スター・ウォーズ』に登場する長老)みたいですね。本日はよろしくお願いします。
永吉 最後に本日の進行役を務めます、みんなの銀行の永吉健一です。私も『NewsPicks』さんでプロピッカーをやらせていただいており、Student Pickerの皆さんと同じく、世の中のニュースについて考え、コメントしていく活動を行っています。私の場合、ピックするニュースのテーマは「金融」「地域」が多いのですが、これが結構難しいです(笑)。
トークテーマ01:身近なお金のこと、どこまで把握してる?
永吉 今日は大きく3つのトークテーマを用意していますので、まず1つ目のトークテーマ「身近なお金のこと、どこまで把握してる?」から、皆さんとディスカッションしていきたいと思います。
事前に、ここにいらっしゃるStudent Picker さんと、Z世代、Y世代、X世代の各世代1,000名ずつ、合計3,000名の方々を対象にアンケートを行いました(調査:iBankマーケティング)。
Z世代[1995年~2010年頃の生まれ]
Y世代[1981年~1994年頃の生まれ]
X世代[1964年~1980年頃の生まれ]
まずはStudent Pickerさんにお伺いしますが、「自分名義のお金(金融資産)」が、全部でどのくらいあるか把握されてますか? 銀行預金やタンス貯金など、色々あると思いますが。
寺内 タンス貯金はないですが(笑)、僕は大体把握できているのかなと思います。大学入学を機に一人暮らしを始めてからは、アルバイトで得るお金(収入)だったり、日々の買い物で使うお金(支出)だったり、意識することが多くなりましたから。
永吉 ご両親が寺内さん名義で貯金されていて、まだ渡されていないお金等は把握されています?
寺内 子供の頃からのお年玉とかですよね。両親からは「あるよ」「いつか必要な時に渡すよ」と言われているので把握はしていますが、いつもらえるのかは分かりません。
毎月自由に使えるお金は?
永吉 では「毎月自由に使えるお金」というのは把握していますか?
松元 私の場合は、「毎月自由に使えるお金」は毎月5万円~6万円。時々これを上回って使ってしまうかなという感じです(笑)。お金を3つに分けて管理していて、1つ目が美容のためのお金。ヘアサロンに行ったりコスメを買ったり、自分のQOL(Quality of Life)を上げるための出費です。2つ目が勉強のためのお金。資格試験の受験代や書籍代に使っています。3つ目が外食のためのお金。食べることが大好きなのもありますが、友達との社交にはお金を使いたい方です。
秋山 僕の場合は、7万円~8万円です。今は実家暮らしというのものあり、アルバイトやインターンで得たお金は「自由に使えるお金」になっています(笑)。一部貯金もしていますが、正直なところ、外食したかったら食べに行き、欲しい本があれば買う、という使い方になってしまっています。
永吉 大学生は結構自由に使えるお金があるのですね……。Z世代の1つ上の世代、Y世代の特に独身者の方だったり、X世代でも子育てを終えた世代では、自由に使えるお金が多いイメージがありましたが。実際のアンケートの結果を見ると、Z世代の皆さんと大きな差がないということが分かりました。
無駄遣いや後悔したと感じる割合は?
永吉 ちなみに、毎月の自由に使えるお金を100とした時、「無駄遣いしたな」「後悔したな」と感じる割合って、どのくらいありますか?
松元 私は「これは自己投資」という自分なりの理由付けで結構お金を使ってしまうので、しばしば「あの出費はどうだったんだろう」って反省することもあります(笑)。書籍の購入も、新品ではなく「中古でも良かったかな」とか、バスに乗った後に「ひと駅分くらい歩けば良かったかな」とか。失敗しながら自分のスタイルを見つけていきたいです。
秋山 僕は無駄遣いしたなと感じるのは10%くらいの感覚です。特に「サブスク」に関して無駄遣いだったと感じます。例えば、解約手続きを忘れたり、購読したらそんなに必要なかったといったことがあります。こうした感覚はZ世代に比較的多い無駄遣いなような気がします。
永吉 無駄遣いと感じる割合が10%というのは、少ないですね。秋山さんは先に回答いただいたアンケートでも、決済手段は「キャッシュレス決済」と回答されていましたよね。キャッシュレスだと決済履歴からお金の振り返りも簡単なので、そういうのが自然とお金の管理につながっているのでしょうかね。
マンション一軒買えるくらいの無駄遣いをしてきた(横田さん)
永吉 では3,000名アンケートの結果はどうだったのかを見てみましょう。無駄遣いや後悔したと思う割合が「30%程度以下」と回答されたのは、Z世代が33.9%、Y世代が26.1%、X世代が24.4%。Z世代は、上の世代に比べて後悔している人が多いようです。
そして無駄遣いや後悔したと思う割合が「0%(無駄遣いなし)」と回答されたのは、Z世代が9.6%、Y世代が14.9%、X世代が17.9%。世代が上がるごとに「無駄遣いなし」と回答する人が増えていますが、この辺りはどうでしょう?
横田 年齢とともに堅実に生活が固まってくるということなんだと思いますが、偉いなぁ。私はこの60年間でマンション一軒買えるくらいの無駄遣いをしてきましたので……。
全員 !!(笑)
寺内 僕も含めてZ世代、特に大学生の時期は交友関係が一気に広がって、誘われるままに出かけたり、サークルに参加したりして、たくさんの体験ができます。でもそこでの体験全てが、想像通り、期待通りのものではなく、「違ったかな」「自分には合わなかったかな」と思うこともありますよね。
永吉 経験に対するお勉強代、というわけですね。
寺内 モノよりコトの時代だからこそ、(モノは買う前に事前に吟味できるけど)体験した後で「あれ?」と気付きます。もっと自分の趣味嗜好が固まってくれば、体験の選び方も上手になってくるので、そうすれば無駄遣いや後悔したと思うことも少なくなってくるのかなと思います。
<「Student Pickerと考えるZ世代のお金のリアル(2/3)」に続く>
(執筆者: みんなの銀行)
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