【池袋でガチ中華】話題のフードコートに中国粥、台湾スイーツ
「池袋にガチ中華のお店が増えている、かなり異国感が味わえる」
そうだっけ? と思った。池袋に4年近く住んでいたので、なんとなく雰囲気は知っている。確かに中華料理のお店や看板は多い気もしたけど、そこまでだったっけ……?
東京駅
「梅舎茶館」で中国茶を愉しむ
というわけでJR東京駅から山手線で約30分、JR池袋駅へ向かいます。少しだけディープな池袋中華の旅に出ましょう。
これからご紹介するお店のほとんどが池袋駅西口エリアにあります。ちなみに、ご紹介するお店よりはるかにディープなところもあるのですが、初見では非常に入りにくいので、入りやすさを考慮したお店を巡っていきます。
この写真も西口なのですが、今から紹介する「梅舎茶館」だけは東口にあります。
池袋中華は西口側という固定概念から意気揚々と西口に出て写真を撮り、地図を見て粛々と東口に向かいました……。
池袋駅東口から徒歩約5分、中国茶専門喫茶店「梅舎茶館(めいしゃちゃかん)」の赤い看板が見えてきます。
店内はすごく綺麗で、落ち着いた雰囲気。本格的な中国茶道でお茶が愉しめます。
メニューは「お茶とお茶菓子のセット(税込2,200円)」がメインで、かなり親切に茶葉の解説がされておりました。ただ、中国茶に慣れていない僕にはどれがいいのかちょっとわからない。
「お客さまの雰囲気を見て、おすすめを出せますよ」
決めかねていたら、店主のヨーダさんが助け舟を出してくださいました。気さくで話しやすい雰囲気の女性です。
というわけで「東方美人」というお茶に決めてもらいました。ありがたい。
日本の茶道(抹茶)では、お茶菓子は先に食べるのがマナーですが、中国茶は飲みながら食べて大丈夫です。ひまわりの種に苦戦していたら、剥き方も教えてくれました。お茶菓子は日本で見慣れないものが結構ある。
この小さいみかんみたいなやつは知ってる、キンカンだ。大学生の時、中国人留学生の女の子が「皮ごと食べられるよ!」と配っていて、もらったことがある。当時の僕はキンカンを一切知らず、中国の伝統的な果実か何かだと思っていて「え!? か、皮ごと」と驚いた。そして次の授業で、同じく中国から留学で来ていた男の子に、「これさっきもらったんだけど、皮ごと食べられるって本当?」と尋ねた。彼は「エ!? カ、カワゴト!?」と全く同じリアクションをしてきた。
そんなことを思い出していたら中国茶の準備が整った。色々道具があって困惑するが、淹れ方を丁寧に教えてもらえるので心配することはない。
中央の細長い器は聞香杯(もんこうはい)といって、香りを愉しむための器とのこと。お茶を注ぎ、そのお茶を茶杯に移してから残り香を香るとのこと。やってみよう。どれどれ……
! すごく香る!
なんて言うか、本当に文字通り「鼻孔をくすぐられる」感覚だった。ものすごく心地いい。
コポコポと音を立てるポットの音をBGMに、茶器なんかを眺めながら、中国茶の味と香りを愉しみ、ひまわりの種に苦戦するゆっくりとした時間。
とても居心地が良い空間で、他のお客さんもずっと楽しそうに談笑していました。
友誼商店
「友誼商店」は完全に中国だった
池袋駅西口から徒歩約3分、「友誼商店(ゆうぎしょうてん)」というお店があります。ここは中国や台湾の方々が母国の味を求めて訪れるスーパーマーケット。
見たことのない商品がギッシリと並んでいます。お客さんもたくさんいて、中国語らしき言葉が聞こえ、異国感満載です。
日本語表記がない商品の方が多いので、欲しいものがある場合は調べてから行くといいかもしれません。
かと思えば、なぜか日本語で素敵な言葉が書いてある謎の酒とかも置いてあります。なんなんでしょう。
初見で手を出すのはためらわれる漢字が商品名に使われた商品なんかもあり、眺めてて楽しかった。
スーパーとフードコートが隣接しているという造りで、かなり賑わっていました。何個かお土産気分で買ったので、帰宅したら開けてみたいと思います。
沸騰小吃城
「沸騰小吃城」はハイテクなフードコート
池袋駅西口から徒歩5分ほど、中華料理店が密集するエリアに「沸騰小吃城(ふっとうしゃおちーちぇん)」はある。すごい店名だ。
ここは2021年9月にオープンした、中国のさまざまな地方の料理が楽しめるフードコート。小吃(しゃおちー)とは一品料理という意味だそうです。
店内はスマートな雰囲気で、多くのお客さんで賑わっていました。ここでも、中国語が聞こえてきます。
ほとんどの店名に中国の地名が入っていました。食事を運んだり下げたりするロボットもいる!
注文もハイテクで、席にある二次元コードを読み取って注文するスタイル。
色んな料理を写真付きで確認できて、こんな感じで注文。日本語で料理の説明があるのもありがたい。
しばらくするとロボットか店員さんが料理を持って来てくれます。接触が最小限で済むのはかなりいいですね。
スマホの充電が切れていてもタブレットを貸し出してくれるぞ。
料理はどれも美味しく、風味に異国を感じた。つまり、本場の味なのではないでしょうか。恐ろしくて頼んでいないのですがアヒルの頭などもありました。
エビチリがカリッと揚がっているタイプで新鮮。友人らと来て未知の料理を頼み、どんなのが来るのかワクワクするのがすごく楽しそうだなと思った。
異国感からか時間が過ぎるのがあっという間の1日。池袋駅近くのホテルに宿泊し、明日も池袋中華の旅は続きます。
三宝粥店
「三宝粥店」で朝食におかゆを
池袋駅西口から徒歩1分、というか目の前に「三宝粥店」はある。ここでは早朝から深夜まで思いっきり中華を楽しむことができる。
もともとは24時間営業だったが、現在はコロナ禍の影響もあり5時~23時で営業しているとのこと(2022年2月取材時)。
店内は妙に高級感があり、ここもまた、中国語が聞こえてきます。
色んな中華料理を食べることができるが、朝食なので胃に優しそうなおかゆにしようと思う。
日本語で説明が書いてあるので助かる。ここも二次元コードで注文ができるぞ。
「エビと貝柱のおかゆ(税込 968円)」にしてみた。
中華スープっぽい味付けなんだけど塩味が絶妙で、マジで美味しかった。結構ボリュームはあったが、すんなり食べきれた。
ちなみにお酒のメニューも豊富で、ここは朝5時からお酒を飲むこともできるぞ。
香港誠記
「香港誠記」で香港スイーツを食べる
昨日訪ねた沸騰小吃城の地下に、香港スイーツ専門店「香港誠記」がある。
牛乳もちやココナッツミルクプリンなど、映える香港スイーツが楽しめるのだとか。
店内は小綺麗な感じで、若い女性が多く、スイーツを食べながら写真を撮ったりしていました。
大人気商品だという「香港ミルクケーキ(税込550円)」を注文。
プルプルした杏仁豆腐みたいなものに、ココナッツの粉がかかっています。
かなり優しい甘さで美味しかった。今日は優しい味のものを食べる日なのかもしれない。
自宅
スーパーで購入した商品を開けてみる
だいぶ池袋を満喫して帰ってきました。最後に、友誼商店で購入した中国っぽい食品で夕食をつくってみたいと思う。
買ったのはこの4つだ。エビが描かれた何かと、スパイシーピーナッツ、漢字1文字の飲み物は気になって2つ買った。
このエビが描かれたやつは麺料理っぽいコーナーにあったから、ラーメン的なものだと予想してます。適当に選んだんですがこれ1袋で1,000円くらいしてビビりました。
袋を開けたら中に色々入ってた。マジでわかんない。なんだこれ、どうすればいいんだ。
裏面のつくり方を見たら、1)麺を茹でて、2)スープをつくれ、くらいのことしか書いてなかった。こんなに小袋が入ってるのに、工程が2つってことあるんでしょうか。
とにかくつくってみます。
できた。米の麺は、茹で時間がパスタより長かった。
味はというと、めっちゃくちゃ美味しかった。エビ味の火鍋みたいな味なんだけど、伝わるでしょうか……。辛いんだけど後を引く感じで、麺はつるつるで喉ごしもすごくいい。
「燃」って書いてあるお茶はすごく甘かった。何が燃えるんだろう。
ちなみに部屋が2日くらいエビの匂いで包まれたので、換気扇を回してつくることをおすすめします。
日本三大中華街と呼ばれる横浜中華街、神戸・南京町、長崎新地中華街と比べると、池袋中華は、中国人による中国人のためのお店が多いと感じます。それゆえに、日本にいながら本場の味を楽しめました。
一般的な日本の接客とはかなり異なるお店もあったけれど、入りやすくて過ごしやすい空間でした。海外旅行した時特有の「異国感」を、池袋で味わってみてください。
東京駅
掲載情報は2022年3月29日配信時のものです。現在の内容と異なる場合がありますので、あらかじめご了承ください。
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