知ってる? 「木の葉丼」「衣笠丼」「きんし丼」「はいから丼」―京都ならではの「丼」4選
どうもライターの丸野裕行です。
京都の食文化というのは非常に独特で、なんだか不思議な世界です。特にうどんや丼などのファストフード界には、他府県の方には理解できないものがあるでしょう。
・【うどん文化はダシにあり!京都うどん「ヤバ旨」名店4選!】
https://getnews.jp/archives/3175616
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今回は京都ならではの「丼」についてレクチャーしてみたいと思います。筆者も当たり前のように食している4つの丼、1軒ずつオススメのお店情報と一緒に見ていきましょう。
具材の触感を楽しめる《木の葉丼》とは何ぞや?
薄く細長く切ったカマボコに、青ネギ、甘みを利かせた椎茸を出汁で炊き込み、溶き卵でとじたものが《木の葉丼》なんですね。仕上げには、海苔や三つ葉をのっけて完成。
舞い散っていく木の葉に具材を見立てて、《木の葉丼》と命名されました。
木製のレンゲで掬い上げ、ひと口ほおばると椎茸の甘味が口いっぱいに広がります! 椎茸ならではの旨さがしっかりと出ていて、出汁にコクと深みを与えます。京都人が好きなお味の丼ものです。
[木の葉丼オススメのお店]
店名:『殿田』
住所:京都市南区東九条上殿田町15
TEL:075-681-1032
営業時間:11:30頃~17:30
定休日:不定休ですが、基本無休
あっさりしてそうで意外なパンチにKО寸前!《衣笠丼》
京都を代表するご当地グルメ丼「衣笠丼」。その気になる中身は、甘く炊いたきつねうどん用の油揚げに京都特産の九条ネギを出汁で煮て、卵でとじた逸品。
十分にだし汁を吸い込んだ油揚げ(京都でいうところの“揚げさん”)、そしてその油が流れ込んだ出汁は意外にも食べごたえ十分。お馴染みの甘い口当たりと風味が卵にからみあい、京都では多くのファンがいるご当地丼です。卵でとじずに、お揚げさんと九条ネギだけの場合は《きつね丼》と呼ばれます。
この衣笠丼、丼のフォルムが金閣寺近辺の“衣笠山”の雪景色によく似ていることからこの名前がついたという説が有力ですね。
※所説あるうちのひとつです
[衣笠丼オススメのお店]
店名:『祇園下河原 ひさご』
住所:京都市東山区下河原通八坂鳥居前下ル下河原町484
TEL:075-561-2109
営業時間:11:30〜19:00(LO18:30)
定休日:月曜日(※月曜が祝日の場合は翌日が休み)
丼からドド~ンとはみ出た大迫力丼! 《きんし丼》とは?
写真を見ただけで食指が動く、絶対に一度は食べていただきたい丼、それが《きんし丼》です。丼のフタから分厚い京風玉子焼きが顔を出した超ド級の迫力です。その玉子焼きの下には、職人さんがこだわって焼いた鰻蒲焼きが……。
甘くてふんわりした厚焼き玉子。鰻、さらにそれを縁結びするタレの奥深さが見事な逸品。そこにパンチがあって香り高い山椒をかけて、一気に掻き込めば極楽浄土がやってきます。
しかしなぜ《きんし丼》なのに錦糸卵ではないんでしょうか? これは錦糸卵なら冷まして使わなければならないところを熱々のうちに提供したいという店主の気持ちだそうで、焼きたてホカホカのまま、ご飯も鰻蒲焼きも冷めにくいという発想だったんですね。さらに、卵がフタをする相乗効果で鰻もふっくら蒸され、もっと美味しくなるという先人の知恵ですね。
[きんし丼オススメのお店]
店名:『京極かねよ』
住所:京都市中京区六角通新京極東入ル松ヶ枝町456
TEL:075-221-0669
営業時間:11:30~15:30(L.O)
17:00~20:30(L.O)
定休日:無休(悪天候・店内工事など一時休業日あり)
《はいから丼》は最強のジャンク感の中に細やかな出汁の味が光る
天ぷらを揚げたときに出る揚げ玉(関西では天かす)と九条ネギを卵でとじたものが《はいから丼》は、こちらは、椎茸やカマボコとのコラボもありでその柔軟性が“はいから”、さらに揚げ玉も、ただのものではなく、魚介類や野菜など様々な具材を揚げたものを使用しているので味わい深く“はいから”なわけです。
※こちらも諸説あります
掻き込むとひと口でわかる、卵とじ丼と一線を画したふわふわ感としっとり感。なんだか手軽に食べられる駅そばの天ぷらそばを食べているようです。その安心できる味わい、上に降りかかった山椒粉の味が相まって間違いなしの丼です。
[はいから丼オススメのお店]
店名:『寺子屋』
住所:京都市下京区梅小路西中町107番地
TEL:075-321-8518
営業時間:お総菜販売時間AM10:00~PM8:00/食堂営業時間AM11:00~PM:8:00(L.O PM7:30)
定休日:月曜日
京都には手の込んだ京懐石だけではなく、手軽に食べられる独自のファストフードもあります。京都観光の際には、ぜひ立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
まだまだ、筆者の京都グルメ探訪は続きます。今後もご期待くださいね。
(執筆者: 丸野裕行)
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