楽天・田中が来季残留を宣言 メジャー再挑戦へのハードルになった背景とは

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楽天・田中が来季残留を宣言 メジャー再挑戦へのハードルになった背景とは

 楽天の田中将大投手が4日のファン感謝イベントに参加し、来季残留を宣言した。「来シーズンも楽天イーグルスでプレーすることになりました。何とか来シーズンこそは一番高いところまでみんなで行けるように頑張りたい」と報告し、本拠地・楽天生命パーク宮城のファンから拍手を浴びた。

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 8年ぶりにヤンキースから古巣へ復帰した。その際、2年契約を結んだが、今季終了後に契約を見直せるオプトアウト条項が含まれていた。1月の入団会見では「1年が終わった段階で球団とお話しする機会を設けてもらっている。まだアメリカでやり残したことがあると思っている」と発言。メジャー再挑戦なるかが注目を集めていた。

 田中は今季、23試合に投げて4勝9敗と大きく負け越した。推定年俸9億円という金額には見合わない数字。もっとも防御率3・01はリーグ5位。投手の能力を計る上で重要な指標となる、1イニングあたりで何人の走者を出したかを表すWHIPは1・03でリーグ2位だった。安定した投球を重ねており、4勝9敗という数字は極端に打線の援護に恵まれなかったという点が大きい。

 メジャー球団が獲得に動いてもおかしくない投球を披露していた。ただ一方で、さまざまな条件が再挑戦にはハードルとなっていた。

 メジャーリーグでは労使交渉が不調に終わり、労使協定が失効。1日から球団側が選手を閉め出す形でのロックアウトに突入した。FA選手の契約交渉も全て凍結。労使にはまだ歩み寄りの兆しは見えず、この状態が2月、または3月まで続くという見方もある。ここで再挑戦を表明して手を上げても、交渉のテーブルにさえ着くことができない。

 ロックアウト突入が決定的だったことから、11月末には大物FA選手の駆け込み契約が相次いでいた。田中がメジャー再挑戦を決断したならば、このタイミングで動く必要があった。

 新型コロナウイルスの新たな変異株であるオミクロン株の世界的な蔓延という特殊事情も加わった。先が見通せない状況で、動こうにも動けないといった状態でもあった。

 田中自身はそうした背景の影響を否定し「結局は自分の気持ちだけだったので」と語った。既に頭の中は、完全に楽天で迎える2022年シーズンに切り替わっている、ということだろう。

 ヤンキースという常勝帝国に7年在籍しながら、最も期待されるワールドシリーズ制覇には届かなかった。メジャーにやり残したことはあるが、3位に終わった今季を終えて日本にこそやらなければならないことがあるのは間違いない。一心不乱に腕を振り、再び日本の頂点に立った時、また新たな道が開けるのかもしれない。

[文/構成:ココカラネクスト編集部]


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