大学の「出願」とは?願書入手から提出までの流れをチェック!
「出願」とは、大学・専門学校の受験に必要な「願書」を提出すること。
願書が学校側に受理されてはじめて、受験資格がもらえることをまず覚えておいて。
そんな大切な書類だからこそ「書き方のルールは?」「いつまでに送ればいいの?」と、初めての経験に不安も大きいはず。
願書の入手方法から受験票の受け取りまでの流れを一緒にチェックしよう!
「出願」って具体的にいつ何をするの?
※大学・専門学校への出願は余裕をもって準備しよう
受験する大学・専門学校が決まったら、「出願」の準備をはじめよう。
「受験までまだ時間があるし」とゆっくりしていると、締め切りギリギリになって失敗の元に!
複数校を受験する場合は、それだけ出願の数も増えるので、余裕を持ってスタートしよう。
まずは志望校の願書を手に入れて記入&必要書類の用意をし、指定された期日までに郵送を。
記入には学校ごとに細かいルールがあるため、募集要項に記載されている注意事項にしっかり目を通しておこう。
また、せっかく出願をしても不備や漏れがあると受理されないケースも!
願書の郵送の前後には受験料の振り込みも必要となるので忘れず覚えておこう。
家からカンタン!「Web出願」を活用しよう
これまでは紙の願書を郵送する出願が一般的だったけれど、最近ではインターネット上での「Web出願」を導入する学校も増えている。
紙での出願と違って願書を入手する手間と費用がかからず、パソコンで指定の申し込みフォームに必要事項を記入&送信するだけ!
入力不備を画面でチェックできるから、記入ミスや記入漏れを防げるのも安心だ。
さらに、受験料はコンビニなどを利用して24時間支払いができたり、Web出願だけの受験料割引があったりとメリットがいっぱい。
「Web出願」に対応している学校を下記リンクから探してみよう。
「出願」の流れ~ 願書入手から受験票受け取りまでの6ステップ~
step1:願書を入手する
志望校が決まったら、余裕をもってなるべく年内には願書を手に入れよう。
願書は大学やスタディサプリ進路のWebサイト、大型書店、オープンキャンパスや学校説明会、大学の窓口など、さまざまな方法で入手が可能。配布時期は学校や入試方法によって異なる。
◇願書の主な入手方法◇
①大学のWebサイトから請求する
②スタディサプリ進路から請求する
③書店で購入する(取り扱いのない書店もあるので注意!)
④オープンキャンパスや学校説明会で入手する
⑤大学の窓口で入手する
⑥高校や予備校で入手する
スタディサプリ進路からの請求方法
1、トップページまたは、一括請求ページにアクセス
2、条件から学校を絞り込む
3、気になる学校の願書をまとめて請求
※届くまでに時間がかかることもあるので、発送時期等をよく確認しておこう。
◇願書の値段は?◇
国公立大学は基本無料だが、私立大学は無料or有料と学校によってさまざま。
価格は「300~1500円程度」とばらつきがあり、取り寄せるには送料も別途必要。
無料で入手したい場合は、大学に行くかオープンキャンパスや学校説明会に参加しよう。
step2:必要書類を準備する
※出願に必要な書類は事前に確認を
氏名、住所、出身高校、志望学部・学科や入試方法を記入する「入学志願書」のほか、「調査票」と呼ばれる内申書を提出するケースがほとんど。
「調査票」は受験する学校1校に対して1通提出することになるため、志望校の数だけ用意する必要がある。
「調査票」は高校に発行を依頼しなくてはいけないが、時間がかかる場合もあるので早めに担任の先生に相談しておこう。
◇「調査票」ってなに?◇
「調査票」とは一般的に「内申書」と呼ばれるもの。
キミのこれまでの高校生活の学業成績や生活態度を記した書類で、受験資格に必要な単位数や出席日数を確認する意味もある。
学校推薦型選抜や総合型選抜では「調査票」の内容(内申点)が評価対象になることも多いが、一般選抜では募集要項に「調査票の内容をもとに合否判定する場合あり」の記述がなければ合否には影響しないと考えてOKだ。
◇そのほかに必要となる書類◇
大学入学共通テスト成績請求票、推薦書、志望理由書、自己推薦書、卒業(見込)証明書、資格証明書、奨学生願書など、受験する学校や入試方法によって必要となる書類はさまざま。
募集要項をしっかり読み込んでリストアップし、用意を進めておこう。
step3:受験料(入学検定料)を振り込む
私立大学の受験料は一般選抜を利用の場合、1出願あたり「3万5000円程度」が相場。
ただし「Web出願」のほか、複数学部・学科に一度に出願すると受験料が割引になる大学も増えている。
銀行・郵便局・コンビニなどから振り込むことになるが、銀行・郵便局は営業時間や休日があるので期限までに余裕がない場合は注意しよう。
振り込み後、収納証明書を「入学志願書」に貼り付けるか、領収書を同封する形で願書と一緒に提出する。
step4:願書の記入をする
願書は正式には「入学志願書」とも呼ばれ、氏名、住所、出身高校、志望学部・学科や入試方法を記入する重要書類。
学校によって記入方法や間違えた場合の訂正ルールなどが細かく決められており、不備や漏れがあると願書を受け付けてもらえないことも。
記入を始める前に、まずは同封されている募集要項を熟読しよう。
【願書のサンプル例】
①筆記用具
黒のボールペン、シャープペン・鉛筆など、筆記用具の指定があるので間違えないように!ボールペン=こすると消えるフリクションペンはNGなので気をつけて。
間違えたらどうしようと不安な人は、鉛筆で薄く下書きしてからボールペンで清書するのがオススメ。
②証明写真
スマホなどで撮影したスナップ写真ではなく、写真店かスピード証明写真サービスで3カ月以内に撮影した写真を用意しよう。
制服など襟付きの白シャツを着用し、ボタンはしっかり上まで留めるなど、清潔感のある服装と髪型を意識して。写真は入学後、学生証などに使用されることも。
一般的な証明写真のサイズは縦4cm×横3cm。学校指定のサイズに合わない場合は、定規とカッターで指定のサイズに切り取ってから貼ろう。万が一はがれてしまった時のために、裏面に「氏名・高校名」を書いておくと安心だ。
③住所
住所は省略せず、都道府県から正しく記入を!市や区の抜け漏れもないようチェックして。
④出身学校
「〇〇高校」と省略するのはNG!「〇〇高等学校」と正式名称で書こう。現役高校生の場合は「卒業」ではなく「卒業見込」となるので注意。
◇印鑑◇
書類に印鑑を押す場合、シャチハタは×!必ず、朱肉をつけて押すタイプの印鑑を使用しよう。
◇記入ミスしたらどうする?◇
書き損じてしまった時の訂正方法は「二重線で消して訂正印を押す」「修正ペン・修正テープで訂正してOK」「どちらもNG」など、学校によって異なる。
こちらもルールをちゃんと確認しておこう。
◇記入後は必ず見直しを◇
不備や抜け漏れがないか全体をチェックしよう。
自分では気づけないケアレスミスをしている場合もあるので、保護者や高校の先生に最終チェックをしてもらうと安心。
step5:願書&必要書類を郵送する
※郵送する前に控えを取っておくと安心
願書と必要書類の用意がととのったら、封筒に入れてのり付けを。
受験票・合否の返信用封筒を同封することも多いので、忘れず入れるようにしよう。
もし途中で誰かに開封されても判別がつかないので、セロハンテープで貼るのは避けて。
封筒は指定の出願用封筒がセットになっている場合と、市販の封筒を自分で用意する場合とがあり、購入する場合は茶色い封筒ではなく白い封筒を使用する方がベター。
一般的に茶色い封筒=事務的な書類を入れるもの、白い封筒=履歴書など正式な書類を入れるものと区別されているからだ。
提出書類はすべてコピーをとって手元に控えておくと、受験票との照らし合わせや、大学側からの問い合わせがあった時などに便利。
学校型推薦選抜や総合型選抜では、提出書類の内容を元に面接が行われるため、自分がどんなことを書いたのかを見直して試験対策に役立てよう。
★入学書類や願書の送付は大丈夫!? 大切な書類を送る前にチェックしたい郵便知識
◇表書きの注意点◇
封筒の宛先は「〇〇大学行」のままではなく、「行」の部分を二重線で消し、隣に「御中」と書くのがマナー。
自分宛ての返信用封筒を同封する場合は「〇〇様」ではなく「〇〇宛て」としておこう。
【封筒サンプル例】
◇願書郵送には「書留」がオススメ◇
ここで一番大事になるのが、願書の郵送方法。
普通郵便ではなく、「簡易書留郵便」or「速達・簡易書留郵便」を利用しよう。
「書留」は郵便物の引き受けから配達までの過程を記録してくれるため、郵便物が今どの辺りにあるのか、ちゃんと到着したかなど、配達状況を調べることができる。
万一、郵便物が破損・紛失してしまった場合の実損額の補償もあるので安心だ。
「書留」を利用する場合は「窓口での手続き」が必要になるため、ポストに投函してしまわないよう注意して!
郵便局の営業時間は基本17時までだが、規模の大きな郵便局では長時間営業していることも。
ただし、平日と土日で時間が異なり、新型コロナウイルスの影響でいずれも営業時間を変更している場合があるので、最寄りの郵便窓口・ゆうゆう窓口の営業時間を日本郵便のホームページなどであらかじめ確認しておこう。
step6:受験票を受け取る
郵送した願書が学校側に受理されると、「入学志願書」に記入した住所宛てに受験票が送られてくる。
手元に届いたら、氏名など記載内容に間違いがないかをチェックし、受験当日まで大切に保管しておこう。
「出願」にまつわる疑問~Q&A~
※出願方法について迷いがちなことをまとめてチェックしておこう
Q.「必着」と「消印有効」の違いって?
A. 願書の締め切りとして募集要項に記載されている「必着」と「消印有効」はまったく別物なので要注意!
「必着」は指定されている期日までに学校に願書が到着していなくてはいけない。
一方、「消印有効」は郵便局が受け取りの証明として郵便物に押す日付印=消印が期日内に押されていればOKだ。
つまり「消印有効」の場合、設定されている期日の営業時間中に郵便局窓口から郵送すれば、学校に到着するのが期日の翌日以降であっても受理してもらえるということ。
「必着」を「消印有効」と勘違いしてしまうと受験資格がもらえなくなってしまうので、どちらが指定されているのかを正しく把握し、余裕をもってスケジュールを組んでおこう。
Q. 願書は郵送ではなく学校に直接持参してもOK?
A. 願書の受け取り場所は学校とは限らず、基本的に持参はNGのところがほとんど。
締め切りを過ぎてしまっても学校に直接持参すれば受理してもらえそうな気がしてしまうがこれもNGだ。
締め切りを1日でも過ぎてしまうと、どんな理由があっても願書は受理してもらえない。
指定された正しい方法で期日内に対応を。
Q. 字が下手なので保護者に代筆してもらってもいい?
A. 自分以外の誰かに願書を書いてもらうのは絶対にNG!
多くの願書を見ている学校側からは、本人が書いたのか保護者が書いたのかはすぐわかるもの。最悪、合否に影響する恐れも。
上手ではなくても丁寧に自分の手で記入するようにしよう。
Q.「調査票」は開封しても大丈夫?
A.「調査票」は絶対に開封してはダメ!
開封厳禁のため、開封してしまったものは無効になってしまう。
うっかり開封してしまった場合は、高校にお願いして再発行してもらおう。
「出願」について覚えておきたい4つのポイント
Point1 願書を取り寄せる
志望校の願書を手に入れ、出願の締め切りや必要書類を確認。
「調査票」など発行を依頼しなくてはいけないものは早めに対応を。
Point2 出願スケジュールを立てる
締め切りに合わせて自分の出願スケジュールを立てる。
複数校を受ける場合、締め切りもそれぞれに設定されているので注意!
Point3 受験料の振り込み&願書を記入
受験料を先に振り込み、収納証明書や領収書を手元に控えておく。
「入学志願書」は募集要項に記載されている注意事項を確認しながら、必ず自分の手で丁寧に書く。
Point4 配達記録が残る「書留」で郵送
締め切りが「必着」か「消印有効」を確認し、期日に間に合うよう郵便局の窓口から「書留」で郵送を。
締め切りギリギリにならないよう余裕を持って対応しよう。
下記のページから願書を取り寄せることができるので、さっそくチェックしてみよう!
★ネットでカンタン!ここからパンフ・願書を取り寄せよう!
文/ミューズ・コミュニティー 構成/寺崎彩乃(本誌)
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