鶴谷香央理×奥嶋ひろまさ「サラワットの野性的な表情が素敵!」

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鶴谷香央理×奥嶋ひろまさ「サラワットの野性的な表情が素敵!」

ジッティレインによる同名小説を、漫画家の奥嶋ひろまさがコミカライズした『2gether』1巻が7月27日に発売。同作の発売を記念して、奥嶋と『メタモルフォーゼの縁側』などで知られる漫画家・鶴谷香央理との対談が7月31日に配信で行われた。

『2gether』は、大学生のタインがゲイの同級生に告白され、彼の猛アタックから逃れるために、学内イチのイケメン・サラワットに偽物の彼氏になってもらったことから展開される青春ラブストーリー。原作はタイでドラマ化されてから世界的に話題を呼んでいる。

ジブリは意識しているかもしれないです(奥嶋)

「奥嶋ひろまさ×鶴谷香央理 漫画家BL対談」と銘打たれて行われた対談。鶴谷は「BLは読み始めて10年くらい」、奥嶋は「BLは初心者なので、勉強させてください」と、それぞれBL歴を語ってからのスタート。

司会のジュンスズキが、奥嶋にBLに触れるきっかけについて聞くと――

奥嶋 「2016年連載開始の作品『頂き! 成り上がり飯』を描いたときに、ネットで“これBLじゃん!”という感想を見て、初めてBLというものを認識しました。それから2018年に『同棲ヤンキー赤松セブン』の執筆に至った、という感じです」

と経緯を説明。それまではBLを読んだこともなかったと話した。

奥嶋 「その後、TwitterでタイBLというのが流れてきて、“タイBLってなんや?”とつぶやいたら、フォロワーから“『2gether』を見てください!” と来て、予備知識なく見たのが始まりでした」

それからファンとして原作を見て、ファンアートを描いていたところ、コミカライズにつながった。

作品を読んだという鶴谷からは、こんな質問が飛んだ――

鶴谷 「『2gether』は、顔の表情にこだわって描かれているのでは?」

奥嶋 「今作を描くにあたって、“BLについて無知すぎた”と感じたので、せめて顔の表情を間違えないように心がけました。例えば、こいつは今こうやって思ってるはずだ、ってところから始まって、そうすれば目は、伏し目がちで眉毛はこう、とか決まってくる」

鶴谷 「その表情にこだわった部分が、読者にはたまらなかったと思います。読んでいると、タインは天真爛漫で素直な感情表現のキャラクター、だから表情豊かである意味漫画的。だけど、サラワットの表情には“意外な表情”が多いですね」

奥嶋 「タインは、僕みたいなBLをよく知らない人の目線だと思って描いています。そこらへんにいる普通の人のイメージ。逆にサラワットはあんまり感情を出さないから、眉毛とか目線で表現して描くしかない」

と、タインとサラワットの描き分けの秘訣について説明した。

鶴谷がお気に入りのシーンの感想を言うと――

鶴谷 「タインが“俺の彼氏になって”と言ったときのサラワットの表情が素敵! そのときの顔が野性的なんです」


▲『2gether』 第4話より

奥嶋 「ジブリは意識しているかもしれないです。ジブリのキャラって興奮したときに、髪の毛と目が広がって、細胞が開いて、ってなるじゃないですか」

と、意外なインスパイア元を明かした。

鶴谷 「ときめく顔のテンプレートを使いそうな場面で、顔に影のある、殺気立った表情を描いていることが多くて、そこが逆に胸キュンだった」

と鶴谷が『2gether』の魅力を熱弁する場面も。

そのあとも、キャラの描きかたについて話が盛り上がり――

奥嶋 「サラワットは誰が見てもカッコいい顔。だから、誰が見てもカッコいいと思って欲しい、と描き損じがないようにだけ注意して描きました」

鶴谷 「奥嶋さんのそういう術中にハマっているのかも」

奥嶋 「術中というか、不良漫画を描いてきたという欠点かもしれない(笑)」

鶴谷が「サラワット好き!」となった胸キュン場面

鶴谷は、サラワットが好きな女の子たちがタインに質問ノートを渡し、なんとかサラワットの好みを知ろうとしてくるが、逆に嫌いなものばかり答えるシーンを挙げ――

タイン 「ハーモニカサンライズと俺は?」
サラワット 「お前」
タイン 「やっぱりね!俺が嫌いなんだ!」
サラワット 「いや 今度は大好きな方を選んだ」


▲『2gether』6話より

鶴谷 「大好きな方を選んだよ、と言っているのにギョロっとした表情で、それを見てサラワット好き! となりました(笑)」

とキラキラした表情で熱弁すると、それを受けて――

奥嶋 「僕のなかのサラワットの捉えかたとして、タインに対して“こんなにやってるのに、まだお前気づかないの?”っていう怒りを表情に入れているのかもしれない」

と会話の中で気づいたことを噛みしめる一幕も。

奥嶋 「ファンタジーより感情移入できるかが大事。僕自身も、このシチュエーションでこうなったら好きになっちゃうな、というのが重要」

ジュンスズキに「奥嶋さんはそこの説得力がすごい、ウソがない」と称賛されると――

奥嶋 「そこしか描きたくないし、描けない。男同士の友情。高校のとき、友達がいて楽しかった、友達に対して尊敬もすれば嫉妬もする、こういうモヤモヤを漫画で吐き出して、あれはあれで正しかったというふうにしたい」

鶴谷 「嫉妬は漫画で読みたいものですもんね」

と鶴谷からも同意する言葉が飛んだ。

続いて、奥嶋から鶴谷へ連載を始めるにあたっての質問――

奥嶋 「よく連載を立ち上げるときに、担当から1話に縦軸を作って欲しいと言われる。ただ『メタモルフォーゼの縁側』は、その縦軸がそこまで存在しないように思えるんですけど、どうやってネームを通したんですか?」

鶴谷 「女子高生とおばあちゃんがBLを通して仲良くなろう、というのは決めてて、縦軸があるとしたらそれなんですが、実際に1話のネームを描いたときに、“これでOKなので連載いきましょう”と言われたんです(笑)。個人的にスケッチみたいなものを積み重ねて、それがストーリーになっていくのが好きなので、そうなればいいかなとは思ってました」

奥嶋「なるほど。自分の場合、企画の立ち上げは早いですね。ほとんどノリです(笑)。打ち合わせしたら次の日にはネームを送ってしまう。プロットを作らないので、いきなりネーム書いて、ダメなら次いきましょう、って感じです」

〇マンガのハナシYouTubeチャンネル



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