かけがえのないひと夏の物語。Ward Long 写真展 『Summer Sublet』

access_time create folder生活・趣味




この度、アメリカ カリフォルニア州 オークランド在住の写真家Ward Longの写真展 ”Summer Sublet”を開催する。
本展ではひょんなことから友人アラの紹介で、モンゴメリーストリートにある築100年の家にアリス、ハンナ、サラ、ビアンカ、ケイトと同居することになったワードが体験した、ひと夏の物語が写真で綴られる。型にはまらない生活を送る彼女らとの生活に夢中になり、全てを魅了されたワードによる優しさ、人間らしさ、安らぎ、冷静さに満ちた美しきフォトストーリーを見て、かけがえのない時間について感じ、考えてみてほしい。


アーティストによる言葉は以下。


住む家がなくなった時、友人のアラがモンゴメリーストリートに部屋があるかもしれないと言ったので、アリス、ハンナ、サラ、ビアンカ、ケイトと一緒に引っ越しました。私には女兄弟がいなかった為、自分だけ男性であることを不釣り合いに思い、最初は自分の部屋に隠れて、気配を消すようにして過ごしていました。


彼女らはみんなで料理をし、お茶とチンキ剤を混ぜて裏庭で布を染め、子供たちの演劇の衣装をデザインし、歌や詩を書き、深夜にタトゥーを入れ合い、アクセサリーを交換していました。また時にはタロットで占い、オーラについて話し、ホロスコープを描いたりする一方、地下室にはオフロードバイクを置いていました。私は毎日の身体的、感情的な親密さに完全に圧倒されました。寝る前にみんなが互いに「愛してる」と言った最初の夜を今でも憶えています。


やがて、壁に掛かった絵や足のタトゥー、ノートのらくがき、写真の中のポーズなど、全てが渾然一体となり、ぼやけ、滲み出しはじめました。それはおとぎ話の世界にいるような感覚で、現実だとは到底信じられませんでした。思いやりのある触れ合い、心の開放、愛情の恥じらい、気遣い、そして雑然としたもの、全てが美しかったのです。
私は決してここから離れたくありませんでした。


サマーサブレットは女性たちとの生活、女性の友情、路上で見つけた家具、そして若さの輝きと衰退についての物語です。
今なお、そこに『君』もいたら良かったのにと思うばかりです。











Ward Long | ワード ロング
アメリカ カリフォルニア州 オークランド在住の写真家。Deadbeat Clubから出版されたデビュー作 ”Summer Sublet”はAlec Soth、Vanessa Winshipら写真家をはじめ、Lenscratch、American Suburb Xといったアートサイトによって、2020年のベストフォトブックの一つに挙げられた。現在、サンフランシスコ芸術大学で写真についての講義も行っている。
www.wardlong.com
instagram: @wardlong

supported by Deadbeat Club



ワード ロング展「サマー サブレット」
Ward Long Exhibition “Summer Sublet”

2021.9.24 fri – 10.10 sun at gallery commune, Tokyo
open: Weekdays 14:00 – 18:00 | Sat&Sun&Holidays 13:00 – 18:00 closed: Thu


gallery commune
営業時間:
平日: 14:00 – 18:00
土日祝 13:00 – 18:00
定休日: 木曜
住所: 東京都渋谷区西原1-18-7
http://www.ccommunee.com/
https://www.instagram.com/ccommunee/

  1. HOME
  2. 生活・趣味
  3. かけがえのないひと夏の物語。Ward Long 写真展 『Summer Sublet』
access_time create folder生活・趣味
local_offer

NeoL/ネオエル

都市で暮らす女性のためのカルチャーWebマガジン。最新ファッションや映画、音楽、 占いなど、創作を刺激する情報を発信。アーティスト連載も多数。

ウェブサイト: http://www.neol.jp/

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。