21-22セリエA第3節ミラン対ラツィオが日本時間9月13日午前1時に行われた。
ミランは前節カリアリ戦をジルーのドッピエッタを含む4-0で快勝し開幕2連勝。ラツィオも前節スペツィア戦でインモービレがハットトリックを達成するなど圧勝してミラン同様に2連勝スタートを切った。
そんな好調な両チームの激突。ミランはジルーが新型コロナウイルス感染で離脱した影響で出場できず、レビッチが先発出場した。
ミランが主導権を握る形で試合がスタート。トナーリ、ケシエが中盤を封じ込め、好調インモービレにはCBロマニョーリが仕事をさせない。17分にミリンコビッチ=サビッチのヘディングシュートが枠を捉えたが、GKメニャンがしっかり守った。
ミランは攻め込むも決めきれない時間が続く。0-0で折り返すかと思われた45分、中央から上がったレオンがレビッチのリターンパスをペナルティエリア中央で受け、シュート。これが決まり1点を先制したミランは、前半終了間際のアディショナルタイムに、ペナルティエリア内でケシエがインモービレにファウルを受けPKを獲得する。しかし、キッカーのケシエはシュートをクロスバーに当てPK失敗。ミランの1点のリードで前半を終えた。
後半はラツィオが徐々にペースをつかみ始めたが、ミランは60分にイブラヒモビッチを投入。すると67分、トナーリからのロングカウンターに転じたパスからレビッチが左から駆け上がり、グラウンダーのクロスをイブラヒモビッチが押し込んでミランが2-0。ラツィオはエースのインモービレが完全に封じられ攻め手を欠き、2-0で試合終了。ラツィオのサッリ監督1発レッドカードが出るなど後味の悪い敗戦となった。
2-0で開幕3連勝を飾ったミラン。2年続けての開幕3連勝はクラブ史上初。また攻撃陣が好調のラツィオ相手にクリーンシートで終えた点もチーム状態の良さが感じられる。
ゴリゴリミラン贔屓の採点は以下の通り。
ピオリ監督 8.0
9月にあと5試合を行うという過密日程のため、選手をローテーション起用をしなければならない状況の中、試合を支配しつつ、CBケアーを休ませ、交代枠の使い方も上手かった。作戦も終始安定していた。
GK
メニャン 7.5
枠内シュートを落ち着いてセーブ。
スローイングも安定していた。
DF
カラブリア 7.0
冷静にペドロに対応していた。守備にも安定感があり、攻撃参加もチームのアクセントになっていた。
トモリ 7.5
インモービレへの対応を含め完璧なディフェンスだった。
ロマニョーリ 7.5
代表戦帰りのケアーに代わって先発。移籍が噂される中、集中したプレーを見せ、存在感を示してくれた。トモリと共に堅実な守備を続けてくれた。CLも始まる中、これからチームを助けてくれる存在になるだろう。
テオ 7.0
派手な攻撃参加はあまり見られなかったが、守備では大きな貢献を見せてくれた。エキサイトするシーンもあったが、その後は冷静だった。
MF
プロレンツィ 6.5(WORST)
サイドの高い位置での出場。もう少し大胆な攻撃参加が見たかった。チームにフィットするにはもう少し時間が必要。
(サーレマーケルス 6.5)
派手なプレーは無かったが、投入後はチームのリズムが良くなった。
トナーリ 8.5
ピルロのように前方へのパスでチームを活性化させたかと思えば、ガットゥーゾのようにアグレッシブな守備でボールを刈り取った。試合に出場するたびに良くなっている。最高。
ケシエ 7.0
フィジカルの強さを生かした守備は頼もしかった。得点の起点にもなった。PKは失敗することもある。早く契約延長してください。
(バカヨコ -)
途中出場後、すぐに負傷退場。守備が荒々しく見ていてヒヤヒヤした。
(ベナセル -)
インモービレに対する対応は素晴らしかった。
ディアス 7.0
中盤でパスワークの起点となっていた。
(バロトゥーレ -)
わずかな時間だったがプレーの質は高かった。
レオン 8.5
攻撃の突破口になっていた。個人での打開は素晴らしかった。フィジカルも強くなっている。このままワールドクラスの選手になってほしい。
(イブラヒモビッチ 8.0)
復帰早々のゴールでチームを勝利に導く。ペナルティエリア内での存在感が違った。
FW
レビッチ 9.0(MOM)
2アシストでチームの勝利に貢献。ジルー離脱、イブラヒモビッチのコンディションが不安視され、得点力不足が心配だったが期待以上の活躍を見せてくれた。試合序盤は1トップのターゲットマンとしての頼りなさが若干あったが、サイドから崩して得点をお膳立て。
(Written by ミステル鉄朗)