『着飾る恋には理由があって』第6話&7話、“分からない”者同士の「言葉」が超越するもの

access_time create folderエンタメ
『着飾る恋には理由があって』第6話&7話、“分からない”者同士の「言葉」が超越するもの

横浜流星&川口春奈W主演で、火曜日夜10時にTBSで放送され、同じ屋根の下、“うちキュン”ラブストーリーとしてSNS上でも話題となったドラマ『着飾る恋には理由があって』。本作では、本来分かり合えないはずのくるみと駿が、次第に関係性を深めていく様子が描かれる。そんな二人の「言葉」による感動の場面は必見である。

■同じ屋根の下、新たな視線のドラマ

『着飾る恋には理由があって』第6話&7話、“分からない”者同士の「言葉」が超越するもの

(C)TBS

第5話のラスト、降りしきる雨の中、くるみ(川口春奈)が探し求めていた祥吾(向井理)を捕まえ、そのまま家に連れて帰る。とは言え、ルームシェアでは一番狭く、トレンドの服でごった返している万年床のくるみの部屋には泊められず、お隣のミニマリストである駿(横浜流星)のスッキリした精悍な部屋に寝床を用意するしかなかった。目覚めると目の前に「シャチの社長」が寝ているこの光景が、何だかんだとそれまで温和に続いていたルームシェア生活の日常の「歪み」となる。それは、同じ屋根の下、“うちキュン”ラブストーリーで男女の新たな「視線劇」のはじまりを静かに告げていた。
祥吾の登場で一触即発の事態が予想されたが、ルームシェアメンバーが揃う朝の食卓では、スペイン料理の話で花が咲いた駿と祥吾は意外にも意気投合する。それはそれで理解に困るのはくるみの方である。同じ屋根の下、過去に好意を寄せていた相手と今現在恋愛関係にある相手が同居するこのシェアハウスがくるみにとって居心地の悪いものになっていくのは当然で、駿と祥吾の間では潜在下でくるみに対する意識を強めるからだ。直接的な対立関係は避けられたとしても、どこかで祥吾に対してライバル視する駿にとっても穏やかな状況ではない。

『着飾る恋には理由があって』第6話&7話、“分からない”者同士の「言葉」が超越するもの

(C)TBS

そんなある日、すっかりルームシェアのメンバーとなった祥吾が持ち前の好奇心からはからずも駿の過去に触れてしまう。その瞬間、駿は初めて敵意を剥き出しにし、料理人としての新たな活路を見出そうとする祥吾の提案を撥ね付ける。翌朝、くるみが、京都に出発する祥吾に以前のようにスーツをセレクトし、ネクタイを結ぼうとうする時、ちょうどベランダで洗濯物を取り込もうとしていた駿の姿を窓越しに見る。カメラはこのドラマティックな瞬間を逃さない。駿は視線を逸らし、その視線を流しながら、かすかに口角をあげようとする。まるで時が止まったかのような一場面。駿の鮮やかな流し目が視聴者の胸に深い余韻を残す。その余韻が当然くるみにも及び、自分にとって一番大切な相手が駿であることを再認識した彼女は、駿が話す口を制止する。そして彼の「言葉」を信じて故郷の初島へ向けて飛び立つ。

■くるみと駿の「対話」

『着飾る恋には理由があって』第6話&7話、“分からない”者同士の「言葉」が超越するもの

(C)TBS

くるみが初島にやってきたのは、ガラス工房の細工に一目惚れして、バイヤーとしての自分の実力を試したいからだった。しかし助っ人でやって来た祥吾の援護むなしく、買い付けには到らないのだが、この初島でさらなる視線のドラマが生まれるのは、実はくるみに会うことを目的にやってきた祥吾と駿が今度はくるみの実家で鉢合わせることになるからだ。初島ではくるみの駿に対する態度と祥吾に対する態度の大きな違いがはっきりと描かれるのがこの視線劇のポイントである。
くるみは憧れの人である祥悟とは緊張や気遣いがあってまともなコミュニケーションを避けていたところがあった。一方で気の置けない関係である駿には自分の素をみせることが出来る。くるみの母親すみれ(工藤夕貴)が手料理を振る舞う夕餉では、珍しく落ち着かない感じの祥悟を尻目に、くるみと駿がまるで夫婦漫才のように軽い言い合いを繰り広げるのが象徴的である。その時二人の間柄を何となく気にする祥吾の視線が切ない。それにしてもなぜくるみと駿は気の置けない仲になったのか。それは、はじめこそ対照的な性格から理解し合えないと決めてかかっていた両者が「言葉」によるコミュニケーションを繰り返し、上辺の会話ではなく、「対話」を深めていったからだ。

■「言葉」が超越する人間関係

『着飾る恋には理由があって』第6話&7話、“分からない”者同士の「言葉」が超越するもの

(C)TBS

本ドラマでは毎話エンディングで駿の本音を垣間みることが出来る。くるみにはなかなか届かないその心の声。根っこの部分では駿の本心を掴めないでいるくるみは、「分からない」という言葉を何度も口にする。いい雰囲気になりつつはあっても、肝心なところでどこか距離を置いているかにみえる駿。相手と意思疎通を図り、自分の気持ちをきちんと伝えるためには、「言葉」が必要である。くるみが駿のそうした言葉を耳にし、その声が届く瞬間がついに訪れる場面が感動的である。
何かと世話を焼き、くるみと口喧嘩してしまったすみれと駿がくるみの心配をする場面。大胆ながら繊細かつ力強い母親を演じる工藤夕貴の演技が文句なしに素晴らしい。「応援している」というすみれに応えて、SNS更新に明け暮れ、日常に疲れてしまっているくるみの素顔を知る駿が娘の母親に想いを伝える。自分の最大の理解者の確かな言葉を初めて聞くことが出来たくるみは思わず瞳に涙を湛える。これがまた美しく、川口春奈の演技がひと際輝く。ドラマ全体を通しても、二人の女優が最大の見せ場として大きな感動を呼ぶ場面を形づくった瞬間だ。
確かに言葉で伝えることは大切である。それとともに相手の言葉をよく聞き、その真意を理解しようとする態度もまた必要である。それによってお互いは歩み寄り、さらなる関係性を構築していく。決して分かり合えないと思っていた相手と分かり合えた瞬間の感動は言葉では表現し切れないものがあるだろう。やはり言葉による対話(コミュニケーション)によってしか人間はそれを達成することは出来ないのだと思う。初島を離れるフェリーでくるみと駿が互いの肩を寄せ合って眠る姿を見ると、度重なるコミュニケーションによって言葉が人間関係をより深くし、そこから言葉が関係性を超越させるものなのだとも思った。


関連記事リンク(外部サイト)

『プロミス・シンデレラ』第1話、現代版「シンデレラ・ストーリー」をリライトする“リアル王子”岩田剛典
【推しプリ、ハコヅメ、かのきれ】2021年7月夏ドラマを観てポップに過ごそう?注目作品3選
爽やかな顔立ちと透明感にときめく♡日本が誇る人気塩顔イケメン俳優5名を厳選!

access_time create folderエンタメ
海外ドラマboard

海外ドラマboard

海外ドラマのニュースや作品情報、レビュー、キャスト情報、視聴率、ランキングなどを掲載している海外ドラマサイト。

  • ガジェット通信編集部への情報提供はこちら
  • 記事内の筆者見解は明示のない限りガジェット通信を代表するものではありません。

ガジェ通制作ライブ
→ガジェ通制作生放送一覧