「無意識逆走」の9割が高齢者ドライバー! 万が一遭遇したらどうする?

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「無意識逆走」の9割が高齢者ドライバー! 万が一遭遇したらどうする?

道路逆走の原因究明と対策は進むが……

 道路逆走による事故は高齢者ドライバーによるものが多いという。国土交通省は5年ほどまえから「高速道路での逆走対策に関する有識者委員会」を設け、交通工学、自動車工学、安全啓発や交通心理といった幅広い見地から、効果的な逆走対策を検討している。そして、行き先を誤りやすい分岐点などに視認性ある対応措置を施したり、さまざまな対策が進められてもいる。とはいえ完璧になくなったとは言えない逆走。どうして起きてしまうのか、遭遇したらどうするべきか、考えてみた。 
逆走を喚起する看板

 

高速道路での逆走は75歳以上で急増

 報道される機会は少ないため意外かもしれないが、高速道路での逆走は年間200件以上起きている。そのうち20~25%程度が事故につながっているという調査結果もある。さらに死亡事故につながるケースも多いというから、非常に危険度が高い行為である。
逆走発生件数の年度ごとの推移や発生場所

 また高速道路での逆走ドライバーの半数近くが75歳以上の高齢者となっているという。免許人口当たりの逆走発生件数で計算すると、75歳以上から増え始め、85歳以上になると急激に多くなる。それほど高齢者に多い運転ミスなのだ。
逆走運転をしたドライバーの年齢分布

 もちろん、10代のヤングドライバーや30~40代のもっとも脂の乗ったドライバーでも逆走をしてしまうことはある。が、そうした年齢層のドライバーが起こす逆走は、降りるべきインターチェンジを通り過ぎてしまったため、引き返そうとしての故意のケースが多いという。

 

無意識逆走の9割が高齢ドライバー

 一方で高齢ドライバーにおいては、その多くが逆走していることを認識できていないというのが特徴だ。少々古いデータだが、平成27~28年に起きた逆走案件のうち、故意に逆走したドライバーの半数以上は65歳未満のドライバーとなっているが、逆走したことに最後まで気付かなかったドライバーの9割以上は65歳以上の高齢者だったというのだ。
逆走が起きやすい高速道路入り口

 無意識の逆走だから、どんな風に起こしたのか本人もわかっておらず、とんでもないところで逆走を開始しているケースもある。とはいえ、インターチェンジから本線に合流するところで逆に走ってしまったり、サービスエリアなどで出口と入口を誤認して逆走してしまったりというのが典型的なパターンだという。料金所周辺で逆走が発生することもある。なお、こうした無意識での逆走については夜間に発生しやすい傾向にあるという。逆に故意の逆走は、その7割程度が昼間に起きている。
ジャンクションでは誤って通り過ぎた後に戻ろう逆走が起こることがある

 そのあたり危険度を認識しているドライバーとそうでないドライバーの違いがくっきりと表れている。いずれにしても無意識で逆走するドライバーは、本人は間違えたと思っておらず、むしろ正しく高速道路を走っていると認識している、この点が問題なのだ。

 つまり逆走状態で高速道路の制限速度である100km/hを出そうとしてしまう。そうなると正しい方向で走っているクルマとの相対速度は200km/hに達するから、正面衝突するようなことになれば、死亡事故につながるのは容易に想像できる。冒頭で記したように高速道路での逆走が重大事故につながりやすいのは、このためだ。

逆走車両に出会ったら停車がベター

 では、逆走車を見つけたときや、逆走車注意といった警告が出ているときにはどう対応すればいいのだろうか。

 一般的に高齢ドライバーの逆走車は左側の走行車線を走っているつもりになっているケースが多い。逆走での走行車線というのは、正しい向きでは追い越し車線ということになる。そのため、逆走車に注意といった警告が出ているときは左側の走行車線を走っていたほうが正面衝突を避けられる可能性が高くなる。また走行車線であれば、路肩側に避けることも可能だ。

 また、逆走車に気付いたときはハザードを点滅させ、ヘッドライトをハイビーム点灯することで自車の存在を相手に知らせるようにしたい。逆走側も事故を起こそうと思っているわけではないからクルマの存在に気付けば減速するはずだ。さらに可能であれば路肩によってハザードをつけて停車してしまうのもいい。そうやって逆走車をやり過ごすというのがベターだ。

 なお、今回は高速道路での逆走におけるデータをメインに紹介したが、一般道でも逆走は起きうる。片側3車線のバイパスや幹線道路では高速道路と同じような理由から逆走が発生する。また、側道など一方通行の道路での逆走も見かけるところであるし、広めの歩道を逆走してしまうドライバーも少なくない。
一般道の多車線パイパスでも逆走は起こりうる

 いずれにしても逆走車に出会ってしまったときは、安全な場所に停車してやり過ごすようにしたい。そして、逆走車を見つけたときは停車するなど安全を確保した上で、すぐに110番通報したい。道路の安全に寄与するのもスマートなドライバーの役割だ。


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