コロナから徐々に回復の兆しか? 2021年3月欧州自動車市場レポート
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新型コロナウィルスのワクチン接種が進み、ロックダウンが徐々に解かれてきたヨーロッパですが、自動車市場の動向はどのようになっているのでしょうか。自動車産業の調査会社であるJATO Japanは、欧州の自動車市場についての最新レポートを公開しました。
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新車販売台数が63%増加
JATO Japanの調査によると、2021年3月の欧州自動車市場では、新型コロナウイルスが発生した2020年3月と比較して、新車販売台数が63%増加しました。欧州26カ国のデータでは、昨年の約84万台から約137万台に増加しており、一見大きな成長を記録したと映ります。しかし、同社は「この増加にもかかわらず、2021年第1四半期の新車販売台数は、2020年を除くと1986年以来の低水準を記録した」と述べています。
欧州の自動車市場は着実な回復の兆しはあるものの、業界は感染拡大による経済的影響、継続的なロックダウン規制、消費者信頼感の欠如など、いくつかの課題に直面。JATO DynamicsのグローバルアナリストであるFelipe Munozは「欧州自動車市場は、コロナ禍前の台数に到達するにはまだ遠く、各国政府は販売を促進し、消費者の信頼を回復するためにさらなる行動を起こす必要がある」と述べています。
EVとSUVが成長のけん引力に
一方で注目したいのは、EV(電気自動車)とSUVは引き続き市場の成長を力強くけん引している点。EVのマーケットシェアは、2019年3月にわずか3.4%、2020年3月には9.7%であったのに対し、2021年3月には16%という過去最高のシェアを記録。
Munoz氏は「消費者は、以前より広範囲で競争力のある電動モデルに積極的に反応している。しかし、これらの車両は内燃機関(ICE)を搭載したモデルよりも高価であることが多いため、従来の高排出ガス車で見られた大きな落ち込みを相殺するには至っていない」と述べ、引き続き予断を許さない状況であるようです。
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(文・Takeuchi)
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